土建屋探偵シリーズ17 建設小町純子の推理日誌 再開発事業に潜む殺意の連鎖    夜の現場に消えた死体と敏腕所長の隠された過去

自己満足ブログ
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世知辛い
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    20日というと、色々な会社で所謂「締日」になっているケースが多いですね。

    そんな今日、一緒に現場をやっていた派遣の人が、私が雇われている会社に契約更新を打ち切られてしまいました。

     

    あまり詳しい話は聞いていないんですが、この人は私より年上で、勤めていた会社が倒産してしまい派遣会社に入って私が雇われている会社に派遣されたらしいのです。

    しかし、性格上の問題や年齢的な問題…私の上司曰く、

     

    「性格が大人し過ぎて現場向きではない。前職のやり方とかを引きずりがちで年齢的にも今後ずっと面倒見ていくには厳しい」

     

    という理由で契約を更新しないと決めたんだそうな。

    ただ、その言葉には何か裏があるんじゃないかと私は勘ぐらずにはいられないのです。

     

    上で自分が所属している会社の事を「私が雇われている会社」と書いている事に引っ掛かりを感じた人が人がいるかも知れませんが、何でそんな回りくどい書き方をしているのかというと、私自身も派遣ではないんですが、「契約社員」という立場だからです。会社の方針とかについてはともかくとして、運営云々に関しては私は完全に無関係な立場です。そして、そんな立ち位置もありますが基本的に私は自分の業務に直接関わってくる部分の話しか率先して聞く気もありません。この会社でのし上がって…という気は更々ないですし、興味もありません。そんな訳で人事面やらの、所謂「社内の噂」というようなモノにはとことん疎く、そしてかなり無関心です。

     

    多分、そういう立ち位置を私がとっている事は、仕事仲間や上司も何となく察しているのではないか、と。

     

    そんな私の耳にすら、今回契約を打ち切られた彼の"ある噂"というのは聞こえていたんです。

    いや、その噂の主が彼の事だとは明確には分からなかったんですが、会社内の噂に疎い筈の私の耳にすら、届いていたんです。

     

    彼が、最初に配属された現場でいびられていた、という事を。

     

    説明は難しいんですが、私なんかがいる業界では、仕事…工事を請け負うとメーカーから責任者として現場にその工事期間常駐する現場担当が派遣され、その下に協力会社…早い話が下請けの重機屋施工チームが付く、という構図になっています。そんな中、少し前に業界を揺るがす不祥事が発覚して品質面での管理がより重要視されるようになった…そこで、メーカーの現場責任者の下にサブ的な役割の人をつけて二人体制をとる事が多くなり、このサブに派遣会社の人や新人があてがわれる、という風になっているんですね。

     

    で、そうなると派遣会社の人というのは基本的に契約したばかりの場合、私らの仕事や工事そのものに関しては経験や知識が殆どない状態ですから、ベテランの下について仕事を覚えてもらう…というシステムになっている訳です。

     

    ただ、私が雇われている会社では、ベテランとはいえ私と同様の正社員ではない契約社員が殆ど。それで派遣の面々はあてがわれた契約社員に教育を丸投げしてしまうのだから性質が悪いのですよ。派遣社員が直接会社と契約社員となって同じ土俵に立ったら仕事を奪われる…そんな風な考えを持つ人もいるかも知れませんし、私自身、業務で悲鳴を上げているのにやっと当てがわれた派遣の子がド新人…結局雑用ばかりやらせてしまって大した事を教えられなかった、なんて事も。状況や人の当たり外れが大きすぎるんです。

     

    彼の場合、最初に当たった人が外れだったのでしょう。その人に教えてもらったという他の派遣の子はその人の事を特に問題もなく良くしてもらえた、なんてのも聞いたので、性格的に合わなかったのかも知れません。ただ、「ある派遣の人が現場で誰某に毎日怒鳴り散らされていて可哀想だった」という話は噂に疎い筈の私にまで聞こえていた…それが理由にあるのかは私には分からないんですが、彼が「自分は契約更新して欲しいが切られてしまう」と言っていたのを一緒に働いている職人から聞いたので、会社の上と話をしてみようか?と聞いたところ、「お願いしたい」と言われ、話した結果返ってきたのが上で書いた理由、という訳です。

     

    その時、電話でしたが私は

     

    誰某にいびられていた件は噂で聞いていたし、誰某から色々変な報告をされているのかも知れないが、私の所では率先して色々動いてくれて助かってる。仕事も覚えてくれるし特に不満は感じない。ここで契約を切っちゃうのは只でさえ「人がいない」と騒いでいる中で勿体ないんじゃないか?

     

    という様な話を上司としたんですが、返ってきたのが上の理由と、「誰某の件は何で知ってるの?」という言葉。

    私は

     

    「本人から聞いた訳じゃなく噂として聞いた。噂に疎い私が知ってる位なんだから恐らく大抵の人は耳にしているんじゃないか。」

     

    と付け加えましたが、逆に「あまり他言しないで欲しい」なんて言われてしまい、何だかもやもやした気分に。

    何だか、上の理由以外になにかある気がしてならないんですよね、どうしても。

     

    今日、仕事終わりに挨拶してくれた彼に、私は「色々やってくれて助かったよ。ありがとう」と返し、「何も出来なくて申し訳ない」と言うと、「上と話をしてくれただけでもうれしかった」と言ってはくれましたが…なんとも雇先の会社に対しての自分の力の無さというか、信用の無さというか…そういうのを思い知らされて胸の内のもやもやした気持ちが晴れてくれないのです。

     

     

    | 零哭堂 | 雑記 | 20:51 | comments(0) | - |









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