土建屋探偵シリーズ17 建設小町純子の推理日誌 再開発事業に潜む殺意の連鎖 夜の現場に消えた死体と敏腕所長の隠された過去

自己満足ブログ
<< 完結記念 | main | twitterは地雷原。自滅、炎上、ご用心。 >>
ライダーごっこ漫画
0

    今回はコレ。

     

    柴田ヨクサル 「東島丹三郎は仮面ライダーになりたい」 現在2巻まで発売中

     

    アニメにもなった「エアマスター」や「ハチワンダイバー」の柴田ヨクサル氏の作品です。

    「ウルトラマン」と並ぶ特撮作品のビッグネーム、「仮面ライダー」ですが、「仮面ライター」を冠した漫画、というのは特撮シリーズでも原作として名を連ねている石ノ森章太郎氏の描いたもの以外にも結構世に出ている訳です。数年前からZXを中心として展開し、作者の拘りから人気を博している「仮面ライダーSPIRITS」を始め、平成ライダーでは「風都探偵」なんかが話題になっています。

     

    特撮シリーズとしても現在継続していて、昭和の「仮面ライダー」とは違う「平成ライダー」として人気ですが、平成に入っても昭和ライダーの人気は根強い所があって、「THE FIRST」なんて漫画版をベースにしたリメイク的な映画が作られていたりも。そういえばこのコミカライズ、某「自称漫画家のタレント」が描いていたんですが…やる気のなさが画面からはっきりと伝わってくるヒドイシロモノで、当時、ラジオパーソナリティを持っていた漫画家に痛烈に批判された…なんて事もありましたっけ。某「自称漫画家のタレント」も昔はヒット作バンバン描いていたんですけどね。まぁ、悉く趣味とは外れた作風なので、私はコミックスを買ったりしたことはありませんが。

     

    さて、本作ですが、中身はこんな感じ。

     

    東島丹三郎、無職の40歳。「仮面ライダー」をこよなく愛す彼は、アルバイトで食いつなぎつつ各地の山に籠り自身の肉体を鍛え、いつの日かショッカーに改造される日を待ち望んでいた。ある日東島は自分の人生は自身で完結したい、と集めていた「仮面ライダー」のコレクションを全て売却し現実に向き合おうとするが、世間で騒がれている「ショッカー強盗団」に遭遇し…

     

    というモノ。

    祭りを荒らす「ショッカー強盗団」を、仮面ライダーのお面をつけて号泣しながら退治する東島なんですが、今度は「仮面ライダーストロンガー」好きの父から英才教育を受けて電波人間タックルに憧れる女教師が出て来たり、実在するショッカーを追うV3とライダーマンに憧れる兄弟がいたり…と、まぁそんな感じ。

     

    …ん?と思った人、正解。(笑)

    実は本作の世界、ショッカーが実在しているんです。特撮でのショッカーと同様、一般市民に気取られることが無い様に潜伏していて、一部の人にしかその存在を知られていません。戦闘員でも常人では敵わないレベルの強さで、かつミュータントじみた怪人も存在します。つまり本作は「仮面ライダー」に対し常人越えした愛を持つ者によね、本物のショッカーを相手取った壮大な「仮面ライダーごっこ」という構図なのですね。コレは今までの「仮面ライダー」漫画にはなかった展開と言えるでしょう。

     

    ただ、描いているのが柴田ヨクサル氏…絵柄はクセが強いし、決して上手い訳ではありません。バトルシーンの描写は「エアマスター」の頃とほぼ変わらず、リアリティのある格闘を見たい人には絶望的に合わない作風ですわ。ただ、「エアマスター」もそうでしたがキャラクター達が持つ圧倒的な熱量、激情…そういったものをそのままぶつける格闘シーンはリアリティは欠如しているもののその分圧倒的なパワーがありますし、彼らが紡ぎ出す言葉もいちいち力強い。ヨクサル節とでも言いますか…その熱量と勢いでごり押す、脳筋的…理屈は分からんがとにかく凄い…そんな作品なのです。

     

    ただまぁ…人によっては好き嫌いはっきり分かれる類の作品だとも思います。絵柄が独特かつクセが強いのでそれだけで読み手を選びますし、「仮面ライダー」を題材にしておきながら、案外と細部に拘ってしまう様な「仮面ライダー」のマニアは受け付けられない部分が多い様な気もします。例えば、ライダーなのにバイクが登場しない、とか、どう見ても風見志郎の影響が強い島村兄弟の兄やタックルのユリコはともかく東島は本郷猛へのリスペクトがない、とか…言い出せばきりがないレベル。

     

    でも考えてみて欲しい。本作は劇中で東島が言っている通り

     

    こういう事、なんですよ。

     

    「仮面ライダー」ではなくて、「仮面ライダーごっこ」なんですわ。

    東島が憧れたのは仮面ライダー1号の戦う姿であって、本郷猛ではないんです。故に、本郷猛を顧みない。

    「仮面ライダー」ではなく、幼少の頃に抱いた憧れを大人になっても捨てきれなかった大人達の「仮面ライダーごっこ」だから、ショッカーは必要不可欠でもバイクは不要なのですよ。子供の頃のごっこ遊びにバイクなんかない…だから東島もバイクに乗らないんです。

     

    思えば、架空のヒーローに憧れてそのヒーローを現実で演じてしまう…という作品自体はこれまでにも結構あったんです。「ゼブラーマン」なんかもそうですよね。でも、そんな既視感のある設定でも本作が強く印象付けられるのは、空前の人気で「ライダーキックを真似て高い所から飛び降りて怪我」なんて事例も報道された(らしい)、ごっこ遊びとしてイメージされやすい存在である「仮面ライダー」だからこそ、行き過ぎた愛ゆえの本気の「仮面ライダーごっこ」を描いているからなのではないかと。

     

    同じライダーでも、ごっこ遊びが玩具ありきに見える平成ライダーでは…この作風は無理だろうなぁ…と。

    懐古云々ではなく、向き不向きとして、ですが。

    | 零哭堂 | 漫画紹介 | 00:38 | comments(2) | - |
    こういう作風が出来る辺り、色々世代の軋轢があってもシリーズとしての路線変更は成功していて懐は広いという事なんでしょうかねえ

    最近の特撮と言うと当たって味を占めたのか海外のマーベル辺りがやたらヒーロー映画作っているようですが

    あちらは日本と違い関連性はありつつ別物というより、リブートという形で継続していますけど

    お国柄の違いはあれど、変身ヒーローに憧れるというのは世界共通なんですねぇ
    | デスニート | 2019/05/17 3:10 AM |
    感想感謝です。
    「東島丹三郎は仮面ライダーになりたい」には平成ライダーに対する侮蔑的な台詞とかもあり、基本平成ライダーに見向きもしない人々をえがいているきがします。そんな訳で本作の作風は「仮面ライダー」シリーズの路線変更の成否とかはあまり関係ないかと思います。

    まぁ、今後東島レベルの平成ライダー馬鹿が登場したりする可能性はありますけどね。
    | 零哭堂 | 2019/05/17 7:54 PM |









    1234567
    891011121314
    15161718192021
    22232425262728
    2930     
    << September 2019 >>
    + SELECTED ENTRIES
    + RECENT COMMENTS
    + CATEGORIES
    + ARCHIVES
    + MOBILE
    qrcode
    + LINKS
    + PROFILE