土建屋探偵シリーズ17 建設小町純子の推理日誌 再開発事業に潜む殺意の連鎖 夜の現場に消えた死体と敏腕所長の隠された過去

自己満足ブログ
File12 蝋人形城殺人事件
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    はい、「金田一少年」のFile12です。

     

    今回の事件は、明智警視の推理勝負を受けたハジメが美雪と共に長野県の山中にあるヨーロッパの古城・バルド城…通称「蝋人形城」にて開催されるミステリーナイトに参加。集められたのは国内外の探偵、警察関係者、推理小説かといった10名の参加者。参加者はMr.レッドラムと名乗る城主によって城に閉じ込められ、推理ゲームで対決し賞品となった「城の所有権」を狙うが、ゲームの最中参加者の1人がゲームで用いた蝋人形と同じ形で殺害されてしまう。

     

    …というモノ。

    謎の洋館(城)を舞台にケレン味たっぷりの殺人が行われる…という割と派手めなエピソードですね。劇場型殺人とでもいいましょうか。また集められているミステリーナイトの参加者がそれぞれ推理に自信がある面子なので、明智警視とハジメの対決以外でも推理合戦が行われるのが見どころかも。

     

    ちなみに参加者の中にはエドワード・コロンボなる人物がおりますが、彼の叔父がロス市警の刑事との事。コレはもう分かり易、く名作ミステリードラマ「刑事コロンボ」のオマージュだと思いますが、「刑事コロンボ」のあるエピソードでは、コロンボが自分の甥の写真、と称して自分と親族が写った写真を見せるエピソードがあった筈。もしかしたらこの写真の中にエドワードも写っていたのかも…なんて考えると、無関係な作品が繋がっていくような感じがして何だか楽しいですね、ええ。

     

    でも今回の事件と言えば、まぁやっぱり…

     

    この人…ではありません。(笑)

     

    コッチ。

     

    北欧系の美少女でドイツにおいて最年少で監察医になった才女、マリア・フリードリヒさん。

    フリード星の王女で大介さんの妹ではありません。(笑)

     

    何とも謎めいた人で、城に飾れれていたかつてのバルド城の城主で猟奇殺人を引き起こしたエリザベート・フリードリヒにそっくりで、血を舐める様な描写があったり、瞬間移動まがいの事をしたり、唇が氷の様に冷たかったり…ミステリーナイトの参加理由も先祖の城をドイツに持ち帰る事で、フリードリヒ家に伝えられていた城の秘密の抜け穴を知っていたりとフリードリヒ一族に関係ある人物である事は確かなものの、最後はエリザベートの肖像画と共に忽然と消え、ドイツに問い合わせても「マリア・フリードリヒなる監察医は存在しない」という回答が。

     

    たま〜にオカルトめいた描写のある「金田一少年」ですが、このキャラクターはその最初の存在と言えるかも。恐らく彼女…というか、エリザベートのモデルは血の伯爵夫人と呼ばれるバートリ・エルジェーベド(エリザベート・バートリー)でしょうね。数々の残虐行為を行った人物と伝えられており、このエピソードで登場する拷問具「鉄の処女」を用いて若い女を殺害し、その血を浴びた、なんて言い伝えが残っています。

     

    また、真犯人がこの事件を起こした動機が、実在の事件である「三億円事件」に関係する、というのも面白い試みというか、これまでになかった展開です。明智警視がこのミステリーナイトに参加した理由の一つも、この三億円事件を追っていたという彼の父が関係していて、現実と物語が混在一体というか、まぜこぜになった非常に面白いエピソードになっているかと思います。

     

    色々とアイデアが詰まっているエピソードですが、肝心のトリックとか…あんまり印象に残ってないんですよね。殺害方法とか演出は印象に残っているんですが…事件の背景にある三億円事件とか、マリアさんを筆頭とする個性が強めのメンバーとかに推理モノとしての軸が食われちゃった印象が。

     

    まぁでも、割と好きなエピソードではあります、ええ。

     

    今回の犯人 多岐川かほる 犯人強度…75万パワー

    実は「三億円事件」の犯人の1人で、仲間割れで殺された恋人・狭山と殺されかけた自身の復讐の為に今回の事件を計画。

    狭山の残した犯罪計画書を元に推理小説家となり、復讐の機会を伺っていたが彼女自身はハプニングに弱く、犯罪者向けとは言い難い。仮に生き延びたのが彼女ではなく狭山だったら、果たして…。

    | 零哭堂 | 金田一 | 20:02 | comments(0) | - |
    File11 タロット山荘殺人事件
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      久々の「金田一」、今回の舞台は雪深い青森県の山奥にある山荘。

      事件の経緯はこんな感じ。

       

      アイドル・速水玲香の失踪したという報道が流れる中、ハジメの元に一通の手紙が届く。手紙の送り主は何と失踪中の玲香で、「青森で父親が経営している山荘に来て欲しい」というもの。ムリヤリ同行してき美雪と山荘に向かう。山荘に着いた2人は玲香はただの静養だった事を知り安堵、山荘に宿泊する事にしたが、その晩、ある過去の一件が原因で玲香の父・雄一郎は宿泊者の1人で芸能記者の伊丹を殺害してしまう…。

       

      そう、今回のエピソードは「刑事コロンボ」や「古畑任三郎」の様に犯人が最初から明かされます。こういう手法のミステリーは倒叙物、と言うんだそうで。ただ犯人当てがキモな「金田一少年」ですからそこから一ひねりありまして、第二の殺人から雄一郎を脅迫して意のままに動かし犯行を行う「陰の脅迫者」がいる、という構図に。

       

      今回のキモはやはり対抗ヒロイン・速水玲香の再登場ですね。

      まぁ再登場したのは

       

      この人もなんですが。(笑)

       

      しかもこのエピソードが美雪と玲香の初顔合わせ。そしてエピソードのラストには今後も準レギュラーとして玲香が登場する事がほのめかされています。

       

      しかしまぁ、今回のエピソードでもそうですが、玲香は登場する度に不幸度が増してしまっている気がします。

      初登場の「雪夜叉伝説殺人事件」では明智警視に容疑者にされてしまうもハジメに助けられますが、その際乙女の秘密(笑)がバラされてしまいます。でもこんなものはまだ可愛い方で、今回の「タロット山荘」では雄一郎は実の父親ではなく彼女が2歳の時に彼女と兄を誘拐した犯人で、2人の目の前で本当の父親を絞殺した殺人犯だという事が発覚。しかも雄一郎を操っていた「陰の脅迫者」が実の兄で、彼も妹…玲香を守る為に人を殺めてしまう…。

       

      他にも所属する芸能事務所社長から肉体関係を迫られてもいましたな。

      しかも今後も登場する都度に様々な不幸が…養子縁組が流れたり、誘拐されたり、殺人犯として拘束軟禁されたり…。

       

      それでも前向きに芸能界で頑張ってるのは凄いキャラクターと言わざるを得ませんな。

       

      ちなみに、前回書いた「37歳の事件簿」の方で、噂ではありますがハジメ37歳時点で速水玲香は既に死んでしまっている、という説がありますね。他にも実は殺人を犯してハジメの手で逮捕されている、みたいな噂も。ただどちらにしても、「37歳」版のハジメが推理する事を拒んでいる事や、美雪と未だくっついていない点にコレだと説明ついちゃうんですよね。

       

      う〜ん…気になる。

       

      今回の犯人

      小城拓也 犯人強度…50万パワー

      玲香の実の兄。自分と玲香を誘拐し、父を殺害した雄一郎を利用して玲香を守る為に赤間と雄一郎を殺害。

      ただ些細なミスといい、犯人としての力量は低いかと。

       

       

      | 零哭堂 | 金田一 | 12:23 | comments(0) | - |
      番外編1 「37歳の事件簿」 歌島リゾート殺人事件
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        と、いう事で今回は「金田一37歳の事件簿」の1stエピソード「歌島リゾート殺人事件」について。

        やっぱり、昔のシリーズを最初から順にレビュー書いていくより新作の方が興が乗ります、ハイ。

         

        「金田一37歳の事件簿」 現在2巻まで発売中

         

        コミックスの構成としては、2巻で「歌島リゾート殺人事件」は完結し、次のエピソード「タワマンマダム殺人事件」の冒頭部分が入ってます。

         

        さて、「37歳の事件簿」ですが、1stエピソードの段階でハジメの他、旧シリーズからは明智さん、剣持のオッサン、地獄の傀儡子こと高遠、意外な所では親友ポジションだった村上と、後輩ポジションかつビデオ撮影係の佐木弟…この2人は37歳という事で飲み屋で3人仲良く酒を飲んでいるシーンで登場していますが、20年間で殺人犯になったり殺人犯に殺されたりはしなかった様です。

         

        そして既に結構言われてしまっているみたいなんですが…「37歳の事件簿」と銘打ってはいますが登場人物の容姿にあまり変化がないのが残念。最初のシリーズ連載開始からリアルタイムに合わせて20年後…という設定にしたのだとは分かるんですが、この絵柄なら27歳位でも違和感がない…というかむしろしっくり来てしまいそうなイメージ。もう少し老けたビジュアルにした方が良かったんじゃないかと。

         

        ただ、「金田一少年」のメインヒロインと言うべき美雪はハジメのスマホに送られるLINEの文章と回想シーン的な形で後ろ姿の登場のみ。一応、ハジメとは相変わらずの友達以上恋人未満な関係の様ですが、現在大手航空会社でチーフパーサーとなっていて世界を飛び回っているらしく、やや疎遠気味のよう。対抗ヒロインの速水玲香に至っては今の所影も形もありません。旧シリーズを知っているファンからすれば彼女の動向も気になる所かと。

         

        美雪が不在の状態…という事でかつての美雪的ポジションにはハジメが勤める音羽ブラックPR社の後輩・葉山まりんが担当。会社ではダメ社員扱いなハジメを慕う子犬の様なキャラクターなんですが、彼女は何となくハジメの事を出会う前から知っていた風な言動を見せているのが気になる所。探偵とかに憧れみたいな感情を持っている風でもあるので、もしかしたら一二…もしくはいつきさんの養女になった都築の娘辺りの知り合いで、その縁で一二、もしくはいつきさんにハジメの事を聞かされていて…というパターンなのかも。更に2本目の「タワマンマダム」の方で活躍が期待されるハジメの住むアパートの隣人で推定Eカップの泣きぼくろが色っぽいシングルマザー・森下桃香も登場しています。

         

        さて、肝心のハジメといいますと…うだつの上がらない万年主任のサラリーマン像がミョーにリアリティがあります。散らかった部屋、昔ほど尖ってはいられなくなった性格、出社30分前まで寝ている…40歳独身の私には、ミョーにシンクロする部分が多くて、なんか嫌。(苦笑)あんなに颯爽と事件を解決していた若き日の彼の姿は何処へ…という奴で、本人も「もう謎は解きたくない」とのたまう始末。まぁ、行く先々で殺人事件に巻き込まれりゃ無理もない気がしますが、ハジメがこんな風に変わってしまった理由というのも、現在未登場の美雪初登場辺りに被せて描かれていくんですかね。この辺は注目ポイントかな。

         

        で、事件の方ですが…「金田一少年」に対するセルフパロディ的なネタが多い印象です。舞台はお約束ともいえる伝統と信頼の「(旧)オペラ座館」で、他にも決め台詞が

         

        「謎がすべて解けちまった…」

         

        と飽くまでネガティブですし、いつも通りみんなを集めて回答編…と思ったら集まったのは犯人だけで逆に大ピンチ…しかも犯行は割と場当たり的なモノであり、凶行の理由もカネの為。基本、犯人に同情の余地があったり誤解から生じた悲劇だったりと、解決後に一抹の後味の悪さが残るのが「金田一少年」の伝統でしたが、「37歳」の方ではそういうのはナシ。犯人もあっけらかんと犯行を認めてしまいます。同情の余地が無かったり犯行が基本私利私欲という構図は、「金田一少年」の元ネタである横溝ミステリー作品というより、「火曜サスペンス劇場」的なノリに見えてしまいます。深みも余韻もあったもんじゃない、と言われればそうかも知れませんが、むしろ「37歳」の犯人像の方が今現在を鑑みればリアリティがあるのかも知れません。

         

        まぁ、初回ボーナスみ込の評価ですが、私は嫌いではないです、「37歳の事件簿」

         

        あ、ちなみにかつて高校生名探偵として名を馳せていた男の成れの果て…という、「37歳」におけるハジメに似た描写の作品がありましてね、

         

        五十嵐正邦 「まったく最近の探偵ときたら」 現在4巻まで発売中

         

        コレです。作者はマガジンで「川柳少女」を連載している人。

        中身は、かつて天才高校生探偵として一世を風靡したが、現在では事務所の家賃もマトモに払えない探偵・名雲と、彼の押しかけ助手となつた女子高生・真白の織りなす探偵コメディで、この名雲というキャラクターが「37歳」版のハジメに近い…というか、もっとヒドイのです。逆流性食道炎、腰痛、知覚過敏、老眼と名雲の場合はマトモな所を探す方が大変なレベル。でも決める時は決める…でも大抵真白にぶち壊される…というドタバタは結構病みつきになる楽しさです。

         

        オススメは、名雲が自分の行きつけのバーに真白を連れていくエピソードですね。同じコメディでも「川柳少女」は七々子の可愛らしさで押してくる作品ですが、こちらの「まったく最近の探偵ときたら」の方はよりコメディ…最早ギャグ漫画的なノリなのが特徴です。かなり面白い作品なので興味ある人は是非に。

         

        今回の犯人

        麻生早苗 犯人強度…300万パワー

        全身整形による変貌然り、犯人と暴かれた後の豹変といい、とにかく変わり身っぷりがスゴイ。

        情緒的な理由なしに、ただ欲望の為に次々と人を殺めるシリアルキラー。

        | 零哭堂 | 金田一 | 20:18 | comments(2) | - |
        File10 金田一少年の殺人
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          さて、久々の金田一レビューです。

          今回は「金田一少年の殺人」…初期シリーズでも名作との呼び声高いエピソードですね。

          中身はこんな感じ。

           

          悲恋湖の事件で知り合ったフリーライターのいつきの願いで、軽井沢に屋敷を構える大物作家・橘五柳の新作の版権をかけた暗号解読ゲームに参加する事になったハジメと美雪。ハジメは橘と一悶着起こしてしまい、夜彼の部屋へ謝罪に行く事に。帰りが遅いハジメを心配した美雪やいつきは橘の部屋を訪ねると、そこには橘の死体と血の付いた凶器を持ち立ちすくむハジメだった。

          状況から警察はハジメを犯人と断定、連行しようとするが隙を見てハジメは逃走、自分を罠にはめた「見えざる敵」の正体を見破る為、警察の追尾を掻い潜りながら謎を解き明かす。

           

          …という、今までとはかなり趣向を変えたエピソードになっています。

          舞台は閉鎖された山荘や洋館、絶海の孤島とかではなく、ハジメの行動範囲がかなり広域になっていたり、警察が基本的にハジメの敵となり逃走しながら推理を展開していく、というのが中々スリリングな一本。事件のキーとなるであろう橘の暗号解読をしていく最中、ハジメがキーワードを聞いた相手が直後次々と殺害され、その容疑もハジメに向けられていく…というのはサスペンスドラマとかで結構見られる手法ではあるんですが、ドラマとしては面白いですね。

           

          しかし、警察に追われている身でありながらハジメが美雪にケーキをプレゼントするシーン…普通なら「そんな事やっている場合じゃなかろう」という気もしますが、同時に如何にハジメが彼女を大切に思っているかが良く出ているエピソードかと。確かに器量よしで性格も良い幼馴染がいたら、少なくとも邪険には出来んわな、男なら。ちなみにハジメと美雪の関係、20年後でもあまり進展がない事が「37歳の事件簿」で描かれてますね。ちなみに37歳になったハジメはあるブラック企業の主任、一方美雪は大手航空会社のチーフパーサー。2人とも独身です。関係は悪化している訳ではないようですが、美雪の仕事の都合で若干疎遠気味な様子。それでも頻繁にLINEのやりとりはしている様ですが。ちなみに、番外編ではないですが「37歳」の方のレビューもしていこうかと思っています。現在進行形の作品の方が書きやすいですしね。

           

          他にもいつきさんの意外な面倒見の良さ、交友関係の広さ…しかも「いつきの頼みだから」という形でハジメに協力する同業者もいたりと人望の厚さが描かれていて、「悲恋湖」冒頭での印象が大きく変わりますね。それからハジメと明智警視との連携も描かれたりと、何だかんだ認め合っているのが分かるエピソードです。佐木弟の初登場だったりと、何気にオールスター的な要素がある豪華な一本になってます。

           

          あ、トリックに今の若い子は???なポケベルが使われていたりするのにはなんだか時代を感じます。(笑)

           

          ただ、今回の犯人の都築さん…橘の暗号に関わった人間までどんどん殺していく様はなんというか…やり過ぎじゃ…と思わなくもなかったり。元は善良な人格者で立派なジャーナリストだったと言いますが…う〜ん…。

          なんだか、「逆転裁判」の「蘇る逆転」に登場(回想で)するSL-6号事件の犯人・青影丈に近い物がある気がします。最初は交通事故で人を殺めてしまい、その死体を埋めようとしたら目撃されその目撃者を殺害、それも目撃されていてその目撃者も…というのに似ている気がしますが、都築さんの方は明確に殺意を持って、やむなくではなく殺しているので娘さんの事はあるとしても、シリアルキラー的な素養が実はあったのでは…なんて思ってしまうんですわ。

           

          今回の犯人

          都築哲雄…犯人強度 500万パワー

          病に苦しむ娘の為に臓器売買に手を染め、それを発表される事を阻止する為に殺人を犯した男。元々は人格者で立派なジャーナリストだったというし、犯行の動機も同情の余地がある風に見える。但し、然程必要と思えない人物まで殺めており、そこに生来の凶悪さが見え隠れしている気がしないでもない実はトンデモナイ人物。

          | 零哭堂 | 金田一 | 21:49 | comments(0) | - |
          File9 飛騨からくり屋敷殺人事件
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            この「飛騨からくり屋敷殺人事件」の概要はこんな感じ。

             

            剣持警部宛に、彼の幼馴染・巽紫乃から手紙が届く。奥飛騨の名家・巽家に嫁いだ紫乃は「首狩り武者」を名乗る人物から脅迫を受けていおり、警察関係者である剣持に助けを求める手紙だった。剣持はハジメと美雪を巻き込んで奥飛騨のくちなし村を訪れる。巽家に案内される3人だが、そこでハジメは謎の鎧武者を目撃する。

             

            …と、山奥の閉鎖的な村にある名家を舞台に、そこでの遺産争いがおどろおどろしい殺人事件に発展…という構図は「金田一少年」ではなく「犬神家の一族」といった「金田一耕助」に近い印象を受ける一本。ハジメではなくジッチャンに似合いそうな印象のエピソードになってます。そういえば今までの「金田一少年」における犯人の動機は怨恨やら復讐といったものが殆どでしたが、コレは遺産相続という割とリアリティのあるネタなのが印象的ですね。そういえばハジメではなく剣持警部が主軸になっているのもコレが初かと。

             

            割と人間関係が複雑と言うか、相関図的にグチャグチャと絡み合っている印象のエピソードなんですが、トリックの方は意外と単純。単純ではあるんですが、意外に盲点を突くようなスタイルになっているのでむしろ論理立てて考察していく様な形ではなく、直感的なひらめき重視の人に向いているかも知れません。割と作中もヒントが上手くちりばめられているので、漫画作品としてではなくミステリーモノとしてよく出来た一本かと思います。

             

            ただ、上手いんですがインパクトが薄目、というのが正直な感想。まぁ、コレはエピソードの並び順にも原因があるのかも。前エピソードではインパクト抜群な森宇多子というキャラクターが登場してしまってますし、次のFile10はハジメが犯人として警察に追われながら真犯人を突き止める…という非常に人気があるエピソードですから、間に挟まってしまったこのエピソードは、私が今現在やっている様な後々読み返す場合、どうしても地味な印象になってしまうのかな、と。

             

            出来自体はいいんだけども、面白みがやや不足してしまったかな、と。

            ちなみに余談ですが、後のエピソードで剣持警部の年齢が48歳とされているんですが、そうなると本作で彼の幼馴染、という設定の紫乃が37歳で、"共に登下校した事もある幼馴染"で"剣持警部にとっては初恋の相手"という設定と矛盾してしまうんだそうで、アニメ版では剣持警部の年齢設定が38歳に、ドラマ版では剣持警部が駐在所勤務の際に学生だった紫乃と交友があった、という風に修正されているんだそうな。

             

            あ、それとラストで剣持警部の奥さんが登場するんですが…結構美人さんだと思うんですよ。それでも初恋の人に助けを求められたらホイホイ引き受けてしまう剣持警部…男の恋はフォルダ保存、女の恋は上書き保存、なんて言いますからな、初恋の人は男にとって永遠に特別…というのは、分かる気がします。

             

            今回の犯人

            巽紫乃…犯人強度 60万パワー

            巽家の前妻にいびられていて、自身が生んだ子供を前妻の子を入れ替えてしまったのが今回の事件の発端。

            幼馴染の剣持警部を利用した事に罪悪感を覚えたり、捕らえたハジメ達を殺さなかったり、そもそも動機が情によるものだったりと殺人者としては人間的な弱さや詰めの甘さがある印象。

            | 零哭堂 | 金田一 | 20:38 | comments(0) | - |
            File8 首吊り学園殺人事件
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              さて、今回は「首吊り殺人事件」です。

              いきなりではありますが、この「学園七不思議殺人事件」が桜木るい子先輩な様に、このエピソードといえばこの人。

               

               

              そう、我らが?森宇多子さん。

              母親に将来の不安を煽られてハジメが一大決心し…という、今後も何度となく使われるパターンで名門予備校・四ノ倉学園に入学する訳ですが、2人が訪れたその時、この人自殺未遂やらかしてます。そしてその後も犠牲者が出る度に、今回の事件の直前に自殺した深町という生徒の呪いだと吹聴し、深町の霊を憑依して一連の事件の犯人は自分の呪いだと言い出す等、「金田一少年の事件簿」でも有数のいっちゃってる系なキャラクターです。

               

              言動からしてもう怪しさ全開なんですが、トドメに彼女には彼女が犯人では?と読者をミスリードさせようとする仕掛けが隠されているんだよ!!

               

               

              …まぁ、彼女の名前がアナグラムでコモリウタ…つまりは今回のキーワードである「地獄の子守歌」になっている、という有名?なネタですが。彼女、要するに「八ツ墓村」の"農茶の尼"みたいなポジションな訳ですが、オカルトめいていて「金田一少年」より「MMR」に出た方がしっくり来る様なステキな女の子です。その時は是非、「森宇多子(仮名)」として出演希望です。(笑)

               

              …まぁ、あからさま過ぎかつ怪し過ぎなので、読者の考える犯人候補からはいの一番で外されちゃうと思いますが。

               

              後、今後のエピソードにも出て来るハジメ達の幼馴染・千家君が初登場。宇多子さんのインパクトがある上に、このエピソードは怪しい人物がかなり多めなので影が薄いですが。

               

              さて、今回の中身ですが…今回の真犯人は犯人強度がかなり高いキャラクターです。何せハジメを完全に術中にはめて一端は完全にミスリードさせてますが、コレはかなりレアかと。犯人強度は「秘宝島」の男の娘・佐伯航一郎に匹敵するレベルなんじゃないかな?

               

              ただ、読者的には…特にサスペンスモノのドラマとか映画、ミステリー小説なんかが好きな人の場合トリックは分からずとも何となく話の筋で犯人自体は分かってしまうかも。その分トリックはかなり難しい部類。キーとなる朝顔と昼顔、そして遺書はよっぽど注意深く読んでないと気づけないでしょうね。

               

              私?この手のミステリーとかサスペンス、犯人より物語を追っちゃうんだよなぁ…だから犯人を物語の展開とかから予想して当てる…という事はあっても、トリック込みで当てたのって遠野先輩の奴だけだったりします。(苦笑)

               

              でも好きなんですよ?こういうサスペンスとかミステリー。拘りとかがある訳でゃ無いんですけどね。

               

              あ、この記事で犯人強度とは「キン肉マン」における「超人強度」みたいなものだと思っていただければ。

              正直「金田一少年」をただレポートしていくだけじゃ面白くないので、今後はこの犯人強度を独断と偏見で数値で書いていこうかと。既存記事にも随時追記していく予定です。

               

              今回の犯人

              浅野遥子…犯人強度 110万パワー

              禁断の恋に落ち、その恋人の自殺が実は他殺だった事を知って復讐鬼と化す。

              予備校講師だけあってかなりの頭脳派。一度はハジメを完全に術中にはめてミスリードさせた強敵。

              | 零哭堂 | 金田一 | 20:17 | comments(0) | - |
              File7 異人館ホテル殺人事件
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                と、いう事で今回は異人館ホテル殺人事件。

                 

                …つーか、このエピソードはサブタイトルが「異人館村殺人事件」と似通っている上に、剣持警部の代わりに俵田さんが出ていたり…と何とも紛らわしいです。もうちょっと区別付けやすいタイトルにすればいいのに、なんでまたこんな似たタイトルにしちゃったんでしょうね。

                 

                それはともかく、このエピソードのあらすじは

                 

                異人館村の事件で知り合った俵田刑事からハジメが協力を要請される。異人館ホテルで行われるミステリーナイトという演劇イベントに「赤髭のサンタクロース」を名乗る人物から脅迫状が届いたというのだ。イベントは決行となるが、イベントとして行われる演劇の殺人シーンで実際に殺人事件が起こってしまう。ハジメは北海道警の警視・不破に睨まれながらも犯人捜しを始めるが…。

                 

                …と、いうモノ。今回、ハジメが犯人の罠にかかり容疑者として確保、拘束された初のエピソードとなっている上、ハジメが殺害した、とされたのが彼にとっては後輩の佐木。複数のエピソードに関わったキャラクターが殺害されたのもコレが初…っていうか、他に誰かいたっけ?

                ただ、今回殺された佐木竜太ですが、すぐに弟・佐木竜二を出した所を鑑みると、「ずっとビデオカメラで撮影し続けている」という彼のキャラクター設定がトリックの解明や再検証(読者にとって)といった部分で非常に便利なツールである、と制作者サイドが気が付いて再登場ならぬ弟登場、という手段に出たんでしょうね。そんな訳で、アニメ版やドラマ版では竜太は死なず、それ故竜二もドラマ第4シリーズ以外には登場しないんだそうで。

                 

                余談ですが、原作漫画の方でも竜太はハジメや弟の夢に登場しており、アドバイスや何やらを与える事になるんですが、彼がハジメの夢に登場したエピソードでは大抵ハジメが酷い目に遇っています。竜太…ハジメの事を相当気に入っていたのでしょうが、夢にまで出て来るのは本気で彼の身を心配してなのか、それても彼のトラブル吸着体質を面白がっての事なのか…個人的は後者な気が。整然と違ってミョーにノリノリな性格になってますし。(笑)

                 

                ただまぁ、悲劇的な死ではあったのでしょうね、ハジメにとっても。

                佐木竜太の件もそうですが、このエピソードの結末自体も「金田一少年」には結構ある後味が悪い、スッキリしない終わり方です。一方的な誤解、勘違い、すれ違いが大きな悲劇となる…というのは「ジャイアントロボ THE ANIMATION 地球が静止する日」とかにも通じるものがあります。犯人が最後自害したりするケースが多い「金田一少年」ですが、本作の真犯人は逮捕され刑に服しますが…それが返って後味の悪さを強調している気がしますね。まぁ、確かに後味の悪い悲劇、ではあるんですがさもさも無関係の佐木を殺してしまった時点ででビミョーには同情できないんですが。

                 

                あ、このエピソード、色々とポカが多かったそうです。マガジン掲載時ではトリック解明の前に「犯人は劇団関係者以外」とハジメに口を滑らせてしまっていたり、ハジメの推理に関しても一部矛盾が生じているんだそうな。(気が付かなかったけどな/笑)

                他にもアニメ版では真犯人が容疑者リストから漏れていたり…いやはやなんとも。

                 

                今回の犯人

                不破鳴美 犯人強度…100万パワー

                ハジメを貶め、犯人に仕立てようとした最初の犯人。

                自らの過去や素性を捨てて別人として生きてきたが、それが原因で今回の凶行に。誤解やすれ違いから後味の悪さがある事件ではあるものの、同情の余地は…。

                | 零哭堂 | 金田一 | 20:16 | comments(0) | - |
                File6 悲恋湖伝説殺人事件
                0

                  さて、今回は悲恋湖伝説殺人事件。

                   

                  美雪のいとこの代わりに悲恋湖リゾートモニターツアーに参加する事になったハジメ(「一」表記だと読みにくいので以降はこっちで表記します)と美雪。そこで2人は去年までの生徒会長で一時期美雪と交際している噂のあった遠野と出会う。目的地の悲恋湖キャンプ場についたツアー参加者はラジオにて近くの刑務所から10年前に十数人もの村人を殺害した死刑囚が脱獄したというニュースを聞く。その夜、ツアー参加者の倉田の死体が顔面をズタズタに切り裂かれた状態で発見される。ツアー参加者の1人でルポライターのいつきは、"殺人鬼ジェイソン"脱獄したという死刑囚の犯行だと言うが…。

                   

                  という内容。

                  キャンプ地で殺戮を繰り返すことから、映画にてやはりキャンプ場で殺戮を繰り広げる不死身の殺人鬼・ジェイソンを…というのではなく、脱獄した死刑囚…刀丸猛人という名前で、コンプレックスの塊のニートが好きなドラマや映画にのめり込んで言った挙句、自分がドラマや映画の登場人物だと思い込み、気に入った俳優の顔に整形を繰り返したが、ずさんな整形手術を繰り返したことが原因で顔面が崩壊…もはやなりきれる主人公は恐怖映画の怪物のみとなり、映画のジェイソンの恰好をして家族を含む13人を殺害した…という設定があります。まぁ、そのまんま「13日の金曜日」のジェイソン・ボーヒーズをだせる筈もないですからね。権利的な意味で。

                   

                  …まぁ、今回のエピソードでの使い方もややグレーな気はしますが。

                   

                  ともかく、このエピソードにはちょっとした思い出がありましてね…。

                  この「金田一少年の事件簿」が少年マガジンに連載されていた当時私はまだ学生。何といいますか…校則云々に関してはゆる〜い学校だったので、毎週マガジンを朝買ってくる友人がいましてね、私もたまに彼に借りて読んだりしていた訳です。で、このエピソードの…ボートに乗って遠野先輩が救助を呼びに行ったが翌日顔をつぶされた遺体として戻ってきた、というのを読んだ後、私は

                   

                  「この殺された遠野が犯人だな。本人かどうかは顔が潰されてるんだから判別できないんだし、絶対コイツ生きてるよ。」

                   

                  とマガジンを貸してくれた友人に言ったんですよ。

                  この推理…というか、私のは"予想"だったんですが、その根拠は…「『金田一少年』の真犯人は

                   

                  「美雪や警察関係者を除外した中でハジメ達に最も関係が近いか、もしくは最も友好的な態度をとっているキャラクター」

                   

                  が多い、と考えていて、更にこのエピソードにおいて、やたら聖人君主的な描かれ方ろわしている遠野が何となく…カッコつけ過ぎているように見えたんですね。それでこう予想した訳です。その後、何週間か後にその友人が

                   

                  「おやじ(顔が老けていたのでそう呼ばれていたんです。クラスメイトが本名を覚えていないレベルで/笑)…当たってるよ…。」

                   

                  とビックリした顔で私にマガジンを渡してきたんですね。

                  で、渡されたマガジン読んだら…あらら、ホントに遠野が犯人だったのね、と。(笑)

                  何だろ…サスペンスモノの探偵みたいに「謎は全ては解けた」訳でもないくせに、何だか自分が凄い奴なんじゃないかと錯覚してしまいましたよ。で、次の週もその友人は私にマガジンを渡しながら、「今度は誰が犯人だ?」と聞いてきたので答えたんですが…それはまんまと外れてましたが。(笑)

                   

                  …まぁ、いい思い出です。

                   

                  他にこのエピソードで印象的だったのは、遠野が凶行に及んだ理由…これ、結構とんでもない気がします。で、美雪を絡めたオチも、いつきさんが封印してましたが…うーん、個人的にはなんだかなぁ…と。コレ、今やったらヨスガってるとか言われちゃうんですかねぇ。(下種)

                   

                  あ、いつきさんといえば、このエピソードが初登場会。しかし…この「金田一少年」に登場するサブキャラクターって明智警視もそうですが、なんでああも嫌な奴ナイズな描かれ方なんですかね。対抗ヒロインの速水玲香ですらそういう部分ありましたし…なんかそういうオキテ的なモノがあるんでしょうか。その後の変貌っぷりが…明智警視は嫌味な所は残るものの能力を認め合うライバル的ポジションになっていったし、速水玲香はもうベタ惚れ状態、いつきさんも情に厚い兄貴分的キャラクターになりましたし…その後とのギャップが凄いですよね。

                   

                  では、今回はここまで。

                   

                  今回の犯人

                  遠野英治 犯人強度…1000万パワー

                  愛してはいけない相手と愛し合い、その愛する者を見殺しにした者を探し出して殺す…のではなく、その可能性があるものを皆殺しにする、というトンデモナイ殺人計画を実行した男。

                  最早サイコパスなのではなかろうか。

                  | 零哭堂 | 金田一 | 19:59 | comments(0) | - |
                  File5.秘宝島殺人事件
                  0

                    さて、金田一のFile5です。

                     

                    今回は、金田一家の家計の危機に一が悲報島にて行われる「宝探しツアー」に参加。そこで殺人事件に巻き込まれる、というモノ。実はこの宝探しツアーへの参加理由である家計の危機は一の母ちゃんと美雪の共謀…というオチ。この母ちゃん、以降も美雪や時に明智警視と共謀して一を何がしかに参加させて殺人事件に巻き込んでいる割と厄介な親。それと美雪さん、真面目な優等生の印象が強かったけど、ブランド品のバッグやアクセサリ目当てに一の母ちゃんと共謀するとは中々の悪女です。(笑)

                     

                    それと、今後もちょくちょく登場するフリーライターのいつきさんの初登場エピソードですね。最初は一達とあまり良好とはいえない関係でしたが、事件後の彼の行動は以降のエピソードでの彼の行動を考えると非常に「らしい」と言えるものになってますね。

                     

                    今回の怪人は島に眠る秘宝を守っているとされる半分猿で半分人間の怪物・山童ですが、エピソード内での印象は割と薄い印象。と、いうのも今回の事件、ハナッから怪しいキャラクターが多過ぎるんですね。例えば何がしかの過去があると思しきオッサン3人組に、謎の外国人美少年、正体不明の木箱を後生大事に抱える妙齢の美女…と、一、美雪、剣持警部の3人を除外して半分以上に怪しい描写があります。

                     

                    …まぁ、そうなると作劇上で犯人は怪しくない側の人間の誰か、だという事が穿った見方をすれば分かってしまう訳ですが。ただ、今回のトリックは割と一点突破。ある一点に気づくかどうかが全てかも。この手の読み手の思い込みを利用したトリックを「叙述トリック」というんだそうです。詳しくはwikiとかこの漫画とか参照です。

                     

                    しかも、読者に「ずるい」と言い訳出来ないようにあるコマに決定的な"証拠"を描いていて、物語自体の評価はともかくとして推理モノとしての完成度だけで言えば漫画という媒体を上手く利用した、正に作戦勝ちしたエピソードと言えるんじゃないかと。そしてクライマックスで犯人以外にもう一人、豹変するキャラクターが出て来るのも人の欲というものの業の深さを感じさせて印象的です。

                     

                    しっかし今回の犯人、何と13歳。13歳で4人殺害と言う凶悪な事件を起こし、かつ一に

                     

                    「恐ろしいほど頭のいい奴だったよ。オレがこの事件の謎を解けたのは運が良かっただけさ」

                     

                    とまで言わしめている訳でね。しかも幼少期に自分の養父まで殺害してるってんだからトンデモナイ。恐らく美作碧と出会わず別の形で今回の犠牲者を殺害し、犯人として逮捕される事なく逃げ切った場合…「地獄の傀儡子」なんぞ目じゃないキャラクターになったんじゃないかと。そんな幼くして歪んだ彼に「いつのまにやら彼女のことが好きになってやがった」とまで言わしめた碧も凄いわな。事件のトリックもそうですが、数多い「金田一少年」のエピソード群の中でも印象に残る犯人の一人かと。そういえばキャラクター的な位置づけで言うと、「異人館」の犯人、六星竜一に近いものがあるかと。

                     

                    そんな彼が犯したたった一つのミス…いや油断が命取りとなった、というのも何とも。何事も最大の敵は油断、という事でしょうか。ただ彼の場合、このミスのおかげで真人間に戻れるチャンスをもらえた、と言えるのかも。「金田一少年」の世界が現実の法に基づいているのかはともかくとして、現行法に当てはめるならば、かの神戸連続児童殺傷事件の酒鬼薔薇聖人が少年法に守られてのうのうと生きている位ですから、今回の犯人も極刑は免れる公算は高い訳ですが…う〜む。

                     

                    ただ、「残っちまった謎」である茅さんの箱はともかく、当て馬犯人なクリスが結局訳の分からん形になっていたのは残念。結局無関係だったけど、目的はソレなの?と。こればっかりは取って付けた様で違和感あり。本筋と関係ないっちゃあないんですが。

                     

                    まとめですが、多少変な部分はあるものの、物語、サスペンス的な魅力に富んだエピソードかと思います。実はまだ全部基本シリーズを読破してませんが、印象に残ったエピソードの一つですね。

                     

                    今回の犯人

                    佐伯航一郎…犯人強度 190万パワー

                    男の娘殺人犯だが武闘派の一面もあり。13歳にしてハジメを完全に手玉に取る狡猾さも兼ね備えている。

                    但し詰めの甘さ、油断し易い一面もあり、そこを見破られての敗北となる。

                    | 零哭堂 | 金田一 | 10:31 | comments(0) | - |
                    File4.学園七不思議殺人事件
                    0

                      と、いう事で今回は「学園七不思議殺人事件」です。この事件といえば、やっぱりこの人。

                       

                      不動高校ミステリー研究会会長 3年生 桜樹るい子

                       

                      う〜ん…きっと不動高校には他にも「"五木"まり子」とか「白石"瞳"」とか「"浅"岡美嶺」とか「小室友"理"」とか「河島和津"美"」とか「星野"ヒカル"」とか「朝"川"蘭」とか「"丈"麻美」「"優"木瞳」とか…色っぽい女生徒がいるんでしょうね、うん。(笑)

                       

                      上記した不動高校にいるかも知れない女生徒の元ネタが分かった人は…多分「ファイナルファンタジー5」に登場するある敵キャラクターの名前で何だか悶々とした気持ちになった事がある筈だ!!(笑)

                       

                      …「カジテツ王子」って漫画には及川奈央紀ってキャラクターがいたなぁ…アレは男だったけど。

                      ちなみに公式ガイドブックによると、このエピソード連載中、講談社に「桜樹るい子、いいですねぇ」と荒い息した男から「複数」電話がかかってきたんだそうで。エロは偉大なり。

                       

                      それはともかく今回の事件のキッカケですが、不動高校の旧校舎は元々はとある薬剤会社の社屋。その製薬会社の新薬実験中に死亡事故が発生し、それを隠匿する為に社屋や敷地内に死体を埋められ、不動高校に社屋が譲渡された後も死体が埋められた場所に七不思議の噂を流し、人を近づけないようにした…というモノですが、この旧校舎って木造校舎とされています。まぁ木造だろうが鉄筋コンクリートだろうがいいんですが、建物の壁って案外薄いんですよね。特殊な用途でもない限り。ダムの壁体とかの厚い構造体ならいざ知らず、死体を隠すのにはちょっと無理がないかい?と。100歩譲って何らかの理由で壁を厚くしていたとしても、白骨が露出した絵を見る限り漆喰か何かで塗り固められた壁だと思うんですが、仮に死体を壁に埋め込んで漆喰等で固めたんだとしても、地震だの解体だの以前に腐敗した死体から出た諸々で壁に染みみたいなのが出て来るんじゃねぇかな、と。白骨化してから埋めた、としても、白骨化するまではどこに死体を隠してたの?という疑念が出る訳で、死亡事故起こして慌てて隠した筈なので、そもそもそんな悠長な事はしていられなかったと思うんですわ。

                       

                      後、犯人は今回の事件以前にも七不思議…つまりは旧校舎に隠されたモノを見つけてしまった生徒を殺してまたしても壁に埋めた訳ですが…じゃあ何でいくら緊急とはいえ露出してしまった白骨を隠すのにポスターを使うなんて間抜けをしたんですかね。だって、死体を壁に埋めたんなら、補修して埋め直してしまえばいいと思うんですわ。いや、いっその事死体を別の場所に移してしまう事だって出来たんじゃないか?教師なら「壁の損傷が激しかったからとりあえず応急措置をしておいた」なんて言い訳は出来るんじゃないか?と。

                       

                      そして殺されてた壁に埋められた女生徒。彼女もちょっと変。七不思議の真相を突き止め、犯人の過去まで調べ上げた彼女…何と犯人を呼び出して面と向かって告発してしまいます。

                       

                      …いやいやいや、2時間サスペンスの主人公じゃねぇんだからさ!!(苦笑)

                      タイマンで告発なんてしたら、抵抗されるどころか口封じされるかもしれない訳で、しかも彼女には咄嗟の時に助けに来てくれる狩谷警部とかがいる訳でもない。圧倒的に危険予知が足りてません。無鉄砲にも程があります。

                       

                      何だか、シリーズを通してもかなり間が抜けているというか、行動に違和感があるんだよなぁ…。

                       

                      あ、ちなみに今回のエピソードが決め台詞「じっちゃんの名にかけて」が初登場してます。

                      しかし、桜樹先輩には生き残って欲しかったなぁ〜と。キャラクターのネーミングといい、位置づけといい死んでしまいそうな匂いはぷんぷん漂わせていましたが。でも無駄にキャラクターが立っていたんだから、このエピソードだけで使い捨てちゃうのは勿体ないかと。まぁ、前回のエピソードで美雪のライバルが出てしまったので、続けてそういうポジションのキャラクターは出せないか。残念。

                       

                      しっかし、エピソード紹介が毎回文句みたいになってしまっている気がしますよ。

                      いや、嫌いじゃないんですよ?「金田一少年の事件簿」を。

                       

                      今回の犯人

                      的場勇一郎…犯人強度15万パワー

                      一言で言えば短絡的な小心者。小心者を追い詰め過ぎると周囲を巻き込んで自滅する、という典型。

                      まぁ、この人の場合は勝手に自分から追い詰められていって自爆…という印象だが。

                      | 零哭堂 | 金田一 | 20:50 | comments(2) | - |
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