ふざけたなまえだね
- 2018.08.04 Saturday
- 23:44
松本サリン事件や地下鉄サリン事件を起こした麻原彰晃こと松本智津夫を含むオウム真理教関連の死刑囚が一気に執行されて少し経ちました。死刑制度自体や一気に死刑執行した事への是非は置いておくとして、オウム真理教関連の話で私がつい思い出してしまうゲームが1本あるんです。それが、
ファミリーコンピュータ用ソフト ココナッツジャパン 「1999 ほれ、みたことか!世紀末」
コレ。
このゲームはタイトーが発売していた「爆笑!!人生劇場」と同じく双六ゲームです。
内容はこんな感じ。
大学生4人がキャンプをしていると、近くにUFOが不時着する。UFOから出てきた宇宙人・ピンキー星人は間もなく地球が滅びるので、出会った縁なのか4人だけでも助けたいから「宇宙パワー」を集めろと告げる。かくして、就職と同時に4人の宇宙パワー集めが始まる。
…というモノ。ピンキー星人が4人と出会って以降、地球にはノーム星人という別の宇宙人が襲来し暗躍を始めており、カルト宗教が勢力を伸ばしたり、砂漠化したり、氷河期に突入したり…と地球はどんどん荒廃していくのが特徴。マップは周回タイプになっていて誰かがぐるっと回ってスタート地点に戻ると半年が経過し、各プレイヤーには給料が支払われ再スタートしますが、周回を重ねる毎に地球の荒廃具合に比例してどんどん悪いイベントマスが増えていきます。ちなみにサイコロではなく6枚のカードから1枚選んでその数字分進める、というスタイルで、イベントマスの中には冠婚葬祭やミニゲームなどもあります。
それで、このゲームの2周目から台頭してくるのが「ノーム教」という「ノーム、ノーム」と唱える怪しい宇宙人が教祖の新興宗教なのです。そう、モロにモデルが「オウム真理教」です。イベントにより強制入信させられると不幸なイベント…例えば「教祖の爪の垢ドリンクを買わされる」「恥ずかしい歌を歌わされる」なんてのが増えてしまう上、イベントで他のプレイヤーを生贄として入信させないと脱退出来ない鬼畜仕様。
右の人物がノーム教の教祖。風貌があの人に似ています。
と、いうかですね…このゲームって運ゲーの要素が強過ぎるんですよ。
まずキャラクターのビジュアルからして人生ゲームの様に自分で顔つきを選べず、3分割で顔の上、中、下がルーレットで決められてしまいます。そして最初に就く職業もルーレット。芸能人とかビジネスマンの他、何故かホストやフリーターがあって、フリーターになるとスタート時の給料が入らないというかなりのハンデに。マップにあるシェルターを購入する事で宇宙パワーを増やせるんですが、コレもそのシェルターマスにぴったり止まらないと効果が無かったり…それでいて一発逆転の要素がかなり薄いので差が付き過ぎるとプレイが苦痛になるレベルの作業ゲーと化してしまう等、お世辞にも出来の良いゲームでは無かったんですね。
双六ゲームなので友達とプレイしても最初の何周目かまでは盛り上がるんですが、差が付き過ぎてしまったりイベントがマンネリ化し始めるとモチベーションが下がってしまうんですね。
ただ、荒廃していく世界、というテーマというか、設定は大変に惹かれるゲームだったので何とかしてこのゲームをクリア…というよりエンディングを見てやろうと頑張って最後までプレイしたんですよ。コンピュータ相手に一人で。(苦笑)
このゲーム、バッテリーバックアップなんてもんは搭載されていませんし、パスワードもありません。「ゲームセンターCX」の如くひたすら続けてプレイするしかないんですね。一周するだけでも1時間位かかっちゃうゲームなのに。高橋名人よ、何が「ゲームは一日一時間」だ͡この野郎!!
そんな訳でファミコン時代のゲーマーの常とう手段「ファミコンの電源を切らないで寝る」でクリアまで漕ぎつけたんですわ。まぁ、確か3位でしたが。(苦笑)
そしたらまぁ、エンディングも見事なバッドエンド。ある意味いや〜んな形のオチがついていて、思わず
「プレイしてきた時間返せこの野郎!!」
と叫んだ程。
でもまぁ、今思うと惜しいゲームだったのかも。もうちょっとイベント関連を充実させて、いつでも逆転可能にするとかバランス面やシステム面を改良すれば今の「バカゲー」という評価ではなく「佳作」程度にはなれたんじゃないかなぁ、と。