武田鉄矢という人
- 2019.06.18 Tuesday
- 22:10
今回は、私のフェイバリット映画「刑事物語 りんごの詩」でも知られる俳優、歌手の武田鉄矢さんについて。
私は好きな俳優さんなんですが、どうも世間では毛嫌いする人も多い様で。その辺をちょっと書いていこうかな、と。
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未だに「3年B組金八先生」の印象が強い武田鉄矢さんですが、元々は俳優ではなくフォークソング歌手でした。福岡出身の方なんですが、「どうあがいても吉田拓郎になれないから」と俳優などとしてテレビに積極的に出るようになった人。フォークソング全盛期ってのは私もまだ生まれてんですがなかった、当時のフォークシンガーは「テレビにはでない」というのがステータスみたいになっていて、武田さんも結構非難されたんだそうで。テレビ自体が現在下火と言えなくもない現状なのに、お笑い芸人なんかはテレビに出てこそナンボ、みたいに言われる昨今とは真逆の時代ですわな。
ただ…個人的な意見ではあるんですが、「金八先生」の熱血教師っぷりからは想像しがたいかも知れませんが…この人、結構アナーキーな人なんです。70年代に結成していたフォークグループ「海援隊」時代最大のヒット曲「母に捧げるバラード」は、当時ヒットしていた森進一さんの「おふくろさん」を聞いてその対抗として作った曲で、しかも
♪今も〜聞こえる〜あの〜おふくろの〜声
は、美輪明宏さんの名曲「ヨイトマケの唄」の
♪今も〜聞こえる〜ヨイトマケの〜唄
からパクった、と美輪さんに白状しています。(笑)
そして大のビニ本(今でいうエロ本)マニアで、ニューミュージック界の2大ビニ本マニアとされています。ちなみにもう1人は谷村新し司さん。(笑)しかも、「金八先生」では最終回の卒業式を終えた男子生徒役の俳優に自分のコレクションを配った、という話は有名ですね。それが転じてAVマニア…もちろんオーディオビジュアルではなくアダルトビデオの方のマニアでもあったらしく、80年代後半にAV界に淫乱ブームを巻き起こし、テレビにも出演していたAV女優の豊丸さんが引退後に開いた六本木のバーに常連として足繁く通っていた…なんて話も。コッチは噂で真偽は私には分かりませんけどね。
他にも偏屈さと言うか、変わり者を思わせる逸話が武田さんには結構あるんです。ですから、コレ
武田鉄矢「金八好き」挨拶は嫌い…恐るべき塩対応発覚 悪手も写真もダメ!
…って、コレゲスト出演したテレビ番組での発言をわざわざネットニュースの記事にしたものみたいですが…個人的には何を今更、というレベルでファンの間では有名な話。武田さんはキャバクラ的な所に行った際にホステスさんが「金八先生」の印象で対応したり、「金八先生」の話題を出したりするだけで機嫌が悪くなる…なんて話も聞いた事がありますわ。武田さん、地の性格は金八先生とは似ても似つかない部分が多い人だと思うんです、ええ。
まぁ、昨今出てきた「神対応」だの「塩対応」なんて言葉には秋元軍団のファンの間だけでやってろ、というのが正直あるんですが、武田さんは坂本金八を演じましたが本人が坂本金八な訳ではない…笑い話ですが、「北の国から」で蛍役の中嶋朋子さんが都内を歩いていた際に一般の中年女性から
「蛍ちゃん、いつ北海道から出てきたの?」
なんて話しかけられた…なんて話を聞いた事があるんですが、武田さんも役のイメージで自身を見られる事…役のイメージが自身に纏わりついてしまう事を嫌うからこういう対応をする、という部分もあるんじゃないかな、と思います。ええ。まぁ、ファンへの対応の悪さと、そういう態度の悪さとは裏腹に役としては金八先生や片山刑事みたいなキャラクターを演じる…という2面性みたいな部分が、武田さんを毛嫌いする人がいる原因ではある気はしますけどね。
ただ逆に私はコレ、武田さんのセルフプロデュース…自分の売り込み方の上手さではないかと思うんですよ。「金八先生のファン」といって近づいてくる人への対応などを見るに、自身のイメージが固定化されるのを嫌がっている風に思えるんです。それはある意味色々な役に対応したい…という役者、俳優としてのプロ意識の一端なのではないかと。そしてファンと名乗る人への対応が冷たいものだったとしても、自身の演じた役に対しては絶対に強い思い入れがある人だと思うのです。でなければ
こんなコメントはしないんじゃないかと。、共に同じ作品に携わった「戦友」としての発言でもあるんじゃないか、と思うのです。
そんな訳で、毛嫌いする人も多い武田さんですが、私は好きです。俳優としても、歌手としても。なんせ「あんたが大将」がカラオケの持ち歌だったりいますからね、ええ。(笑)