土建屋探偵シリーズ17 建設小町純子の推理日誌 再開発事業に潜む殺意の連鎖 夜の現場に消えた死体と敏腕所長の隠された過去

自己満足ブログ
ライダーごっこ漫画
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    今回はコレ。

     

    柴田ヨクサル 「東島丹三郎は仮面ライダーになりたい」 現在2巻まで発売中

     

    アニメにもなった「エアマスター」や「ハチワンダイバー」の柴田ヨクサル氏の作品です。

    「ウルトラマン」と並ぶ特撮作品のビッグネーム、「仮面ライダー」ですが、「仮面ライター」を冠した漫画、というのは特撮シリーズでも原作として名を連ねている石ノ森章太郎氏の描いたもの以外にも結構世に出ている訳です。数年前からZXを中心として展開し、作者の拘りから人気を博している「仮面ライダーSPIRITS」を始め、平成ライダーでは「風都探偵」なんかが話題になっています。

     

    特撮シリーズとしても現在継続していて、昭和の「仮面ライダー」とは違う「平成ライダー」として人気ですが、平成に入っても昭和ライダーの人気は根強い所があって、「THE FIRST」なんて漫画版をベースにしたリメイク的な映画が作られていたりも。そういえばこのコミカライズ、某「自称漫画家のタレント」が描いていたんですが…やる気のなさが画面からはっきりと伝わってくるヒドイシロモノで、当時、ラジオパーソナリティを持っていた漫画家に痛烈に批判された…なんて事もありましたっけ。某「自称漫画家のタレント」も昔はヒット作バンバン描いていたんですけどね。まぁ、悉く趣味とは外れた作風なので、私はコミックスを買ったりしたことはありませんが。

     

    さて、本作ですが、中身はこんな感じ。

     

    東島丹三郎、無職の40歳。「仮面ライダー」をこよなく愛す彼は、アルバイトで食いつなぎつつ各地の山に籠り自身の肉体を鍛え、いつの日かショッカーに改造される日を待ち望んでいた。ある日東島は自分の人生は自身で完結したい、と集めていた「仮面ライダー」のコレクションを全て売却し現実に向き合おうとするが、世間で騒がれている「ショッカー強盗団」に遭遇し…

     

    というモノ。

    祭りを荒らす「ショッカー強盗団」を、仮面ライダーのお面をつけて号泣しながら退治する東島なんですが、今度は「仮面ライダーストロンガー」好きの父から英才教育を受けて電波人間タックルに憧れる女教師が出て来たり、実在するショッカーを追うV3とライダーマンに憧れる兄弟がいたり…と、まぁそんな感じ。

     

    …ん?と思った人、正解。(笑)

    実は本作の世界、ショッカーが実在しているんです。特撮でのショッカーと同様、一般市民に気取られることが無い様に潜伏していて、一部の人にしかその存在を知られていません。戦闘員でも常人では敵わないレベルの強さで、かつミュータントじみた怪人も存在します。つまり本作は「仮面ライダー」に対し常人越えした愛を持つ者によね、本物のショッカーを相手取った壮大な「仮面ライダーごっこ」という構図なのですね。コレは今までの「仮面ライダー」漫画にはなかった展開と言えるでしょう。

     

    ただ、描いているのが柴田ヨクサル氏…絵柄はクセが強いし、決して上手い訳ではありません。バトルシーンの描写は「エアマスター」の頃とほぼ変わらず、リアリティのある格闘を見たい人には絶望的に合わない作風ですわ。ただ、「エアマスター」もそうでしたがキャラクター達が持つ圧倒的な熱量、激情…そういったものをそのままぶつける格闘シーンはリアリティは欠如しているもののその分圧倒的なパワーがありますし、彼らが紡ぎ出す言葉もいちいち力強い。ヨクサル節とでも言いますか…その熱量と勢いでごり押す、脳筋的…理屈は分からんがとにかく凄い…そんな作品なのです。

     

    ただまぁ…人によっては好き嫌いはっきり分かれる類の作品だとも思います。絵柄が独特かつクセが強いのでそれだけで読み手を選びますし、「仮面ライダー」を題材にしておきながら、案外と細部に拘ってしまう様な「仮面ライダー」のマニアは受け付けられない部分が多い様な気もします。例えば、ライダーなのにバイクが登場しない、とか、どう見ても風見志郎の影響が強い島村兄弟の兄やタックルのユリコはともかく東島は本郷猛へのリスペクトがない、とか…言い出せばきりがないレベル。

     

    でも考えてみて欲しい。本作は劇中で東島が言っている通り

     

    こういう事、なんですよ。

     

    「仮面ライダー」ではなくて、「仮面ライダーごっこ」なんですわ。

    東島が憧れたのは仮面ライダー1号の戦う姿であって、本郷猛ではないんです。故に、本郷猛を顧みない。

    「仮面ライダー」ではなく、幼少の頃に抱いた憧れを大人になっても捨てきれなかった大人達の「仮面ライダーごっこ」だから、ショッカーは必要不可欠でもバイクは不要なのですよ。子供の頃のごっこ遊びにバイクなんかない…だから東島もバイクに乗らないんです。

     

    思えば、架空のヒーローに憧れてそのヒーローを現実で演じてしまう…という作品自体はこれまでにも結構あったんです。「ゼブラーマン」なんかもそうですよね。でも、そんな既視感のある設定でも本作が強く印象付けられるのは、空前の人気で「ライダーキックを真似て高い所から飛び降りて怪我」なんて事例も報道された(らしい)、ごっこ遊びとしてイメージされやすい存在である「仮面ライダー」だからこそ、行き過ぎた愛ゆえの本気の「仮面ライダーごっこ」を描いているからなのではないかと。

     

    同じライダーでも、ごっこ遊びが玩具ありきに見える平成ライダーでは…この作風は無理だろうなぁ…と。

    懐古云々ではなく、向き不向きとして、ですが。

    | 零哭堂 | 漫画紹介 | 00:38 | comments(2) | - |
    完結記念
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      大分前に紹介した「空挺ドラゴンズ」がアニメになるとの事。

      この「空挺ドラゴンズ」という作品は空を舞う龍を狩るオンボロ捕龍船クイン・ザザ号の乗組員たちの生活を描いた作品で、宮崎駿氏の「風の谷のナウシカ」にかなり近いビジュアルイメージを持つ作品。この「空挺ドラゴンズ」にかなり近い設定を持ちながら全くの別物に仕立てた作品があってですね、その作品が先日最終巻をリリースしたのです。その作品の名は…

       

      梅木泰祐 「あせびと空世界の冒険者」 全10巻

       

      コレです。

      この作品も「空挺ドラゴンズ」と同様、数年前に何かのマンガ大賞的な奴にノミネートされていた事があるんだそうで。

       

      空に浮かぶ陸で人々が生活する世界。空には竜魚と呼ばれる巨獣が住まい、人や船を襲う。長大な銃を用いて竜魚から人々を守る役目を負う"衛士"の青年・ユウは、かつて祖父がたどり着いたという人類が最も繁栄していたウォルデシアの古代島プラントを目指し、ウォルデシアから祖父が連れ帰ったアンドロイド・あせびと共に冒険の旅に出る。

       

      という、SF的なガジェットを持つ冒険ファンタジーです。「空挺ドラゴンズ」が「風の谷のナウシカ」に近いイメージなのに対し、この「あせびと空世界の冒険者」は「天空の城ラピュタ」に近いイメージでしょうか。王道も王道、今時珍しいレベルの真っ向勝負な冒険ファンタジー…ジュブナイル的な要素も強い作品です。

       

      作者の梅木泰祐氏は本作が商業誌デビュー作で、本作を発表する以前はアシスタントや同人活動をしていたそうで。特筆すべきはやはりその世界観ですね。設定の一つ一つは何処かの作品から引っ張ってきたような…既視感を感じるネタが多いんですが、それをまとめ上げてキッチリ一つの作品の世界観として成立させている…本作が商業誌デビューという事を考えると中々凄いんじゃないかと。何より、インパクトや話題性優先で奇をてらう事はやらず、王道的なドストレートな物語展開がかえって心地よい作品なのです。

       

      何ていうんですかね…昔懐かしい冒険譚、とでも言いますか。イメージ的には「ラピュタ」に近い、と書きましたが、他にも「巨神ゴーグ」「ふしぎの海のナディア」「未来少年コナン」「スプリガン」「宝島」…この辺に引っ掛かる人にはかなりお勧めしたい作品です。

       

      絵柄は印影をあまりつけずに割とあっさりとしたラインでキャラクターを描いているんですが、人によっては古臭さを感じる人もいるかも。一方で竜魚やメカニックのディテールはしっかりしていたりするので手抜きな印象は感じません。ディフォルメ表現をよく使っているのでそういうのが嫌いな人には向いていないかもしれません。

       

      キャラクター設定の方も、どこまでも真っすぐなユウの性格は掛け値なしに魅力的ですし、彼に対してお姉さんぶっているアンドロイドのあせびさん…彼女はアンドロイドなのにコロコロと表情が良く変わるのが大変可愛らしいんです。しかもアンドロイドという割にやたら表情豊かな理由…みたいなのも最終局面で「ああ、そういう事か」と理解できる風になっているのがスゴイのです。

      サブヒロインで敵側のアンドロイド(戦闘モジュール)として登場したダリアや、ユウとは違う理由でウォルデシアを目指す"暴風"の異名を持つ衛士・グラム、更に最終局面でキーキャラクターとなったリコリスなど、キャラクターの描写、各々の行動にちゃんと説得力があるのも特徴。

       

      ただ惜しむらくは最後がやや駆け足気味といいますか…展開が早くやや唐突気味な部分が出てしまった…ここはちょっと残念でした。もしかしたら話数に制限が掛かったとかの理由があったのかも知れませんが、最終局面はあとコミックス1巻分位使ってじっくり描いて欲しかったな、と。

       

      ちなみにラストのアレ…「蒼穹のファフナー」のラストのアレ…人呼んで「石破ラブラブ蒼穹拳」にソックリ…と思ったのは私だけではない筈。(笑)

       

      正直、そんなに話題になった作品ではないかも知れませんが、分かり易くも王道な冒険ファンタジーなのです。

      | 零哭堂 | 漫画紹介 | 00:47 | comments(0) | - |
      羨ましい様な、そうでもない様な
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        「ラブコメ強化週間」の2本目、今回はコレ。

        …まぁ、何回続けるのかは自分でも分からんのですが。(笑)

         

        敷誠一 「藤村くんメイツ」 全8巻

         

        HP時代にも日記か何かで書いたので、それを読んだ人には繰り返しになってしまう部分はあるかと思うんですが、コレです。

        こらそこ!!ネタ切れとか言わない様に。

         

        この作品の概要はといいますと…

         

        喧嘩騒ぎで周囲から恐れられ、それが原因で孤立、不登校気味になっていた高校生・藤村が学校をさぼって街中をうろついていると学級委員長の宇佐美えり子に呼び止められる。えり子に愛猫・月光を人質にとられた藤村は、自分が不登校になっている理由を打ち明ける。藤村に対し勝手に「友達」宣言をされしたえり子だったが、実は藤村とは別のクラスの学級委員長だった。かくして、藤村の羨ましい様な、そうでもないようなハーレム?高校生活が始まる。

         

        …こんな感じ。

        作者曰く「メインヒロインはえり子」との事ですが、藤村の不良更生を目論み開催された「藤村君の彼女は誰だ?」というイベントにより、えり子を含め3人の"自称"彼女と付き合う羽目に…というのが大まかなスジ。この3人のヒロインがかなりクセモノでして…

         

        宇佐美えり子

        寡黙な不思議系。学校内でも有数の美少女…という評価をされているが、藤村への思いはやや暴走気味で3人の中では一番藤村を振り回す事に。エロ方面に際どい発言をすることが多いが、天然で自覚ない場合も多い。実は作品開始時点より前に藤村と出会っている。

         

        弓塚すばる

        可愛らしい顔立ちとスタイルの良さ、誰にでも優しくおしとやかな性格から男子生徒から絶大な人気を持ち、校内にファンクラブがある程の美少女。実は元ヤンであり、藤村との喧嘩に負けて以来彼を兄貴分…が転じて「お兄ちゃん」と慕うようになる。高校入学と同時に逆高校デビュー的に不良の恰好をやめた為、藤村には気づかれなかった。割と頻繁に不良だったころの性格が発現する。

         

        占部しづる

        生徒会長。古めかしい喋り方をする為しっかり者に思われがちだが実務はかなりのドジっ娘でダメ人間で、副会長の氷室からかなりぞんざいに扱われている。藤村が自分に好意を持っている、と勘違いした事から藤村の彼女に立候補するが、他の2名の際は一般男子生徒が藤村に対し嫉妬心をあらわにしていたが、彼女だけは生暖かい声援を送られている。

         

        …とまぁ、ビジュアルは3人とも"ヒロイン"として申し分ないんですが、中身がかなり残念なのです。そんな訳で、奇特な言動を繰り返し暴走…ボケ倒すヒロイン達に対し、ひたすら藤村がツッコミまくる…という作風で、ボケにボケを重ねる…一発ホームラン狙いではなく、内野安打を連発して得点を重ねていくようなラブコメ…いやむしろギャグになっています。おかげでえり子4などかなり際どい発言をしたりはするものの、中身は非常に健全。サービスカットとかはほとんどない作品なのですよ。

         

        …で、実は先日の「ちんちんケモケモ」の後にコレを紹介したのには実は理由がありまして…「ちんちんケモケモ」が短い尺で物語を…まぁ最後は若干駆け足気味になってしまってはいるものの、大変キレイに畳んだ作品、としたんですが、この「藤村くんメイツ」は

         

        …何一つ解決していないんです。「え!?コレで終わり!?」的な取っ散らかった畳み方…でも、それが実に「この作品らしい」んですよ。

         

        藤村は3人の中から誰も選ばずに終わります。しかも「お前達が、俺の翼だ」的な展開ではなく、なし崩し的に3人との同棲生活を始めていて、何でこんな事になったのか…その経緯すらちゃんと説明せずギャグとしてネタにしてしまう始末。トドメに、4人目の参戦まで示唆する…という、収集つける気なんざ更々ないぜ、と言わんばかりの、むしろ潔い終わり方なのですよ。

         

        まぁ、正直コレ、賛否両論あると思います。

        でも、こういうラブコメがあっても、いいよね。

         

        ちなみに作者は前に描いた通りちえ子をメインヒロイン、と断言していますが、本作の編集さんはしずるを応援していたんだそうな。私個人としても、ヒロイン3人の中ではしずるが一番可愛いと思います、ええ。

        | 零哭堂 | 漫画紹介 | 22:10 | comments(0) | - |
        憑いて憑かれて大騒ぎのセクスィーラブコメ
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          感あいかわらず出張中につき、ありものでなんとか更新していこうということで、今週は「ラブコメ強化週間」で。

          まぁ、毎日は更新できないんだけども。

           

          …ぶっちゃけ、毎日頑張って更新してる時とアクセス数とか大差ないんだよなぁ…。

          まぁ、アクセス数増やそうとも思ってないんですけどね、アフリエイトとかやってる訳じゃねぇしなぁ…。

           

          そんな訳で、今日はコレで。

           

          藤咲ユウ 「ちんちんケモケモ」 全3巻

           

          先日、最終巻が発売されて完結した作品です。電子書籍「コミックビーム100」で連載していたそうなんですが、それが休刊(電子書籍でもこういうんですかね?)した為に完結…という流れなのかも知れません。まぁ、若干唐突さはあるものの、短い巻数でよく畳んだな、とも思います。

           

           

           

          …いや、ロリじゃないですって!!

          …いや…ロリ…なのか!?

           

          まぁ、41歳の男がこの絵柄の漫画読んでたら、そう思われるかもなぁ…でも、ほのぼのしていていい空気感の作品なんですわ、コレ。あ、何だかエロっぽいシチュエーションはあるっちゃあありますが、唯一出て来る乳首はむい君のだけ(描写されてませんが/笑)という健全っぷりの安心できる作風です。例え譲葉が動物に憑かれるとすぐパンツ脱いじゃうとしても。(笑)

           

          中身はこんな感じ。

           

          「凪送り」という儀式の風習があるとある神社の娘・譲葉は、巫女の依り代と言う役割があり、儀式の舞の最中に山の動物をその身に降ろしてしまう。儀式の付き添い役で譲葉の幼馴染・むいはその後も頻繁に動物に憑かれてしまう譲葉のフォローに奔走する事に…

           

          そんな訳で、毎回動物に憑かれる譲葉にむいが振り回される…というのがお約束の作品。

          ちなみにこの作品のインパクト抜群な「ちんちんケモケモ」というタイトルですが、作者が編集に言われて挙げたタイトル候補に毎回この「ちんちんケモケモ」が入っており、そんなに思い入れがあるならこれで行きましょう、と決まったんだそうで。

           

          …あ、タイトルで危惧してしまう人もいるかと思いますが、大丈夫です。しっぽは生えますが前には何も生えません。(笑)

           

          年上のむいに対し全力で慕ってくる妹分幼馴染萌え漫画にケモミミ属性を付加した様な作品。ただ女の子の可愛らしさは勿論ですが、意外な事にむい君のキャラクターが中々に面白いのも特徴。ラブコメ作品って案外、ヒロインの魅力だけじゃあごり押ししきれないんですよね。男側にも相応の魅力…好かれるに足る理由、みたいなのが必要なんですよ。

           

          そこへ行くと本作のむい君はかなり面白いキャラクターに仕上がってます。文化祭であるクラスがやったメイド喫茶でメイドさんに異常な執着を見せたという逸話が語られたり、憑依された譲葉を根元に戻す為にショック療法的に彼女のパンツを被ったり…挙句の果てに「妖怪パンツ脱がし先輩」の異名を得たり…それでいて、変態気味な言動とは裏腹にチャンスには滅法弱いというか、いざとなると躊躇してしまう思春期らしさもあって、かなり魅力的です。勿論、表にこそ出さないものの譲葉を大切に思っている風な描写は節々にあって、これなら安心して彼女を任せられるというモノです。(笑)

           

          この作品、ラブコメとは銘打っていますがその実両想いの幼馴染2人がくっつく…というだけの話です。そのきっかけになったのが譲葉が頻繁に動物に憑依されるようになってしまった、というモノなだけで、恋愛云々に関しては、完全に予定調和なのです。もっとも、むい君のクラスメイトでボーイッシュ巨乳の七ツ橋姉はむい君に対し好意を持っている様な描写はありましたし、譲葉の親友で姉と違って胸が平坦な七ツ橋妹も、小悪魔的な性格でむい君とのやりとりが中々面白かったりするので、連載自体がもう少し続いていたならば、物語的、むい君と譲葉の関係に一波乱あったのかも知れませんが。

           

          …そういう意味で言えば、もう少し長いスパンで読んで見たかったなぁ…という思いはあったりします。恐らく作者もそう思っていた筈ですし。

           

          ただ、多少駆け足した感じは出てしまってはいるものの、短い巻数で伏線というか、物語をきちっと回収したうえで畳んだのは素晴らしいと思うのです。例えば、譲葉が何故動物に憑かれる様になってしまったのか…その理由が2つの意味合いでキッチリ、丁寧に描かれているのが偉いのと思うのですよ。ラブコメだから、そういう世界観だから、ギャグだから…という理由で「そういうもの」として投げっぱなしにしてしまう作品が多い中、「ちんちんケモケモ」という作品はこんなタイトルのクセに、読者に、物語に対して真摯な作品だなぁ…と思わせるのですね。

           

          ウケる要素多いと思うし、少ない巻でキレイに畳んである作品なので…漫画とかのアニメ化ならこういう作品を探して1クールでやればいいんじゃないかな?と思うんですよ。

          1、2クールで畳める筈のない分量の長編ラノベとかを売上とか見て1期、2期…なんてやってもファンがついてこれない部分って少なからずあるでしょうし、だからといってほとんどが深夜帯になっているアニメに1年とかのスパンでやらせてくれる枠とかもないでしょうし。

           

          …まぁ、最近のアニメとか見てない私が言っても意味ないとは思いますけどね、ええ。

           

          ともあれ、非常にコンパクトに、キレイに纏まっている「ちんちんケモケモ」…全開で慕ってくる妹系幼馴染やケモミミ好きな人、是非オススメです。

          | 零哭堂 | 漫画紹介 | 21:24 | comments(0) | - |
          私は牛になりたい
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            先日、「29歳独身中堅冒険者の日常」を紹介しましたが、これと設定的には似ているのに方向性が対極なマンガを今回はご紹介。

            その作品はコレ。

             

            河添太一 「不徳のギルド」 現在3巻まで発売中

             

            「29歳独身〜」の主人公・ハジメは村付き…作中では特定の村などに住み、クエスト等で遠征などは基本せず村周辺のみで依頼をこなす冒険者…という設定でしたが、この「不徳のギルド」の主人公・キクルも同様に街の周囲の森に出没するモンスターを倒す事でギルドから報酬を得て生計を立てている狩人。本作では狩人や戦士、魔術師といったRPGでもお馴染みの職業は一括りに「ガード」と呼ばれ、危険区域での魔物討伐を許可されている…という設定。ちなみに魔物は放置すると増え過ぎて街に入り込んだりするらしく、ガードには魔物たちを一定数を狩る事で街への影響を無くすという存在意義も。まぁ、ファンタジーな世界観ですがやっている事は農作物への被害を減らす為にシカとかイノシシを狩る猟友会の様なもの…と考えれば分かり易いかと。

             

            で、本作の主人公、狩人のキクルは、幼少の頃から狩人として徹底的に仕込まれた若くして街で魔物討伐数トップの凄腕なんですが、同世代が日々恋だ結婚だと人生を楽しく謳歌しているのに、自分は来る日も来る日も魔物討伐…異性と交際した事すらありません。街の平穏に少なからず貢献していると自負しているものの、その守るべき平穏に日夜異性をハントしている大学の「狩人サークル」の連中とかも含まれている事に…まぁ、正直「やってらんねー」という思いが爆発、引退を決意します。

             

            ところが街のガードは常に人手不足。そんな中討伐数トップのエースが抜けてしまうのは困る…とギルドのエノメさんがキクルに紹介したのが新人のガードで武闘家のひたむき。彼女を鍛えて自分の後釜として悠々自適の引退を目論むキクルだが、彼女はとんでもないポンコツで…。その後もエノメさんはキクルに新人、それも女の子ばかり斡旋しますが、肝心のその娘達が

             

            索敵特化で戦闘力は絶望的、料理とか回復とかばかり敵性が高くとことん向いてない武闘家、ムチムチ亜人のひたむき

            まだ子供なのを踏まえても体力がなく戦闘は絶望的にダメな上、そもそも戦闘になるとビビッて石の様に動けなくなるツンロリ美少女白魔術師・メイデナ

            戦闘力は高く一見マトモだが、スキルを使うと酔っ払い同然になって敵味方関係なく被害が出るお嬢様爆乳女戦士・ハナバタ

            サボり癖があって運動神経皆無、肝心の魔法を当てられないメンバー1のトラブルメイカーな黒魔術師・トキシッコ

             

            …と、一見ハーレム状態ですが、キクルに同情せざるを得ないメンバー構成…アニメにもなったなろう異世界転生作品「この素晴らしい世界に祝福を」の主人公・カズマに似ているかも知れませんが、カズマ御一行の方が遥かにマシ、というレベルなのです。だってカズマ御一行はステータス尖り過ぎなポンコツとはいえメンバーはカズマ以外上級職、1人はカンストしてる上、カズマの機転や運で戦果を挙げてます。でもキクルは毎度毎度魔物に襲われ、ひたむき達が恥ずかし目にあってキクルが撃退、街に戻る…という生活。こんな調子で後進育成もへったくれもないわなぁ…。

             

            あ、ちなみに本作、魔物は何故か女の子キャラクターに性的なイタズラをする…という習性がありまして…いや、何でそんな習性が?と聞かれても理由は明かされていないんですが、とにかく戦闘が始まるやキクル以外のキャラクターは魔物にエロい事されまくり…という、ファンタジーエロコメ作品です。掲載誌連載時は乳首とかは描かれませんが、単行本で解禁される…というどこぞのトラブルみたいなスタイルになっているんですが…やや絵柄事態にクセがあるかも知れません。いや、線が少なめで今風な絵柄ではあると思うんですが、キャラクターデザインなんかは割と好き嫌い出そうな印象なんですね。

             

            そんな訳で、エロコメ的な作品ではあるんですが、むしろキクルのツッコミや不憫さを楽しむ漫画…という印象です。特にメンバー1の問題児・トキシッコとのやり取りなんかはかなり面白いです。3巻では強力な魔物相手にキクルとトキシッコが2人で挑む…というエピソードがメインとなっており、かなり面白い展開になっています。しかし、この作品でマトモな作戦とかが出るとは思わなんだ。(笑)

             

            あんまり話題になっていない漫画な気がしますが、アニメ化とかしたら人気出るんじゃないかな?と思います、ハイ。

            | 零哭堂 | 漫画紹介 | 21:38 | comments(0) | - |
            41歳独身中堅建設作業員の出張
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              今回はコレ。

               

              奈良一平 「29歳独身中堅冒険者の日常」 現在6巻まで発売中

               

              出張中に漫画とかゲーム紹介やろうとすると、手元に資料がないので結構キツイです。

              うろ覚えだったりする話とかが確認できないのはツライ…。

               

              さて、この「29歳独身中堅冒険者の日常」の作者は以前マガジンで「ネコあね。」を描いていた人。「ネコあね。」は幼い頃両親を失った銀ノ介は祖母と飼い猫・杏と暮らしているが、ある日杏が猫又になり人間の姿になるように。杏は銀ノ介の「姉」として張り切るが…というハートフルコメディ。次作となるこの「29歳独身中堅冒険者の日常」も、ファンタジー世界を舞台にした冒険活劇ではなく、殺伐とした要素がない非常にほのぼのとした安心できる作風になっています。その中身はこんな感じ。

               

              主人公のハジメは銀等級の高い実力を持つ冒険者だが、現在はとある村で村付きの冒険者として生活していた。ある日仕事でダンジョンに潜っていると、スライムに飲み込まれそうになっている少女・リルイを助ける。身寄りのないリルイを面倒見る事は生き馬の目を抜く冒険者界隈では「お人よし」となめられる事になる。それでも結局リルイを放っておけなかったハジメは彼女を仲間にする事に。しかしリルイは普通の少女ではなく…

               

              というモノ。

              ネタバレですが、リルイは実はサキュバスで…

               

              夜になると大人になってしまいます。

               

              でもその思考はおこちゃまなので、ハジメとエロっぽい雰囲気になったりはしません。実に健全な作品です。最近、漫画やアニメでも所謂「なろう系」なんて言われている異世界召喚モノが幅をきかせている気がしますが、「29歳独身〜」は同じくファンタジー世界を舞台にした、ちょっとゲームっぽい雰囲気のある作品ではあるんですが「オレつえー」な展開は殆どありません。まぁ、ハジメは本作の世界観では高ランクである銀等級の冒険者…という事で、腕っぷしに関してはかなりのものではあるんですが、基本的に描かれるのはハジメのヒロイックな活躍ではなく、リルイの成長とそれを見守るハジメ達村の住人…といったスタイルになっています。

               

              そんな訳で、強大なモンスターとの死闘とか、生死を共にした仲間との友情、知り合った美しいヒロインとの恋情とか…そういうのはありません。でも、実にいい空気管が漂う大変心地よい作品なんですね。殺伐とした雰囲気は皆無、基本的に根っこの部分では善人しか出てこない…そういう作品です。

               

              いや、それでも本作のヒロイン陣は中々に魅力的です。

              先ずはハジメとはスラムにいた頃からの付き合いで、今は娼館の女主人になっているサキュバスのヴェロニカ。彼女はハジメの事を意識している様な描写も多く、リルイのポジションを置いておけば最もヒロイン的要素の強いキャラクター。後はハジメが生活する宿屋の看板娘・ナタリー、ゲストキャラではありますが、ハジメに一目ぼれしたダンジョンブレイカーでメデューサのセキヒメ…もちろん、ハジメに好意を寄せる女性にカワイイ嫉妬心剥き出しなリルイや、彼女の親友的存在のアニャンゴといった養女枠もアリ。でも個人的に一押しは

               

              村のギルド職員でエルフのオリーブさん。

               

              この人、ヴェロニカ程ではないですが出番というか、見せ場が多いんですよね。ハジメ達と旅行に行って現地で冒険もしてますし、コミックスでは「××歳独身中堅ギルド職員の日常」という彼女が主役のオマケがあったりして、中々魅力的に描かれているんですよ。

               

              で、基本はほのぼの路線ではあるんですが、決してダラダラしている訳ではないのは最後に書いておかなくてはなりません。殺伐としてはいませんし、派手さにも欠けるんですが…ちゃんと冒険シーン、モンスターとのバトルは要所要所で描かれています。その戦闘によりハジメが左手を失ったりもするので、ただ甘っちょろいだけでもないんです。

               

              ファンタジー路線だけどほのぼの…でもそれだけじゃない。「29歳独身中堅冒険者の日常」、良作なので是非。

              | 零哭堂 | 漫画紹介 | 20:37 | comments(0) | - |
              前代未聞、人間が投げた槍にやられるモビルスーツ
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                「スパロボBX」をやっていて、原作の小説は読んだんですがアニメ版は何だか面倒になって投げた「ガンダムUC」…アニメ版がどういう流れになったのか気になったので、そこそこアニメ版に忠実、というコミカライズ「バンデシネ」を読んだんですが…

                 

                …一番面白かったのはカイ視点でシャンブロが暴れた後のダカールのその後を描いた「バンデシネ」のオリジナルエピソードでした。(笑)

                 

                コミカライズでカイが主人公になると当たりが多い気がします。まぁ、私がカイ・シデンというキャラクターが好きだからなのかも知れませんが。

                 

                未だ「ナラティヴ」に続いて「閃光のハサウェイ」までアニメになるらしいですが、「UC」からの「逆襲のシャア」後当たりの時代がガンダム関係ではホットな話題みたいですが…「ナラティブ」でバナージが乗るというモビルスーツ…シルヴァ・バレト・サプレッサー…直訳で銀の弾丸消音器…うーん…。「UC」のメカデザイン…ワタクシの趣味からは外れてるんですよね。例外的にクシャトリヤは結構好きですが、他は…ギラズールなんか、ギラドーガの後継と聞いてガックリでしたし、小説版読んでいた時にその異形を想像して凄そう…なんて思ってたシャンブロを見た時も…「えー」としか思えなかったりして、どうもなぁ…。ギラズールの持つStG44まんまなビームマシンガンとかも、せっかくの架空兵器なんだから実在の兵器とかに寄せない方が良いと思うんだよなぁ…。

                 

                まぁいいや。本日はコレ。

                 

                福井晴敏他 「機動戦士ムーンガンダム」 現在3巻まで発売中

                 

                「ガンダムUC」を書いた福井氏が「UC」以前に企画を出したもののボツになったものを再構成して漫画化したのが本作なんだそうで。そのせいか物語冒頭部分が「UC」にソックリになってまして、

                 

                偽装輸送船に乗っていたミネバ。その偽装船の所属機と連邦軍が戦闘になって船が損傷し謎のコロニー、ムーン・ムーンに寄港。そこでミネバは訳アリの少年と出会い、その出会いがきっかけで少年は騒動に巻き込まれて…

                 

                という、コピーの様な形に。

                他にも、ハンマ・ハンマの発展型みたいなモビルアーマーが出て来たり、連邦所属で重要なポジションになりそうなキャラクターが乗るガンダムタイプの可変機が出て来たり、サイコフレームみたいなモノが出て来たり…と類似性は多数あります。まぁ、「UC」の好評を受けてのこういう構成ではあるのでしょうが、「UC」と同じく「劇場版Z3部作」で半ばスルー扱いな「ZZ」からの設定…生みの親の富野氏をして、無かったこと扱いにしたそうに見えてしまう作品から、富野氏を尊敬してやまないという福井氏が色々とネタを引っ張り出している…というのが何とも皮肉な感じがして面白いです。

                 

                主人公機となるムーンガンダムというのは、どうやらティターンズ残党が試作してアムロに撃破されたサイコガンダムナントカの頭部がたまたまムーン・ムーンの外壁に衝突し、そこにやってきたミネバ御一行の偽装輸送船で運用され戦闘で頭部を損傷したサザビーのプロトタイプにそのサイコガンダムの頭を乗っけちゃった…という、Zザクの様なシロモノ。

                 

                そうそう、本作の主人公は元ジオン兵の祖父を持つムーン・ムーンの少年で、何故か高いサイコミュ適正を持っている…という構図ですが、3巻の段階では彼の立場は割と宙ぶらりん…ジオン側に近いポジションですが、ジオン側という訳でもなく、連邦側でもない…というのも、バナージに似ているかも知れません。

                 

                しかし、どうするんですかね、コレ。

                「ZZ」終了後で「逆襲のシャア」の直前というポジションで、その後には「UC」があってココでがっつりミネバが描かれてしまっているので、そもそも「ムーンガンダム」でのミネバの扱いってコレはかなり厄介な気がするんですよ。そもそも、「ZZ」ではプル辺りと大差ない年齢に見えたミネバですが、その直後の筈の本作では「UC」寄りな年齢に見えてしまいます。女子三日会わざれば刮目して見よ…ではないですが、う〜ん…よう分からん。

                 

                まぁ、影武者云々が〜という話もあった気がしますしそういう落としどころになるのかも知れませんが、まぁ、コレは今後どうなるのかお楽しみ…という事にしておきましょう。

                 

                「ガンダム」では隙間産業ならぬ隙間作品が相変わらず盛況…特にコミカライズ界隈ではいろいろとあの手この手で展開されていますが…もう隙間埋めという形でしか宇宙世紀モノが展開される事は難しいでしょうね。そもそもそういう需要すらないかも知れません。ただ、隙間と言う隙間が埋められてしまうとファンから「想像の余地」を奪う事にもなりかねない訳で、より一層閉鎖的なコミュニティになってしまわないか…というのは、今を生きるガンダムファンはどう考えているんでしょうかね。ガンプラさえ売れていれば安泰…なんて割と気楽な感覚なのでしょうか。

                 

                まぁ、最早「ガンダム」にとっての私、私にとっても「ガンダム」どちらも外様…大きい事を言う資格も権利もないんですが。

                | 零哭堂 | 漫画紹介 | 21:18 | comments(4) | - |
                猫と人のゾンビのロードムービー
                0

                  今日はコレ。

                   

                  北岡朋 「ウォーキング・キャット」 現在1巻が発売中

                   

                  ゾンビにより崩壊した世界で、荒廃したアメリカで安住の地を求めて旅を続ける人々を描いた「ウォーキング・デッド」というアメリカのテレビドラマがありますね。CSや有料の動画配信サービスなどを使えば日本でも視聴可能で、現在シーズン9まで作られているそうで。少し前は「冬のソナタ」等の韓国産ドラマが幅をきかせていましたが、アメリカのドラマは昔から日本でも人気だった訳で、定期的に話題になる訳です。

                   

                  今回紹介する「ウォーキング・キャット」は恐らく…というか、間違いなく「ウォーキング・デッド」からインスパイアされている作品です。いや、パクリだの何だのはどーでもいいんです。「ウォーキング・デッド」と同様ゾンビの発生により人類が完全に追い詰められており、文明的な生活は完全に崩壊。生き残った少数の人間がある者は戦い続け、ある者は仲間と身を寄せ合い、そしてまたある者は絶望しじっと死を待つ…まぁ、ありがちっちゃあありがちな"ゾンビモノ"です。

                   

                  ただこの作品、たった1つの奇異な設定で唯一無二な作品になっているのです。

                   

                  そう、この作品の主人公は"猫"なのです。いや、この1巻の構図としては、ゾンビの襲来で離ればなれになった妻を探す男・八尋ジン。ゾンビに襲われそうになっていた猫"ユキ"を助けた彼は、何故だかユキに懐かれて一緒に旅をする事になる訳ですが、こう書くと主人公はジンであって、ユキはマスコット的な存在のように思えるかも知れません。でも、1巻を最後まで読むと、この漫画の主人公がユキの方であったと理解できるんです。

                   

                  この作品…まぁ、まだ1巻のみなので断定こそできないんですが…終末世界においても普遍的な、変わらない猫と人間の関係を描いている作品なのではなかろうか、と。ゾンビが蔓延る世界を旅するジンとユキ…2人の行く道は生き残る為の戦いがついて回る訳です。ただ、ジンの相棒・ユキは特殊な能力を持っている訳でもなく、人語を理解していてジンと抜群のコンビネーションを見せたりはしません。気まま、ワガママ、奔放な…どこにでもいるフツーの猫。ゾンビとの戦闘にしたって、体が小さくせいぜいひっかくくらいしか攻撃手段がないユキ…この手の旅路の相棒としては犬の方が絶対に優秀です。ですから、「マッドマックス2」然り、「少年と犬」然り、「狂四郎2030」然り、「メタルマックス」然り…デストピア的世界観での主人公は犬、というのがお約束。でも、この作品は猫なんです。

                   

                  いやね、この作品、一発ネタや出オチではありません。結構真面目に物語を刻んでいる作品です。そして昨今の猫動画ブームとかに乗っかって、「猫カワイイ」というだけの作品でもありません。いや、重ね重ねまだ1巻が出ただけの状態…断定は出来ないんですが、この漫画、人が猫に惹かれる理由というか、人と猫との関係性を描いた作品だと思うのです。

                   

                  いや…正直コレ、猫嫌いの人には分からないでしょう。でも、猫を飼ったことがある人とかにとっては、なんだか分かるんです。ジンがユキを見捨てなかった…見捨てられなかった理由が。

                   

                  猫好きなら、とりあえず読んどけ。

                  この記事で私が言いたい事が、この記事を読むより分かる筈です。

                  | 零哭堂 | 漫画紹介 | 19:59 | comments(0) | - |
                  オークレイ様は告らせたい
                  0

                    今日はコレ。

                     

                    栗山ミツキ「保安官エヴァンスの嘘 DEAD OR LOVE」 現在7巻まで発売中

                     

                    主題歌にマーチンこと鈴木雅之さんを起用した事でアニメ版も好評らしい「かぐや様は告らせたい」…最近では「同人版」なんてのまで商業誌として販売されている訳です。その人気にあやかった…という訳ではないんですが、「かぐや様は告らせたい」と似通った作風を持つ最近注目株な作品が、この「保安官エヴァンスの嘘」です。

                     

                    中身はこんな感じ。

                     

                    開拓時代のアメリカのとある町で犯罪者から恐れられる凄腕の保安官エルモア4・エヴァンス。金にも女にもなびかないいつでも沈着冷静な凄腕のガンマン…というのは表の顔で、このエヴァンス、本当は女性にモテたくて仕方がない…どうすれば女性にモテるのかばかり考えている困った男だった。年齢=彼女いない歴の非モテ保安官の明日はどっちだ。

                     

                    …という、西部劇というより、西部喜劇です。(笑)

                    西部劇の世界観をベースにしてはいますが、そこはまぁ、本格西部劇と言う作風ではないので結構いい加減ではあります。でもキャラクターの名前が西部劇映画とかに関係するものが由来になっていたりするのが特徴です。

                     

                    主人公のエヴァンスは、モテ男だった父の教えを日々実践するも、徹底的に間が悪かったり勘違いしたりで上手く行く事はなく、凄腕の保安官という表の顔もあり、彼に憧れ好意を持っている女性は実は多いものの、そういったものには鈍感で気が付かなかったり、状況的にその好意を素直に受け入れられなかったり…というのが毎度のパターンです。

                     

                    そんな彼に付きまとう銃の腕でほぼ互角のライバル的賞金稼ぎ・フィービー・オークレイという女性がいるんですが、彼女も恋愛経験ゼロの生娘。犯罪者の検挙数や銃の腕でエヴァンスに対抗心を持ちつつも、内心では彼の事を憎からず思っており…という構図。そんな彼女ですが、彼への対抗心や自身のプライドから「エヴァンスの方から告白してくれば受けてやらなくもない」というスタンスで、エヴァンスとは結局の所両想いなのに、変なプライドが邪魔してお互い素直になれない…という、まんま「かぐや様は告らせたい」のパターンになっている訳です。

                     

                    ただ…決定的に違うのはオークレイの方は割とエヴァンスに対して一途な面があり、素直じゃないモーションをかけたりするのが大変「お可愛らしい」んですが、当のエヴァンスの方が…オークレイに対して好意は持っているものの、別に彼女ではなくてもドンと来い!なゲスな一面がある…という点。一見クールなガンマンで実際町の人にもそう見られているエヴァンスですが、モテたいという欲求のみに支配された男子中学生の様な行動原理のキャラクターになっているんですね。ただそのモテへの飽くなき執念は、結果的にではあるものの彼のガンマンとしての実力を開花させ、町の巡回を欠かさない等優秀な保安官としての一面に繋がっていた李する訳で…苔の一念岩をも通す…ただ通したのは別の岩、という感じでしょうか。実は努力の人で、ダンスが下手だったり下戸だったりと不器用な一面があるのも白銀会長ににているかもしれません。

                     

                    そんなエヴァンスは窮地…命的な意味でも、モテ的な意味でも、追い込まれる度に「モテモテだった父の教え」を思い出し、何とか危機を回避する…というのが毎度のフォーマットになる訳ですが、冷静を装い内心はドキドキ、ハラハラな彼に対し、広まっている彼の名声のおかげで相手が都合よく誤解してくれて毎回なんとか危機を脱する…という様は、案外往年のヤンキー漫画「カメレオン」とかに近いものがあるかもしれません。モテたいのに非モテなエヴァンスの偽物が現れ、非モテな本物と違って偽物は女の子を沢山侍らせてモテモテ…それに嫉妬した本物が偽物の屋敷に潜入して…というエピソードなど、秀逸です。

                     

                    まぁ、エヴァンスがこんなんですから、逆に一途なオークレイが際立って健気に可愛らしく見えてしまうのも本作の特徴かも。ただツンデレ…というのとはちょっと違う、プライドが邪魔して「エヴァンスの方からくれば…」という飽くまで受け身なスタンスなのもその健気な印象を高めてしまいますね。

                     

                    それと、「名無しのカート」…って、カートって名前じゃないんか〜い!!と突っ込まずにはいられない、エヴァンスの親父も登場し、モテっぷりを発揮していますが…エヴァンスが非モテでカートがモテる決定的な違いって何なんでしょう。まぁ、エヴァンスがモテないのは

                     

                    いつも裏目に出る節操のなさ

                    間の悪さと気の多さ

                    無駄な時に高く必要な時に低いプライド

                     

                    とか、割とあるんですが…カートも似たようなところがある訳で…まぁ、決定的なのは「余裕のなさ」なのかなぁ、と。

                     

                    そんな訳で、「かぐや様は告られたい」に似てるけどちゃんと違う「保安官エヴァンスの嘘」、アニメで「かぐや様」にハマった人とか、オススメですよ。

                     

                     

                    | 零哭堂 | 漫画紹介 | 21:59 | comments(0) | - |
                    スピンオフ
                    0

                      さて、漫画作品も長期連載だったり人気作品になると、スピンオフが別クチで連載する事がありますね。最近では「からかい上手の高木さん」なんかは怒涛の如くスピンオフ展開してますし、「蒼き鋼のアルペジオ」なんかも割と多いです。元はライトノベルですが「とある魔術の禁書目録」なんかはスピンオフの「とある科学の超電磁砲」の方は好きだけど「禁書目録」の方にキョーミ無い…という人もいる位ですし、スピンオフから更に「アストラルバディ」なんてスピンオフが展開されるなど、中々に混沌めいた事になっている訳です。新たな切り口で世界観を広げてくれる、物語の補完をしてくれる…とスピンオフのいい面もありますが、逆にスピンオフが原作を通り越して過度な自己主張をした結果、読者側の想像にそこは委ねてよ…という部分にまで踏み込んでしまい…という側面もありますわね。

                       

                      今日はそういうスピンオフ作品から1本紹介。

                       

                      岩永亮太郎&皇月ノブ 「Punpkin Scissors:Power Snips」 現在2巻まで発売中

                       

                      いや、コレね…正直1巻で終わりだと思ってました、ええ。

                      現在、本編の方は「抗・帝国軍」編が佳境を迎えている訳ですが、そのスピンオフである「パワースニップス」の発売されたばかりの2巻では、本編での伍長の"愛の告白"を受けての0番地区の兄妹達の反応を描いたりしていて、中々に面白い事に。あの人がアレになった理由とか色々とフォローされているのが心地よいんですよ。しっかし…本編でもいいキャラしてましたが、猫耳売春婦のアカシアさんがカワイイ。(笑)

                       

                      この人、伍長やアベルと同じく「回転草の兄弟団」で伍長にとっては義姉。といっても歳はアベルも込みで近かったようで、丁度現在のウルスラ、CJ、スナイプスの関係に近い…そんな訳で過度に義弟達に干渉はしないけど、適度に見守っている…というのを思わせる描写。回転草の兄弟団の横だけではなく縦の絆の強さを伺わせます。特にアカシアは自分達の時と同じような、似ている現在の主要メンバー…上記3人には思う所がある様で。コレ、中々いいエピソードになっています。

                       

                      …ちなみにアカシアの花言葉は、「優雅」「友情」「秘密の愛」だぞ。(笑)

                       

                      他には「パワースニップス」のオリジナルで本編にも逆輸入的に登場していたペリオ一等兵とマーベル曹長が怪我をして入院した伍長の見舞いに来るエピソードでは、アリス少尉のみならず、オレルド&マーチス両准尉が伍長に抱いている思いを描いていたり、ステッキン曹長が情報部に入った経緯など、1巻のクレイモア・ワン副長とフランシスカの出会い(と副長の狂犬&女の敵っぷり/笑)など、ホント本編ファンのツボをついてくる良質なスピンオフかと思います。

                       

                      そして「パワースニップス」といえばやはり"冷淡な(コールド)ヴィッター"ことヴィッター少尉。本編のカルッセルのエピソードでは伍長たち陸情3課の面々以上に主人公していた陸情2課の諜報員。実質、「パワースニップス」の実質的な主人公と言ってもいいかも知れませんね。この人のカッコ良さはもう何というか…ズルいですわ、ええ。

                       

                      ただヴィッター少尉、「パワースニップス」ではメインを張っていると言うのは間違いではないんですが、その活躍はアリス少尉や伍長達とは離れたポジション…帝国と対立している共和国での密偵、という体なので、本編を阻害しないんですわ。本編に影響しかねない派手な活躍はせず、過度に鑑賞しないんですね。故に当然の事ながらコッチ読んでないと本編が分かり難い、なんて事にはならない…メインではあるが他のエピソードとも同列、分を弁えたスピンオフ作品としての矜持を保っている。

                       

                      でも本編あってという前提ながら、ヴィッター少尉の物語はそれぞれ固有のキャラクターがちゃんと息づいていて、固有の物語としても成立しているんですね。コレが「パワースニップス」の偉い所だと思うのですよ。故に、スピンオフとしてコレ単独では成立できない作品ではあるんですが…ファンサービス的な意味合いでとらえればやっぱり良質ですよ、コレ。

                       

                      「パンプキンシザース」は読んでいるけど「パワースニップス」は読んでないという人…まだ2巻しか出てませんから、是非。

                      | 零哭堂 | 漫画紹介 | 21:19 | comments(0) | - |
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