この漫画を紹介するのに3分も要らねぇ、5分で十分だ!
- 2019.09.09 Monday
- 20:21
今回はコレ。
アカツキ 「味のプロレス 王道編&闘魂編」
最近、一時期は壊滅的なレベルで低迷して倒産寸前とも言われていた新日本プロレスが、若い女性などから支持を集めて人気がV字回復している…というのは知られた話ですね。情報系バラエティ番組にはスイーツ好きな真壁選手とかが出演していたりするようですし、逆に昭和からプロレスをけん引してきた天龍源一郎氏や長州力氏辺りがそのしゃがれて活舌が悪い声がネタとしてバラエティ番組に使われたりしてもいますね。
この「味のプロレス」は今の新生新日本的な女子ウケするプロレスラーではなく、昭和から平成初期にかけてリングを沸かせた、汗臭くもアクの強いザ・プロレスラーな選手たちのエピソードを4コマ漫画にした作品。この作者のアカツキさん、私より2つ年上…ほぼ同じ時の流れを生きている世代なせいもあって、「味のプロレス」で使われるプロレスネタが世代的に丁度重なっているんですね。絵柄は中崎タツヤ先生と言うか、蛭子能収さんというか…朴訥とした絵柄なんですが、結構特徴を捉えていて面白かったりします。似てないレスラーもいますけどね。(笑)
描かれるレスラーのエピソードに関しては、例えば天龍が銀座のクラブで手持ちの金を勘違いして支払いでトラブルになっていた見ず知らずの客の飲み代を貸した、とか、アンドレが来日した際に便器が小さくてバスタブにウ〇コした話、いたずら好きな橋本の話、猪木のモノマネで有名な芸人の故・春一番さんが猪木の気合で一命をとりとめた話…等、プロレスに関して多少知っている、という人には既知…割と有名な話が多いのですが、絵がつくと何だかその絵を通じて本人たちが頭の中で自然と浮かぶと言いますか…不思議な魅力があります。
また、一方で割と細かい…でもファンなら「あるある」なレスラー達のムーブ…例えばタッチされたコーナーに昇ってそのまま何もせず飛び降りてリングインする藤波とか、鶴田のパワーボムをこらえようとしたレスラーにやるアレしとか、平成維新軍が相手を自分達のコーナーに押し込んでやるアレとか、ライガーがロメロスペシャルかける時にやるアレとか…ファンならニヤリとしてしまうネタが豊富なんですね。後、マサ斎藤の迷解説っぷりとか。(笑)
私も一時期、PRIDEとかの総合格闘技にハマったクチではあるんですが…総合格闘技路線に迷走したかつての新日の有様なんかを知っていると、やっぱりプロレスはプロレスであるべきだと思うんです。でも、エンターティメントに特化した「ハッスル」とか、昨今のイケメンマッチョが派手に華麗に…な昨今のプロレスには…食指が伸びないんだよなぁ…何かが違うんです。
…まぁ、こいういのも懐古主義、とか言われちゃうのかもしれませんけどね。
オマケ
あれはエンターテイナーに特化していて思わず爆笑してしまいました。
ttps://www.youtube.com/watch?v=_LApVz53Spw
昔来日していたレスラーで、クラッシャー・バンバン・ビガロとい方がいたんです。この人、炎の入れ墨を頭に入れた巨漢レスラーなんですが、巨体に似合わず軽快にリングを動き回りトップロープからムーンサルトやってのけたりする上、非常に「プロレスが上手い」選手として知られていたんです。
彼曰く、「俺はほうき相手でもプロレスすが出来る」んだとか。
プロレスにはブックがあって、真剣勝負じゃない…これは確かにその通りなんですが、魅せ方が巧い選手の試合ってホント、面白いんですよ、それこそ時として膠着状態が続く真剣勝負よりも。「プロレスは八百長」的な事を未だバカにする常套句として使う人もおりますが、プロレスの楽しさってそこではないので、この常套句を言う人に対しては私はむしろ…可哀想に思ってしまう程です。
ちっちゃい頃、プロレスを見てた時期もあったんですが、その頃は藤波のファンでした(笑)。
逆に、ゴッチ先生は派手さに欠け、セメントに拘るのでプロモーターや一部の同業者からの評価は決して高くないんだそうで。日本ではプロレスの神様的な扱いを受けていますから、意外な気もしますね。
私の場合、昭和時代より平成に入ってからの方がプロレスを見ていたんです。あまり派手に活躍したとは言えない選手ですが、後藤達俊というレスラーがいまして、この人のバックドロップが強烈で好きだったんです。彼がバックドロップの体勢に入ると試合会場が湧くのがテレビでもハッキリ分かりましたね。