黒い稲妻
- 2020.04.23 Thursday
- 00:05
「ゾイド」といえば「ゾイドワイルド」な今の小さいお子さんガン無視コンテンツです。(笑)
今回はアニメでもお馴染みのアレ。
先日亡くなられた声優の藤原啓治さん追悼記事でもあります。
ライトニングサイクス(チーター型)
ガイロス帝国が西方大陸戦争時に開発した高速戦闘用ゾイド。旧式化したヘルキャットの後継機として開発され、限定的にオーガノイドシステムを採用した次世代機。ヘルキャットの隠密性をそのままに屈指の機動性を誇り、ブースターパックの出力はブレードライガーをも上回る。高い要求性能を満たす為機体は大型化し、新技術の採用により生産性も悪化するも、当時主力だったセイバータイガーすら性能面で凌駕。結果、ヘルキャットの後継機に留まらず帝国の高速戦闘部隊の新主力ゾイドとなった。
…というのがバトルストーリー版での設定ですが、バトルストーリーではさしたる活躍が無かったりします。
むしろサイクスと言えば、我々になじみ深いのはアニメ版…ガーディアンフォース編での活躍でしょうね。先日亡くなられた藤原啓治さん演じるアーバインの愛機として後半、対デススティンガー戦などで活躍しました。
何と言っても見どころはライトニングサイクス初登場のエピソード第48話「黒い稲妻」ですね。作中ではドクターディが開発していた新型機として登場。テスト中のクラッシュによりメモリーバンクが損傷。その為ドクターはジェノブレイカーにより大破したアーバインのコマンドウルフのメモリーバンクをサイクスに移植しようとするが、アーバインがそれに激怒!!
「お前の変な実験に使われる位なら、コイツを死なせてやった方がマシだ!!」
とまで言い放つ。しかしムンベイの説得によりウルフのメモリーバンクはサイクスに移植される事に。そしてサイクスの初陣は共和国大統領救出の為の緊急出撃。突貫でメモリーバンクを移植されたサイクスは戦闘データが噛み合わず異常な挙動が発生し分解寸前…その時、アーバインが叫びます。
「走れ…走れコマンドウルフ…俺と一緒に走れぇぇぇぇっ!!」
その時、その叫びに呼応するかのように安全装置として取り付けられた拘束がパージされ、キャノピーの色が緑からコマンドウルフと同じオレンジに変化!!そして…今までの不調が嘘のような機動性を発揮して一気に敵を蹴散らす!!
…正に名シーン…そのものが命を持つ機械生命体であるゾイドならではであり、この「黒い稲妻」は藤原さんの名演も相まって、アーバインの愛機への想い、愛機との絆が強く描かれた名エピソードです。
「/0」の方でも高速戦闘を得意とする凄腕かつ孤高のゾイド乗り、ジャック・シスコが搭乗。他にもチームライトニングのタスカー姉妹の乗機として登場…挙句の果てにラストバトルではジャックとタスカー姉妹が組んでチームブリッツの前に立ちはだかります。ちなみに、ジャックの声を担当したのもアーバインと同じ藤原啓治さんだったんですよね。アーバインといい、ジャックといい、ややガラが悪そうな声でありつつも兄貴分キャラ的なカッコ良さも持ち合わせていて、どちらもキャラにマッチしていたと思います。そんな訳で、私には藤原さんと言うと野原ひろしより「ゾイド」…それもサイクス乗りのイメージなんですよ。
この場を借りて、お悔やみ申し上げます。
さて、キットの方はコマンドウルフ等のHiパワーユニット仕様のゾイドの後継として作られた、ギアボックスと電池ボックスが別になっている外付け電池ボックスタイプのゾイドとして発売されました。これは中型ゾイドクラスに電動ギミックが搭載できるアイデアだった訳ですが、その歩行ギミックは足をバタつかせている風に見えてしまい、お世辞にも動物的なリアリティを感じるモノにはならなかったのが残念。
4つ足のネコ科哺乳類はモチーフとしては割とありふれているようにも見えますが、実はチーターをモチーフにしたのはサイクスだけだったりします。