土建屋探偵シリーズ17 建設小町純子の推理日誌 再開発事業に潜む殺意の連鎖 夜の現場に消えた死体と敏腕所長の隠された過去

自己満足ブログ
アニメになってたんだねぇ
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    今回はこの作品。

     

    川崎直孝 「ちおちゃんの通学路」 現在8巻まで発売中(写真は1巻)

     

    コレ、アニメ化してたんですねぇ。全然知りませんでしたよ。

    この作品、エクストリーム登校コメディと自称しており、主人公はスクールカーストで中の下でいる事をモットーとする女子高生・三谷裳ちおが登校途中で様々なトラブルに巻き込まれて…という内容です。一応女子高生主人公の日常系作品と言えなくもないですが、描かれるのはほぼ登校中のみで学園生活の様子はほぼ無し。極たまに自室での描写がある位…といっても主人公がオンラインのPC洋ゲーをやっている描写ばかり、というかなり変則的な作品になっています。

     

    登校、ないし下校中特化といいますと、コレもありますね。

     

    里好 「踏切時間」 現在4巻まで発売中(写真は1巻)

     

    この作品も5分枠ですがアニメ化されてますね。こちらは主人公的なキャラクターは存在しない、ある踏切の待ち時間を舞台にしたオムニバスの様な作品で、私は生徒との付き合い方が不器用な中年の男性教師と彼の不器用な受け答えがたまらなくツボな女子高生のエピソードがお気に入りです。

     

    「踏切時間」はオムニバス形式なのでバリエーション稼げる訳ですが、「ちおちゃんの通学路」は主人公がきっちり設定されてしまっているのでマンネリ化が早そうかと思いきや、思いの外様々なネタが展開されるんですね。

    但し、序盤でちおちゃんが単独でトラブルに巻き込まれるエピソードは…まぁ、フツーなんです。まぁ、中には後々まで引っ張る事になる「血塗蝶(ブラッディバタフライ)」とかもあるんですが、本作の真骨頂はちおちゃんの親友・真奈菜が登場してからです。何せ、ちおちゃんが変なトラブルに巻き込まれるエピソードより、真奈菜と基本だべってるだけみたいなエピソードの方が面白い、という「エクストリーム登校コメディ」にあるまじき逆転現象まで起きる程。

     

    このちおちゃんと真奈菜のコンビ、何が面白いんだろう…と考えると、

     

     

     

    こいつ等に似てるんだよ、ウン。(笑)

    時に親友、時に悪友…一見とても仲良しな2人なんだけど、いざとなれば自分の目的の為に平気で相手を騙し、蹴落とし、見捨てる…何ともゲスな2人なんだけども、ゲス同士やっぱり根っこでは仲良しという…そして何より2人とも自分の欲望には呆れるほどに正直で、忠実…正に「女子高生版前野と井沢」なんですわ。だから何気ない、馬鹿馬鹿しい日常の一コマが素晴らしく切れ味鋭いギャグになっている訳ですね。

     

    ただ、ちおちゃんと真奈菜というゲスマブダチコンビだけでは幾ら何でも話は然程続けられない…という事で、半レギュラー的なキャラクターが出て来る訳ですが、コレがまたアクが強い訳でして…。

     

    例えばちおちゃんのクラスメイトで陸上部所属の細川さん。明るく優しく友人も多いスクールカースト上位の女の子で所謂「ぐう聖」という奴?なんですが、何と家では裸族で野外露出にも興味津々だったり、ちおちゃんの「血塗蝶」のハッタリに敗北し、それ以降何故か彼女にぞっこん惚れてしまった暴走族のヘッド・安藤さんは不器用かつ遠回しにちおちゃんへのアプローチを続けていたり、規律にうるさいが故にぼっち気味な風紀委員の篠塚先輩は密かに先生に片思いする堅物乙女だが、暴走気質がありそれを知ったちお&真奈菜コンビに事あるごとに煽られていたり…と濃い口なサブキャラクターが数自体は少ないんですが、皆いい味を出しているんですね。

     

    そんな中でも私がお気に入りなのが、久志取先輩その人。小麦色に焼けた肌で長身、男言葉を話す凛々しい美少女なんですが、彼女は何と、マイナースポーツ界の雄・カバディ部の部長さん。とある事からちおちゃん達とカバディで対決し敗れてしまうんですが…この子はココからが凄いんです。公園に住む老人を勝手に「老師」と呼び弟子入りし、ある性癖に開眼してからが彼女の本領発揮となります。そんなに出番があるキャラクターではないんですが、出ているエピソードは名作ぞろい。「ちおちゃんの通学路」のリーサルウェポン的な存在と言えるんじゃないでしょうか。

     

    ちおちゃんと真奈菜の中の下ゲスガールズと、やや特殊な仲間達が織りなす変則的日常コメディ…興味が湧きましたら是非に。

    | 零哭堂 | 漫画 | 19:27 | comments(0) | - |
    9月になりましたが。
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      自己満足ですが、8月はコレでパーフェクト更新です。

      いや、やれば出来るもんですな。ロクにネタがある訳じゃなくても。(苦笑)

       

      で、本日はコレをご紹介。

       

      M・WOLVERINE 「砂漠のウサギ」(写真は「1942年6月の戦い」)

       

      元々はM・うるぶりに氏の同人誌サークル「グループダンジョン」が発行している架空戦記シリーズで、「萌えよ戦車学校」等のミリタリーと萌えを融合させたスタイルでお馴染みのイカロス出版が商業誌としてリリースしたものです。2018年現在で

       

      「1941年6月〜11月の戦い」

      「1941年12月〜1942年3月の戦い」

      「1942年5月〜6月の戦い」

      「1942年6月の戦い」

       

      の4冊がリリースされています。基本はWW2のアフリカ戦線を題材とした架空戦記ですが、元は同人誌という事で作者であるうるぶりに氏の趣味が炸裂した作品になっていまして、表紙の写真を見てもらえば分かる通りケモノ耳の獣人キャラクターが大挙登場します。ただユニークなのが、そういったケモノ娘たちが戦場に出ている理由、というのが設定としてしっかり確立されているんですね。

       

      本作の基本設定として、先ずケモノっ娘達ら亜人が数多く住む「フェアリーランド」(アイルランドがモデルらしい)なる国家が存在しており、領土問題からイタリア(劇中ではロマーニャ軍と呼称)と揉めていてWW2のアフリカ戦線で火花を散らしている…その前線にて奮闘する戦車隊の兵士達を描いた作品。有名なドイツアフリカ軍団を率いたロンメル将軍が「砂漠の狐」…そのロンメルと同じアフリカ戦線で戦っている本作だから「砂漠のウサギ」なのでしょう。

       

      このフェアリーランドという国家に関しての設定は文化や人種、歴史的背景や宗教までかなり詳細に設定されており、例えば主人公達の部隊が女の子ばっかりな事の理由もちゃんと設定されています。また、架空の国家という事で主人公達の使う兵器もオリジナルなモノが多くあり、そういったものの詳細な設定もオマケ的に記載されていて中々に見ごたえがあるんです。特に主人公達が使うハイドライド巡航戦車に至っては詳細な車内の設定やバリエーション解説なんかもあり、コレだけでご飯3杯はいけるレベル。架空戦記、架空兵器好きにはたまらない作品なんじゃないかと。ちなみに同作者の潜水艦モノ「Nシップ」もやはりこのフェアリーランドをベースとした同一世界の物語になっています。

       

      設定面ではかなり詳細なんですが、戦記物としては…例えば小林源文氏の作品なんかと比べるとかなり緩いです。「北斗の拳」や「センゴク」、「中坊林太郎」といった作品のパロディがそこら中にありますし、萌え絵を車体に描いた痛戦車(イタリア製なので二重の意味で/笑)が出てきたり、突然マカロニウエスタンを始めたり…とコミカルな描写が多数あります。そもそも戦死者が非常に少ない、かなり戦記としてはまったりとした作風ではあります。

       

      ただ、戦場の緊張感とかそういったものとは無縁の作風なのか?と言われればそうではなく、主人公達の苦闘や危機一髪な展開と言うのもキッチリ描かれていますし、北アフリカ戦線の史実をベースにしつつもそこにフェアリーランドという国家が介入していたら…というifをキッチリ描いており、戦記としての体裁は画風から受ける印象よりかなりしっかりした物になっています。

       

      まぁ、いくら詳細な設定があったところでケモノ耳の女の子が戦場でドンパチ…という時点でガッチガチに凝り固まったミリオタには到底受け入れがたい作品なのでしょうが、以前紹介した「放課後アサルト×ガール」等と同様、ミリオタと言う程ではないけどWW2とかの戦記に興味がある、とか「ガールズ&パンツァー」とか「ストライクウィッチーズ」「GATE」辺りを見てミリタリーに興味持った、なんてライトな層にはうってつけの作品かと。なんにせよ、不必要に肩ひじ張った状態で見なくてもいいWW2モノ、としては映画の「戦略大作戦」とかにも通じるものがあるんじゃないか、と思うんですよ。

       

      同様のライト層向けのミリタリー漫画では他にも「大砲とスタンプ」とかがありますね。こちらもそのうち紹介したいと思います。

      | 零哭堂 | 漫画 | 20:42 | comments(0) | - |
      男もつらいし女もつらい。男と女はなおつらい
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        今回はコレ。

        私は劇画作品の中でベスト3を選べ、と言われたらその中の1つに本作を挙げます。

         

        松森正、ひじかた憂峰 「湯けむりスナイパー」 全16巻

        続編「湯けむりスナイパー PART2花鳥風月編」 全2巻

        続々編「湯けむりスナイパー PART3」 全3巻

         

        元殺し屋の中年男が名と過去を隠し、静かに余生を過ごす為にやってきた秘境の温泉旅館・椿屋で働く姿を描く人間ドラマです。実は1話30分でテレビドラマにもなっていて、ドラマ版で演出を務めたのは後に映画版「モテキ」で監督デビューする大根仁氏。元々「モテキ」のテレビドラマ版で演出を担当していた氏が監督に推挙された際に交換条件として出したものの一つが、この「湯けむりスナイパー」のスペシャル番組を作らせる事だったんだそうな。それだけ大根氏には思い入れの深い作品なのでしょう。

         

        テレビドラマ版「湯けむりスナイパー」は、当時Vシネマの悪役を多く演じていた遠藤憲一氏の初主演作となり、本作以降テレビドラマでも引っ張りだこの人気俳優に。主題歌「山の音」はクレイジーバンドによるもので非常に作品にマッチしていて、原作者のひじかた氏もカラオケの十八番にしているんだとか。ただひじかた氏はドラマ版そのものに関しては最終回に登場した殺し屋など、若干不満がある様。ちなみにその後大根氏が手掛けた「リバースエッジ大川端探偵社」もひじかた氏が原作の漫画だったりします。

         

        漫画は基本1話完結で、旅館では過去を隠し、リストラされたサラリーマンの源として働く元殺し屋が、椿屋を訪れる様々な客や秘境で共に働く面々の人生に触れる…というスタイルでした。この時点でも十分面白く、同じく過去を清算して秘境で暮らしている元ストリッパーの山岸トモヨ、芸能界に憧れを持つ明るい少女だが実は一家心中の生き残りで、源さんにとっては歳は離れているが良き友人の仲居・由美、お調子者だが旅館経営どころか人生の表裏に精通し、美人女将を支える番頭の捨吉、ミステリアスな源さんに惹かれる美人芸者・小雪、秘境の更に奥地に一人で住まう源さんよりもミステリアスな男・松三…といった1癖も2癖もあるキャラクターが大変魅力的な作品なんです。

         

        ただ、君江がクルマの免許を取得し、彼女が働く海の家が休業になる冬季のみ椿屋で仲居のバイトを始めた辺りから物語が大きく動きます。この君江というキャラクター、10代にしてシングルマザーとなっており、女手一つで娘・杏子を育てているんですが、正直初登場の段階では名前のあるモブで、スナックのママの様にたまにスポットが当たる程度のキャラクターかと思ったんですが…何と!女将さんや小雪を差し置いてヒロイン格にのし上がってしまいます。小雪など、一番積極的だったのに完全に当て馬に。

         

        そしてその君江の対抗馬が、秘境の住民の一人で元ストリッパーの山岸トモヨ。源氏名はカトリーヌ山岸。彼女は「女体盛り」のピンチヒッターとして打診された際に源さんと知り合い、普段は小太りで子汚い女なのに、裸になると豹変するプロであり、過去を清算したその姿から「人生の先輩かも知れない」と敬意を持たれた女。無印「湯けむりスナイパー」の後半からこの2人と源さんの…もどかしくもずっしりと重い恋のさや当てが始まり、続編の「花鳥風月編」「PART3」は完全に椿屋の面々ではなくこの君江、トモヨ…そして源さんの3人に焦点が当てられ続けます。

         

        ただこの…便宜上「恋のさや当て」とは書きはしましたが、別にこの君江とトモヨは陰湿な駆け引きを繰り広げる訳でもなく、2人の関係自体は非常に良好…歳は離れていますが、親友と言ってもいい位の関係を築いていて、2人ともお互いの源さんに対する思いも分かっており、尊重している…という、何といいますか…大人の、それでいて何とももどかしいドラマを見せるのですね。

         

        この辺の恋愛劇みたいなのは、割と賛否両論かも知れません。確かに序盤、裏の世界しか知らないにさんが、椿屋にやってくる様々な客や椿屋の仲間達に触れる事で、血にまみれた自身を浄化していく…というのも面白かったので、下手に恋愛劇を持ち込まずにこのスタイルで続けて欲しかった…という読者の気持ちも分かります。分かるんですが、それ以上にこの源さん、君江、トモヨの関係が何とも…下手なカッコつけ小説よりもハードボイルドだったし、どんな人情劇よりも優しく感じられたんですよ。コレが無くては「湯けむりスナイパー」じゃない!!と思ってしまう程に。

         

        終わらせ方も…実にキレイでした。人によっちゃああっさりし過ぎ、と思われるかも知れませんが、後腐れなく終わってくれた。そんな印象。昨今恋愛モノというと、若いカップルの片っぽが不治の病になって…という様な青臭くてお涙頂戴なモノばかり持てはやされている気がしますが、本作の様などっしりと重さのある大人の恋愛劇、というのも良いものだと思うのです。

         

        「湯けむりスナイパー」…「ゴルゴ13」辺りと同様、あまり清潔とは言えない中華屋の棚に油まみれになって無造作に置かれていそうな漫画ではあるんですが、実はとても凄い作品なのです。

         

        騙された!!と思って読んでみて欲しい名作ですよ。

        | 零哭堂 | 漫画 | 19:24 | comments(0) | - |
        戦後日本版「極道兵器」?
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          本日はコレ。

           

          友美イチロウ 「號鉄のジョニー」 現在1巻まで発売中

           

          戦後の日本を舞台としたバイオレンスアクション作品です。描いている友美氏は主にエロ漫画とか描いている人の様です。

          ちなみに本作、「アニゲラ」というラジオ番組で声優の杉田智和氏も絶賛していたんだとか。

           

          内容は、戦後の日本を舞台に、ふらりと現れた謎の外国人の大男・ジョニーが全身に装着された武装義肢で大暴れして、自分を改造した男・イシイを探す…というモノ。全身武器状態のジョニーが展開する血飛沫残虐アクションは「極道兵器」や「ベルセルク」を思わせるバイオレンスっぷりで大迫力なのです。

           

          それでいて、幼いながらも焼け跡の闇市で逞しく生きている少女・チヨコや戦争孤児には不器用な優しさを見せたり、戦後の混乱に乗じた哀しい人の性みたいなものも描かれていて、バイオレンス一辺倒にはなっていないのも特徴です。同じくバイオレンスな作風が特徴の三家本礼氏の、映画にもなった「血まみれスケバンチェーンソー」の終わらせ方に大変納得がいかなかったワタクシにとって、久々に現れた期待のバイオレンスアクション活劇なのです。

           

          また、自分の父親と名乗り、自分の四肢を奪った男・イシイを標的として追っているジョニーですが、このイシイの正体が

           

          関東軍防疫給水部 通称731部隊長 石井吾郎

           

          …コレ、満州を拠点に数々の人体実験や生物兵器の実験的使用を行ったとされる実在の部隊がモチーフというか、モデルですね。隊長の名前は流石に変えられていますが。この辺に関しては詳しくはwikiでもどうぞ。

           

          ただねぇ…この731部隊をネタにしている、という点で、所謂ネトウヨなんて言われている連中に目をつけられてしまわないか…それが心配なんですわ。コレで変に因縁つけられて未完のまま終了…なんて事にならなきゃ良いんですが。

           

          アニメ化まで決まっていたライトノベル「二度目の人生を異世界で」が当初は特品内でのある記載が問題となり、それが拡散してやがて作者の過去のツイートでの中韓へのヘイトにまで発展してアニメに出演が決まっていた声優への脅迫まがいにまで発展、声優は降板、アニメ化も白紙、小説の方も出荷停止…なんて事に。コレ、端を発したのは小説を読んだことが無い中国人中学生だかのツイートが大本、なんて何かで見た記憶があるんですが…どうなんでしょ。

           

          …本作も似たような経緯で作品自体が潰されたりしなければいいんですが。

          | 零哭堂 | 漫画 | 22:31 | comments(0) | - |
          ボンド…ジェームズ・ボンド
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            今回はコレ。

             

            松江名俊 「君は008」 現在2巻まで発売中

             

            「最強の弟子ケンイチ」等で知られる松江名氏の新作です。その筋では有名なエージェントを父に持つ主人公が、エージェント養成学校に入学して…という、エージェント…要はスパイ学園モノです。この作品、1巻を読んだ時点で感じたのが設定面での強い既視感。その既視感、ようやく正体が分かりましたよ。

             

            タロン・エガートン、コリン・ファース主演 「キングスマン」(写真はDVDパッケージより)

             

            コレです。

            父親がその業界では知られた優秀なエージェントだがその事を知らない息子が、父親の本当の姿を知る者の導きでエージェントとなるべく要請学校へ入学、そこで様々な試練を…という流れがこの「キングスマン」に似ているんですね。そう思うと物語冒頭の入学シーンで生徒達に挨拶をしている教員と思われる眼鏡の男なんか、「キングスマン」のハリーに見えてきます。

            更に、作品内で描かれるエージェントが所謂国家機密なんかを巡って暗躍するスパイ的なものではなく、各国の諜報員が協力して世界の平穏を維持するという、言わば表には出る事のない正義の味方的な存在とされるのも、「キングスマン」におけるどの国家にも属さない諜報機関という設定に似ています。タイトルを見ると「007」にインスパイアしているかに見えますが、むしろ近いのは「キングスマン」で、目指すところがショーン・コネリーの頃のジェームズ・ボンドなのかな、と。

             

            いや、別にパクリ云々はどーでも良いんです。

            導入部の設定は似ているんですが、むしろその後の展開は例えば「僕のヒーローアカデミア」とかの方に近い印象ですし、サンデーの作品ですがジャンプ的な「友情」「努力」「勝利」という作風になってます。ただ、現状こそ出された課題や試練を解いていく…というスタイルですが、2巻の巻末ではチーム対抗戦的な形に。それが結局どんどんバトル漫画に変貌してしまって数ある類似品に埋もれてしまう結果にならないかが心配かも。

             

            本作のキモは間違いなくスパイ…諜報員という設定な訳で、そこをどう他の作品と差別化するのかがこの作品のキーになるでしょうね。ただ、諜報員の武器として、現在登場しているのは特殊繊維の制服と硬化して刀になるネクタイのみ。自前の毒物感知器とか日本刀を持ち込んでいるキャラクターもいますが、スパイモノであるのならもっと奇天烈なグッズが出てきて欲しい所かと。少なくともネクタイブレードは

             

            富沢順 「企業戦士YAMAZAKI」 全12巻(写真はkindle版1巻)

             

            コレでやってるんだよね。(1話こっきりしか出てこないけど/笑)

            ちなみにこの「企業戦士YAMAZAKI」ですが、VシネマやOVAにもなった作品だったりします。この作品に出て来る商品アイデアって現実でも実現、更に発展進化しているモノとかもあるんですよね。山崎が否定したものにも実現してヒットしているものもあるんだけども。(笑)

             

            ともあれ、今後どうなるのか期待です。

            ただまぁ…ヒロインの不二子ちゃ〜んチックな格好は…ウリなのかも知れないけど本作においては邪魔じゃないかなぁ…と。

             

            ついでに。

            スパイ映画と言えばやはり「007」が有名な訳ですが、実は日本でコミカライズされているんですね。しかも描いているのは「ゴルゴ13」のさいとう・たかを氏。文庫コミックとして4冊復刻しているらしいんで、ちょっと読んでみようかなと思ってます。

            | 零哭堂 | 漫画 | 00:57 | comments(0) | - |
            何故異星の軍の装備がWW2の米軍兵装なのかは謎
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              本日はコレ。

               

              高田慎一郎 「放課後アサルト×ガールズ」 現在5巻まで発売中(写真は1巻)

               

              突如異世界に飛ばされた1クラス40名の女子高生が狐人の狸人の戦争に巻き込まれ、不思議なコンパクトで魔法少女ではなく兵士に変身して銃を取り戦う、という異世界召喚モノです。異世界召喚ネタのお約束としてゲームチックな設定がその世界観で現実とされている、という要素はあれど、最近流行りの「小説家になろう」から続く、主人公がチート能力を駆使してオレ強えー…という類の作品ではありません。

               

              そしてゲーム的な要素はあれど、その要素と言うのは「ドラクエ」的なRPG的な…レベルだのスキルだのステータスだのというモノではなく、コンパクトを使って兵種を決め、その兵種ごとの特性で戦うという点。その兵種は4種類で、それぞれ

               

              突撃兵(アサルト)…主力となる兵種で身体能力にボーナスあり。命は3つあり1日に2回までは死んでも復活できる。

              工兵(エンジニア)…爆発物や建築の能力が得られる。また3トンまでの物資を圧縮して持ち運ぶことが可能だが命は1つ。

              偵察兵(スカウト)…偵察や監視を主とし、足跡等をトレース可能。狙撃も得意。命は1つ。

              衛生兵(メディック)…医療キットを用いて負傷者を短時間で治療できるが基本的に戦闘は不得手。命は3つ。

               

              となっており、チート主人公にありがちな兵種の掛け持ちとかは不可。また主人公達にはバリア的なモノが張られており、許容内なら服だけが消し飛び怪我などは負うことが無い、兵種によっては戦死しても復活アリ…といった所はゲーム的な要素が強くなっています。言ってみれば、特殊ルールアリの「FPS」とかサバイバルゲーム、と言った感じでしょうか。

               

              ただ、命がけの戦闘行為である事は強く描かれており、例えば敵からクラスメイトを守る為に最初に変身した主人公・綾子が何も訓練されていない素人故に銃もロクに撃てずあっという間に2つの命を失ってしまったり、グアム旅行に行った際に実銃を撃った経験があり銃器に関しての知識も多少持ち合わせているキャラクターでも中々敵に命中させることが出来なかったり…と、細やかな所でリアリティのある描写があったりします。いきなり変身したからと言ってチート的な活躍はしないんですね、本作の場合。

               

              そして、主人公達のゲーム的な設定と言うのが「得てして彼女等を戦場に呼び込んだ者がそういう風にしているのでは?」と思わせる描写…例えば敵の主力はイヨガミと呼ばれる戦死した兵を使った傀儡、言わばゾンビ…故に殺害に対しての躊躇や嫌悪感を薄めている点や、傷を手当てしなくてはならない衛生兵以外には負傷した傷がぼやけて見える点、アイテムボックス的な工兵の特性もそういう要素はあるんじゃないかと。更に極めつけは、最も前線に立つ突撃兵やその治療を受け持つ衛生兵は死んでも2回まではリセット可能、という点。敢えて人殺しである戦闘行為をゲーム的なモノとして拒絶してしまわない様に作為的に「そうなっている」風に見えてきます。コレは5巻辺りから徐々に作中でも語られ始めた様な…。

               

              まぁ、上記の点はワタクシの個人的解釈ですので、正解かどうかは6巻以降次第ではあります。でも展開、進展は遅いんですがじっくりと話を作っている…と私は信じたい。(笑)

              勿論、女の子の戦うミリタリーモノと解釈しても良いでしょうし、実際パンターとの対決シーンなんかは結構迫力ある戦闘が展開されてます。地味系なキャラクターデザインながら描き分け、個性分けはキッチリしている女の子目的でもいいでしょうし、もっと言えば狐耳萌え〜でもいいと思います。ただ展開の遅さはネックではあるので、その辺がテンポの良さとか求めちゃうと厳しいかも。

               

              ともあれ、今後に期待したい作品です。

              小林源文氏の作品とかが好きなコアなミリオタにはナンパな感じがして不向きかと思いますが、ライトな層…それこそ「ストライクウィッチーズ」とか「ガールズ&パンツァー」「艦隊これくしょん」辺りでミリタリー系に興味持った、なんて人には丁度いいかも。

               

              ちなみに、何で異星の戦争なのにWW2の米軍装備(敵はドイツ兵装)?というのは…作者の趣味なんでしょうね。

              この作者である高田慎一郎氏、特にM1ガーランドへの思い入れが強い様で、本作以外でもヒーロークロスライン作品「青の橘花」では主人公の仲間に「スケベな妄想で.30-06弾を生成する事が出来る狙撃の達人」がいて、この人が.30-06弾を使える銃としてM1ガーランドを愛用していたり、異世界でオートバイ程の小型飛行機の訓練生を描いた「ククルカン 史上最大の作戦」という作品でも、装備品としてM1ガーランドそっくり…というかそのものの小銃が登場してます。

               

              本作でもM1ガーランドを始めとする装備品の描写は細かく、好きな人にはたまらないんじゃなかろうかと。各単行本にはブリスターパックに入った各キャラクターのフィギュア、的なイラストが扉にあって、ここでも装備品へのこだわりが見て取れます。でも私が好きなM1カービンとかM3サブマシンガンは無し。…いや、「MEDIAGUN DATEBASE」よると、サキの回想シーンでM1カービンは登場しているらしいんですが…どこだ?(苦笑)

               

              それと、疑似的な翼で空を飛んで戦う女の子…というものにも強い思い入れがある様で、「神様のつくりかた」「ACLLA」「青の橘花」「少女政府」等、私が知る限り4作品、そういう描写がある作品を手掛けてますね。

               

              ともあれ、世間的にはあんまり知られていない&評価も高くはない作品なんですが、個人的に応援したい1本なのです。

              | 零哭堂 | 漫画 | 19:15 | comments(0) | - |
              「からかい上手の高木さん」的な漫画
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                「からかい上手の高木さん」がアニメ化し、別の作者が描くスピンオフ「からかかい上手の元高木さん」やら「恋に恋するユカリちゃん」といった作品がリリースされ、自身も「高木さん」に続いて「くの一ツバキの胸の内」を連載開始…その上、自身のtwitterでもリクエストまで受け付けてバンバン描いているという、今ノリに乗っている漫画家の一人が、山本崇一郎氏。でも当初は「からかい上手の高木さんよりも」

                 

                「ふだつきのキョーコちゃん」 全7巻

                 

                コッチが押されていたんですよね。

                 

                学園で恐れられるヤンキーの札月ケンジには妹がいる。ただ彼の妹・キョーコは実はキョンシーであり、定期的に血を飲まないと動けなくなってしまう。頭の長いリボンも血を求めるキョンシーの本能を抑える為のもの。リボンが外れると普段はツンケンした態度のキョーコは途端に素直な性格になってしまう。そんな妹が問題を起こさないか心配で何かと構うケンジは周囲から重度のシスコンだと思われていて、思い人の日比野さんとは中々お近づきになれないでいる。しかしキョーコの方も過保護な兄を恐れて積極的に関わってくれる友人が作れずにいた。

                 

                …という内容のシスコンコメディです。こちらも中々面白い作品で、特にケンジの思い人でサブヒロインの日比野さんが中々魅力的なキャラクターで良い感じなのです。実は山本氏のヒロインはデコ出し&貧乳なキャラクターばかりですが、日比野さんはデコの露出も他のヒロインに比べれば割と抑え気味な印象で、しかも巨乳と言う珍しいヒロイン格キャラクターになっています。

                 

                他にも「からかい上手の高木さん」的な雰囲気の漫画を今回はご紹介。

                先ずはコレ。

                 

                ゆずチリ 「忍者シノブさんの純情」 全5巻

                 

                名前通りのお人好しで有名なヒトヨシには気になるクラスメイトがいる。それは自称普通の女子高生・シノブさん。どう考えても彼女は忍者なんだけど、そう思っているのは自分だけで本人も頑なに自分が忍者だと認めない…。でも実はシノブさんにはある掟があって…。

                 

                という、日常系忍者ラブコメ。「からかい上手の高木さん」は時に「ヒロインは西片」と言われますが、本作でもヒロインであり恋する乙女な筈のシノブさんより、ヒトヨシ君がヒロイン的なキャラクターに見える事がある作品…いや、ヒロインと言うより聖人かも。ラブコメ的な作品の人気はヒロインの人気よりも主人公に好感が持てるかが実は重要だと思うのですが、この点で言えばヒトヨシ君のキャラクターはかなり強みとなっているんじゃないかと。シノブさんの不器用極まりない恋も良いんですが、サブキャラクター達が魅力的なのも特徴です。嫌な奴や悪い奴がいない、非常に優しい世界のラブコメですね。

                山本氏のものを更に朴訥とさせた様な絵柄も作風に大変マッチしております。

                 

                ちなみにこの作者であるゆずチリ氏が原作を担当したコチラもオススメ。

                 

                ゆずチリ&かとそん 「ふたり生徒会」 現在2巻まで発売中

                 

                生徒会長兼書記兼会計兼庶務の清士郎君と、副会長の水谷さん…たった二人だけどなんだか楽しい生徒会活動を描いた学園生活コメディです。絵柄もシンプルと言うか、飾り気がないのが逆にいい感じなのです。

                基本は清士郎君と水谷さんが学校や生徒の為にな色々な提案をしてそれを試してみたり、会話が脱線したり、会長が変な行動に出ちゃったり…というコントの様な作品。ラブコメ的な要素は強くはないんですが、完全に信頼しきっている二人の関係が何とも心地よい作品なのです。

                 

                ちなみに零哭堂的には水谷さんのキャラクターがツボです。「ふだつきのキョーコちゃん」の日比野さんもそうですが、この手の地味系眼鏡委員長キャラ、好きなんですわ。(笑)

                 

                そして最後はコレ。

                 

                中原潤平 「逝けないカノジョのお手伝い」 現在2巻まで発売中

                 

                学校の怪談の一つにもなっている地縛霊の輪子さん。幽霊が見えてしまう高校生・妖平は死んでからずっと独りぼっちな彼女の「友達作り」を手伝う事になり…という、ポンコツ系幽霊ヒロインコメディです。近々アニメも放送開始されるジャンプ連載の人気エロラブコメ「ゆらぎ荘の幽奈さん」と同様、幽霊の輪子さんの他にも二口女とか百目女なんかも登場したりしますが、ラッキースケベやおっぱいとかはほぼ無し…せいぜいパンチラ程度というお子さんにも安心な作風…あ、でもリモコンバイブとか性感帯なんてワードは出て来るな。(笑)

                 

                ぼっち幽霊の輪子さんのポンコツっぷりや挙動不審っぷりも魅力ですが、この作品も先ほど書いた「主人公に好感が持てる」作品かと。2巻の冒頭のエピソードでの妖平君の台詞なぞ、霊能詐欺師・風間と同様自分がオッサンだと痛感させられてしまいます。勿論輪子さん以外のキャラクターも個性的かつ魅力的になっています。絵柄も若干クセがある気はしますがネガティブなイメージにはならないかと。山本氏の作品とは貧乳率も近いと言えるかも。ある事件で妖平君に好意を抱き始めた二口女の朽木さんの他、彼の幼馴染が転校してきたり、とラブコメとしても盛り上がっていまして、近々発売の3巻への期待が高まっています。

                 

                そんな訳で、どれもこれもオッサン世代には懐かしくも眩しい雰囲気満載の青春ラブコメ群、アニメで「高木さん」みて「俺もこんな青春過ごしたかったなぁ」なんて思ってしまった人は、これらの作品でトドメを刺されてみては如何かな、と。

                | 零哭堂 | 漫画 | 21:39 | comments(0) | - |
                「僕らはみんな河合荘」 11巻(完結)
                0

                  宮原るり 「僕らはみんな河合荘」 11巻

                   

                  …あれ?ついこの前10巻のレビューしたばっかりだった様な…って、同じ月にコミックス2冊リリースですか、はい。

                   

                  まぁ、10巻からの継続で、一波乱はあったものの納まるべき所に収まったな、という印象。大団円ですね。

                  意外と言うか、予想外だったのが既存面子で河合荘に残ったキャラクターが思いの外少なかった点。律ちゃん、シロさん、彩花の3人が河合荘を離れ、代わりに入ってきたのが意外や意外、麻弓さんの親友・愛美さん。まぁ、家が火事に遇って臨時で、ですが。

                   

                  …コレは正直、予想できんかった。というか、河合荘の経営、大丈夫か?(笑)

                   

                  ただ、麻弓さんと愛美さんの関係って、宮原先生が好きそうな関係なんですよね。方や強気で天上天下唯我独尊な性格ながら実は誰よりも乙女な部分があるキャラクターと、その親友で真面目で凛とした優等生ながら他人に頼れない脆さを抱えるキャラクター…コレってモロに「恋愛ラボ」のリコとマキですよね、ええ。

                   

                  昔っからよく言われる「女の敵は女」ってのがありますよね。

                  私はオトコなので偏見だとか言われそうですが、経験豊かな昭和生まれの勝手な印象で言ってしまえば、女の人ってのは自分より不幸な同性には優しい態度をとるんだけども、自分より幸せを謳歌していそうに見える同性は嫌悪する、という様なフシがある気がします。いや、飽くまで私の目にはそう映るケースが多いってだけで世の中の全ての女がそうだ、なんて断定は出来ません。あくまでイメージですよ?

                   

                  そういう偏見を持つ目にも、麻弓さんと愛美さんの関係やリコとマキの関係ってのはフラットに見えるんですね。勿論お互いに対してドロドロとした愛憎渦巻くモノってのは抱えているんだろうけど、真に見下さないし見下されないというか、何だかとても気持ちいい関係に見えるんですね。掛け値なしの女の友情、というか。コレは「みそララ」における穀物トリオの関係にも言える事。作劇においてドロッドロな部分と言うのは描かれこそすれどそれは必ず解決する安心感みたいなものがあり、そういう陰湿な要素をカラッと決着してくれるからこそ、青年誌連載の本作はまだしも、「恋愛ラボ」の様なかなり女性向けな作風やテーマの作品ですら、いい年したオッサンでも最後まで付き合える、という…コレ、宮原先生の生み出すキャラクターや物語における最大の持ち味、という奴なのではないかと思えるのです。

                   

                  ですから、最後に愛美さんが登場したのは意外でしたが、個人的には嬉しかったですね。出番こそ少ないですが、好きなキャラクターでしたし。

                   

                  それと、彩花が地元に帰ってナベツネコンビ再結成。(笑)実家の土建屋で働き嫌悪していた父親と向き合い始めたり、大学生となった宇佐君と律ちゃんが相変わらずのいちゃつきっぷりで高橋先輩もついにギブアップする程の爆発しろ状態だったりというのも描かれますが、意外な事に椎名は出てきましたが佐久間の出番がなく、書生カフェの黒川と林さんがどうなったのかも描かれていない点。ついでに田崎と安藤さんや、前村さんなんかも未登場で終わっちゃいましたね。この辺は愛美さんの大抜擢に比べて意外というか、ちょっと残念かな、と思ったり。特に前村さんに関しては若干ネガティブなイメージのまま出番が終わってしまった印象があるので、ちょっとでもフォローを入れてあげて欲しかったな、と。まぁ、ちょこちょこ律ちゃん関連で顔出しはありましたが。

                   

                  まぁ、この辺のキャラクターはその他大勢だと言われればそうですし、コッチ…読み手側でその辺は想像するのも面白いかも。

                   

                  さて、宇佐君と律ちゃんが主人公とヒロインな筈ですし、この二人も最後まで大団円なラブコメっぷりを展開してはくれているんですが、それでも最後はやっぱり麻弓さんとシロさんが全部持ってっちゃった印象です。「勇者ウサ」をココで出しますか?と。(笑)

                   

                  ともあれ、8年間のお付き合いでしたが、大変楽しませていただきました。

                  コミカルとややシリアスのバランスが良く、キャラクターもみんな魅力的、とお手本のような良いラブコメだったかと思います。

                  宮原先生、次回作も頑張ってください。

                   

                  …できれば「みそララ」の続きの方もぜひ…。(笑)

                  | 零哭堂 | 漫画 | 22:14 | comments(0) | - |
                  「木根さんの1人でキネマ」 5巻
                  0

                    アサイ 「木根さんの人で1人でキネマ」 最新5巻

                     

                    映画好きの30代独身OLの木根さんの生活を描いた「木根さんの1人でキネマ」…本作を私は「孤独のグルメ」の映画バージョンだと感じているんですわ。思えば井之頭五郎も本作の木根さんも、基本的に趣味は一人で楽しみたい…というか、趣味を他人に邪魔されたくない、と考えるタイプですし、似ている部分は多い気がします。ただ「孤独のグルメ」には描かれていないオタク、マニアの悲しい習性が描かれているのがポイントかと。

                     

                    私が5巻で注目したのは、木根さんと故あって彼女とルームシェアしている佐藤さんが「卒業」という映画を見てブチ切れてしまい…というエピソード。と、いうのも佐藤さんはバツイチで、離婚理由は夫の不倫。勢いで離婚はしたけど行く所が無くて木根さんの所に転がり込んできた女性です。んで、件の「卒業」という映画は結婚式真っ最中のヒロインを主人公が奪い去る、というラストシーンが有名で、名作との誉れ高い作品。ただこの主人公、ヒロインの母親と肉体関係…つまりは不倫をしている訳で、そこが佐藤さんの逆鱗に触れてしまった訳ですね。

                     

                    「卒業」という作品を否定しない奴は許さない…「これが嫌いな私に共感しろ」という共感ヤクザ状態に陥った佐藤さんをなだめる…というか、矛先を他に向ける為木根さんは佐藤さんに自分がやっている映画ブログに「卒業」のレビューをゲスト寄稿させる事に。しかし書いている途中で正気に戻り、自分が書いているのが悪口だと気づいた佐藤さんですが、今度はそれに対し木根さんが激怒。ココからが痛快なんですわ。

                    とある作品の感想を書くのに、「悪評を書いたらその作品が好きな人に悪いと思わないのか?」という意見に対し、

                     

                    「好きな人だぁ!?好きな人ってどこの誰よ?アンタのパパ?ママ?それとも神様?そいつアンタに何かしてくれたの?」

                    「私は政治や宗教の話をしてるんじゃない。趣味よ!!なぜコミュニケーションの話に置き換え善悪の秤で裁こうとする!?」

                     

                    と絶叫し、それでも「作り手に悪いとは思わないのか?」という意見に対し

                     

                    「こちとら寿命削って映画見とるんじゃい!文句ぐらい言わせろ!!」

                    「確かに汚い感情かもしれない。でも好きも嫌いも同じ自分の中に芽生えた自分だけの感情。だから沙籐にもそれを否定して欲しくないの!」

                    「それに人間、自分の好きなものを嫌いと言われたらムカつくし、嫌いなものを好きと言われたらやっぱりムカつくのよ。どうせムカつくなら言いたいこと全部言った方が楽でしょ!!」

                     

                    言い放つ。そして、なおも「趣味は人とのコミュニケーション。好きなもので人と繋がり心を豊かにする」と抵抗する連中にはそれぞれの趣味に合わせてキョーレツなカウンターをお見舞いして粉砕ッ!!いやぁ、見事としか言いようがありません。

                     

                    以前も書きましたが、ビートたけし氏が「一億総批評家」等と茂木健一郎氏の「テレビはオワコン」という意見に反論してましたが、批判されたからといって「じゃあお前がやってみろ」というのは送り手として一番レベルの低い返しではないかと。そもそも、日本の場合はお客様は視聴者ではなくてスポンサーでしょ。視聴者からのしょーもないクレームもあるんでしょうが、そういうクレームを真に受けて「自社のイメージを損なう」と現場に口を挟むのはスポンサー。ついでにプロダクションからのゴリ押しとかも平気で通してヘッタクソなアイドルとか主演に起用したりするんだからして、視聴者の方は2割程度なんじゃないか?と。

                     

                    だから、こういう意見も出て来る訳でね。

                     

                    まぁ、ただ作品の感想とかを正直にブログやSNSで感想を書く事は悪い事ではない…というか、コレ出来なかったらココはネタ何もなくなってしまう訳でね、そしてそこに書かれたレビューや感想記事に共感、反論するのもいいとは思います。ただ、ある一線…「人は人」という一線を心で引いておかないと下手したら炎上してしまう訳でね。

                     

                    私も、基本自分の感想記事に関する共感や反論とかに関しては「そういう意見もあるかもね」程度で終わりです。それが感想やレビュー内容に対しての感想、例えば「違う、そこはそうじゃないんだ」という具体的な解釈や指摘なら私としても大いに参考にさせていただきますが、単なる感想に対しての「あの名作を貶めるとはけしからん」的な抗議だったらなおさら聞く耳持てません。個人の感想に抗議してそれを取り下げさせる、という行為ってのは大変傲慢な事だと私は思うので。いや勿論個人の感想という言葉を建前にすれば何を言っても構わない、というのは違う、というのも胆に銘じているつもりですが。

                     

                    ただ、ネットには議論みたいになってしまうケースは多々あります。そんな中で場合私が一番厄介に感じたのは何を返しても「自分の言っている事はそういう事じゃない」として同じ主張をただ繰り返し、面倒になった相手が降りると「論破してやった」と言い出す様な手合いです。

                    ネット内では作品に対する感想の食い違いが、暴走して読み手の人格否定にまで発展しやすいから厄介です。

                    読み手も書き手も「ふーん、あっそう」位で済ませるのが楽なのかも知れません。

                     

                     

                     

                     

                    | 零哭堂 | 漫画 | 10:32 | comments(0) | - |
                    「波よ聞いてくれ」 5巻
                    0

                      と、いう事で沙村広明 「波よ聞いてくれ」の5巻です。

                       

                      帯には「まずいことに作者得意の監禁展開突入 いいぞもっとやれ」

                       

                      なるコピーが。作者お得意…って、「無限の住人」だとその監禁展開な「不死究明編」って割と評判が悪い部類な気がするんだよなぁ…まぁ、ワタクシは大好きですが。

                       

                      …いや、嗜虐趣味とかないですよ?あんまり。

                       

                      ともかく、今回急展開です。小説家への転身を表明した久連子の取材旅行にサポート役を買って出た瑞穂と、録音担当で同行することになったミナレさん。3人の珍道中は思わぬ事件に巻き込まれ…という急展開に!!

                      ネタバレとか考慮しないで書いちゃうと、取材旅行のガイドになった巨乳メガネ美女が実はある宗教法人の一員で、その宗教法人の指示でラジオ番組を作り放送させる為に3人は拉致監禁されてしまう…という展開。ただ、そこはエログロバイオレンスを封印した「波よ聞いてくれ」ですからエロいしーんもグロいシーンもありません。まぁ、ハニートラップを仕掛けられたりはしますが、そこは「無限の住人」以外の沙村作品的な切り替えしで見せてくれます。

                       

                      しっかし久連子さんが書いたという官能小説の中身…

                       

                      「地形を利用してペルシアの女達を手ごめにしていくレオニダス王」

                      「今まで抱いてきた女性の秘部の色形を一人一人牛肉の部位に喩えていく読み切り」

                       

                      …何それ!!超読んでみてぇ!!(笑)

                      それと「えらるど」のくだり…盗聴を警戒する為に筆談しながら別の話題で会話を継続するシーン。コレ、人間業じゃねぇ。(笑)

                      いやね、「今日は暑いですね」とか「昨日の夕食は何を食べましたか」的などーでもいい会話なら、私も両方やれるかも知れませんが、筆談しながら、全然関係のない、しかも傍で聞いていて何だか面白そうな会話を展開…挙句の果てにその会話と筆談をビミョーにリンクさせていく、という芸当、こいつ等はプロですぜ?マジで。

                       

                      あ、ちなみに久連子さんの官能小説のくだりで出た千草忠夫って人は実在のSM作家だ!!

                      SM漫画の皮を被った純愛漫画「ナナとカオル」のヒロイン・千草奈々もこの人からとられていたりするんですわ。

                       

                      さてさて、3人を拉致した元凶たる代表の長ったらしい挨拶の最後

                       

                      「何が『配信者』だ。ただゲームやってたりメシを食ってたりカラオケ唄ったり、その程度でシロウトが表現者ヅラしやがって。プロフェッショナリティーがないんだよプロフェッショナリティーが!!」

                       

                      というのは、ある意味昨今のテレビやラジオといったギョーカイの人の共通の意見なのかも。

                      確かに思いますわ。カリスマyoutuberだのなんだのと言っても、ワタクシ個人としては「誰だこいつ」ですし「大して面白くない」んです。小学生の将来なりたい職業に「youtuber」がランクインしてるのも、正直「何血迷ってんだこいつ等」なんて思ってしまいます。私のみならずワイドショーなんかでも大物芸人とかが否定的な意見を言っている…それでも世間じゃ受けているし、人気がある。それは何故?と言われたら、何のことはない、最終的にはプロが作っている筈のテレビやラジオの番組がつまんないからなんだろうな、と。

                       

                      そういう妄執としてのこの代表のキャラクターは、ラジオを題材にしている割にその題材にケンカを売っている様でもありますが、こういうキャラクターを放り込んでくる辺り、この作品をラジオとかのギョーカイモノにはしたくない…という漫画家としての意思表示なのかも知れません。言うなれば「表現者としての意地」?…って、流石に言い過ぎか。

                       

                      さてさて、今回も

                       

                      「外側(ガワ)はズバリ鶴竜です」

                      「牛ではしゃぐとか…道民の矜持がねぇのかよ」

                      「グングニルのごときその胸をもってしてもですか?」

                      「手ごめにしていくのに処女単行本とはこれいかに」

                      「まあ折檻もご褒美も内容ほとんど変わらないんですけどね」

                      「俺、幼少期のトラウマで巨乳が怖いんだ」

                      「言っとくけど私、私の事好きだって男は全員マゾだと思ってるからね!」

                      「ヘイムプラネット エアフレームテント 90,800円(税込)」

                       

                      と、切れ味鋭いワードがバンバン出てきますが、中でも今回はコレがワタクシのお気に入りです。

                       

                      「ヒロミ…ここをでたら、アンタに肉をたらふく食わす。体重も腕まわりも倍にして、私を受けとめられる器量の男になりな!」

                       

                      …ミョーにカッコ良いんだよなぁ、この台詞。ミナレさんのクセに。(笑)

                      ちなみに沙村先生のもう一本の連載作「ベアゲルター」も同時発売ですよ。

                       

                       

                      | 零哭堂 | 漫画 | 21:22 | comments(0) | - |
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                        零哭堂 (10/01)
                      • ゴルゴムの仕業?
                        1 (10/01)
                      • ビルに飲み込まれ、街にはじかれて、それでもその手を離さないで
                        零哭堂 (09/24)
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                        進撃の無職 (09/24)
                      • ビルに飲み込まれ、街にはじかれて、それでもその手を離さないで
                        零哭堂 (09/23)
                      • ビルに飲み込まれ、街にはじかれて、それでもその手を離さないで
                        進撃の無職 (09/22)
                      • ビルに飲み込まれ、街にはじかれて、それでもその手を離さないで
                        零哭堂 (09/22)
                      • ビルに飲み込まれ、街にはじかれて、それでもその手を離さないで
                        進撃の無職 (09/22)
                      • ビルに飲み込まれ、街にはじかれて、それでもその手を離さないで
                        零哭堂 (09/22)
                      • ビルに飲み込まれ、街にはじかれて、それでもその手を離さないで
                        進撃の無職 (09/21)
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