土建屋探偵シリーズ17 建設小町純子の推理日誌 再開発事業に潜む殺意の連鎖 夜の現場に消えた死体と敏腕所長の隠された過去

自己満足ブログ
あの絵で恋愛要素は…
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    今回はコレ。

     

    しげの秀一 「MF GHOST」 5巻

     

    化石燃料を燃料とする車が過去の遺物となり、電気自動車全盛となった近未来、化石燃料車の最後の花道的として世界的人気を誇るレース「MGF」と、MGFに飛び込んだ藤原拓海の弟子・カナタの活躍を描く「新公道最速伝説」です。以前、「漫画紹介」カテゴリーで紹介していますが、今回は最新の5巻をレビューしていく…という形に。

     

    先ず、私は「頭文字D」を全部通しで読んだ事はありますが、正直思い入れはそんなに強くはありません。ただ、アニメ等にもなり漫画自体も国内のみならず海外からも高い人気を得た作品、というのは当然知っていますし、本作がその血を継いでいる作品という事も分かっているんです。

     

    …が!!どうなんでしょ。

    「MFゴースト」…「頭文字D」には出てこない海外の超高級スポーツカーとかが数多く出ている…クルマの選定やそれで公道レースを展開するという意味で言えば「頭文字D」というよりむしろ「サーキットの狼」に近い印象すらあります。ただ決定的に現状の「MFゴースト」に対して思う事と言うのは…

     

    恋愛要素要らねえ

     

    という点です。コレは正直、同意する人って多いんじゃないかと。

    まぁ、原点である「頭文字D」においても恋愛要素はあった訳です。主人公の拓海は最初から第1ヒロインに好意を持たれ彼女の方が積極的…という展開は、「MFゴースト」のカナタと恋の関係に近い部分はありますが、「頭文字D」の場合付き合うに至った第1ヒロインはクラスメイトの父親と援助交際していたことが発覚し破局…というしょーもないオチがついています。他にも樹の初恋だの、啓介に惚れたFD乗りの女の子とか、涼介の因縁だの…恋愛に関しては継続的に描写されていて、青春時代のほろ苦さ、みたいなものを描くつもりだったのかもしれませんが…

     

    …正直、何とも思えませんでしたわ、私は。だって「頭文字D」に対して"そういうの求めてない"ですから、ええ。

     

    でも「MFゴースト」でもやってるんですよ。構図としては、恋の家にホームステイしているカナタに恋が好意を持ち、実は恋はMFGエンジェルスで「7番」としてバイトしていて、そこで瞬に惚れられてしまう。挙句の果てに、5巻ではかつてカナタと因縁がある男・沢渡が登場する訳ですが、17歳の女の子に異常な執着を持つ変態…恋の年齢が17歳なのでココで何らかの騒動が描かれるのは必須な訳で、他にも恋の友人がカナタに一目ぼれしているかのような描写があったりする訳でね。

     

    まぁ、公道バトルの対決が連続で続いていくスタイルの「頭文字D」より、まがりなりにもレース…予選があり、決勝があり、次のレースまでのインターバルも当然ある…レース一辺倒には出来ない都合はある訳で、間を繋ぐための何らかの措置が必要…という事で、カナタの父探しという彼が日本に来たもう一つの理由があり、そこに関わるプラス恋愛要因として恋、という事なんでしょうが…

     

    残念な事に、恋愛モノやれる程しげの先生は人物描写に関しては…お世辞にも達者とは言えない、という欠点がある訳で。

     

    正直、「MFゴースト」のキャラクターでも恋の描写が…目がぱっちりした美少女、としたいんでしょうが、他の女性キャラクターと比較しても目のあたりの描写は不自然と言うか、違和感がある顔になってしまっています。それどころか、屈指のイケメンとされるカナタ自身の目の描写も似たような感じになっているもんだから、むしろそんなに力が入っていないであろう2人以外の方がマトモに見えてしまうレベル…う〜ん…無理がないか?流石に。

     

    そもそも、本気で恋愛モノとしての軸を作る…という割に、現状の関係は恋がカナタに片思いみたいな状態でカナタの方は然程意識していない印象…と、いいますか、恋がカナタに好意を持った理由と言うのが「カナタがイケメン」という事しか描かれていないので中身が決定的に薄いんです。作者的には2人がカナタの父親捜しを通じて徐々に距離を…ってつもりかも知れませんが、現状では「キャァァァァァ、カナタイケメンカッコイイーッ」的な描写しかないですから、正直、面白くも何ともない。

     

    それがリアリティのある描写なのかというのはともかくとして、「頭文字D」と同様、「MFゴースト」には馬力のないクルマで絶対的に性能が勝るクルマを打倒していく…というのが魅力の一端としてある作品なのに、恋愛に関しては顔面のスペックが全て…というのは、どうなの?と。

     

    更にレースシーンでも今回カナタのドラテクは師である拓海の薫陶のたまもの…だけではなく、母から受け継いだ常人離れした記憶力…というモノが追加されました。「頭文字D」でも拓海は天才と呼ばれてはいましたが、それはあくまで父・文太の英才教育と拓海自身のセンスによる評価だった…それなのに、カナタには「常人離れした記憶力」という異能によるもの、とされてしまった…コレ、今流行りの「なろう系」における「俺つえー」と大差なくなっちゃうよね、と。

     

    その点、「capeta」の曽田正人先生は上手いと思うんですよ、天才の描き方が。目指すものと自身の能力が噛み合っていて、それでいて状況として「俺つえー」とはなれない形を作っている。だからグイグイ物語に引き込まれるし、過度な理論武装に頼らずとも熱さで魅せられる作品になっている訳でね。それは恋愛描写でも一緒で説得力がありました。

     

    しげの先生には申し訳ないけど、現状の「MFゴースト」見てると、曽田先生がこういう作品描いてくれないもんかなぁ…と思わずにはいられなかったりします。「capeta」でいいじゃん、と言うかも知れませんが、フォーミュラーにはあまりキョーミなくて、ハコ車のレースやラリーの方が好きなんですよね。

    | 零哭堂 | 新巻レビュー | 00:09 | comments(0) | - |
    し〜んぱ〜いないさ〜
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      ヘルメットがきつくなってきたので散髪しようと行きつけの格安カットに言ったんですが、10時ちょい過ぎでもう7、8人位待っている人が。仕方ないので他の用事を先に済ませて1時間半後に再度行ったら、10人以上に増えてやんの。

       

      …今日は散髪するな、という事なんだなと諦めましたわ。

       

      そんな訳で今回はコレ。

       

      馬場康誌 「ライドンキング」 2巻

       

      「異世界おじさん」と並ぶ、個人的に今一番アツいと思う異世界転生マンガ「ライドンキング」の最新巻です。

      前巻のラストで、魔狼の女王達と方々の村から拉致されてきた子供らを山賊から助けた我らがプルチノフ大統領。隷属の首輪を山賊たちに着け、街まで行き官憲に出頭し自らの罪を告白せよ、と命令します。今まで山賊たちが魔狼や子供達にしてきた所業を考えれば極刑に値する筈ですが、首輪をつけた段階でどこかの3人チーム制格ゲーのライバルキャラクターみたいに「そのまま死ね」等とは言わず、

       

       

      こんな理屈であくまで法に委ねる訳です。

      この巻で大統領、村を再興したり、アンデッドのダンジョンを攻略してそこの主であるリッチーを倒したり…と相変わらずの活躍っぷりなんですが、その活躍っぷりよりむしろ大統領自身の信条と言いますか、人となりみたいなものがより濃く描かれています。

       

      しっかし大統領…フィクションのキャラクターではありますが、為政者、指導者としてはホントに適格…理想的な人物かも知れません。今回、とある理由から大統領は獣王ヤムドゥアから望みの加護を与えると言われますが、

       

      無双の膂力か万軍を滅す魔法力

      …「そんなものは不要だ。力で得られるものなどすべて手にしてきた。今さらその手段が増えたところでなんになろうか。」

      不老の身体でこの世の終わりまで見届けてみるか

      …「御免被る。殺めてきた人々を思えばこの身だけ長らえようとは思わぬ」

      金貨の湧く壺でもよいぞ

      …要らぬ。金貨の価値など所詮他人の決めたもの。それがゴミになるのを何度も見てきたからな

      ならば何を欲する。その凶悪な面相を変えてやってもよいぞ

      …面相など他人にどう思われても構わんが…

       

      と、獣王の提案を全て蹴り、結局大統領が欲したのはほんのささやかなもの。

      神様の類から得た強過ぎる加護にて「俺つえー」を繰り返す凡百の異世界転生主人公にはないこの潔さ…流石大統領と言わざるを得ませんね。他人の力で研鑽や努力無く安易に得られた力…そんなものは本質的な「自身の力」とはなり得ない…そんな事を大統領は行動で示していると言えましょう。独裁者的な一面もある様ですが、それでもプルジア国民が彼を強く尊敬し支持するのも分かるというものです。

       

      トドメに

       

       

      このシーン…ホント、カッコイイんですよ、大統領。

      こんな人が惚れた彼の亡き妻・ルチアさんってのもホントにイイ女だったんだろうなぁ…。

       

      「ゴロセウム」の番外編が本作のベースにあった訳ですし、1巻の段階ではややギャグというか、コメディ的な面も多かったんですが、2巻になってからはかなりシリアスな展開が多くなっている印象です。肉体派大統領が異世界転生…というのはネタとしては秀逸ではあるんですが、正直「出オチ」的な面が強いですから、細かい笑える要素を入れつつも、基本はシリアスな展開…という方が作品自体が飽きられにくい…長続きするかな、と。

       

      そして今回もう一つぶっこんで来たのがコレ。

       

      基本役立たずなポーションジャンキーだと思われていたベル…何やら秘密がある様で。

      何でも、「あのオリジナル魔法のガキ」で、魔導院から追われている身。かつ帽子にミニチュア化したバリスタの様なものを所持…ポーションジャンキーから物語のキーになりそうなキャラクターになってしまいました。

       

      3巻では子供達を…村を守るべく奮闘する大統領御一行と、タクタロスを首輪で従属させた女騎士が率いる領主の騎士団の対決の他に、ベル(とついでにサキ)の正体に関しても言及されるでしょうから、ますます目が離せません。

       

      出オチで終わらせない、と物語が動き始めた「ライドンキング」今後も注目です。

      | 零哭堂 | 新巻レビュー | 20:30 | comments(0) | - |
      41歳独身中年建設作業員の残業
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        本日はコレ。

         

        奈良一平 「29歳独身中堅冒険者の日常」 7巻

         

        先月の出張中に「漫画紹介」で紹介した「29歳独身中堅冒険者の日常」の最新巻になります。

        その記事で、RPG的なファンタジー世界を舞台にしているものの殺伐としたものではなく心地よい空気感がある作品、基本的に根っからの悪人は出てこない…みたいな事を書いたと思うんですが、この7巻ではそういった部分がより強調されていて大変見どころのある作風になっています。

         

        前巻で登場した村にダンジョンの調査にやってきた鳥系亜人の親子…とりわけ、父親を尊敬し父親が正当に評価されないことに不満を抱えるコッコと、彼女の口の悪さにムカッ腹なリルイ…リルイが父の事を褒めていたのを聞いて友達になりたいと思いつつ、おこちゃまもちろんだから素直になれずについつい悪態をついてしまうコッコに対し、彼女の悪態をおこちゃま故に文字通りに受け取ってしまうリルイ、という関係を引っ張るのかな?と思いきや、然程このネタを引っ張りませんでしたね。

         

        構成は、

         

        1.協会の学校に通う事になったリルイ&コッコ&アニャンゴ

        2.ヴェロニカ主役の短編

        3.村で行われる祭りの準備とリルイの能力の覚醒

         

        という形で、言わずもがな3がメインでどうなるのかは次の巻に持ち越しになっています。

        作者の奈良先生、「ネコあね」の時にも感じたんですが、物語の展開にジェットコースター的な派手さはないんだけども、要所要所で緩やかなヤマ場を作るのが非常に上手いと思うのです。で、この7巻はその緩やかなヤマ場…その頂上手前まで、という形になっており、6巻のハジメがツルッパゲになってしまう様な楽しい、笑える展開はあまりなく割とシリアスな展開が多くなっています。

         

        故に、見どころと十分。

        先ず、迷宮市にてハジメ達が逗留している宿屋の看板娘・ナタリーに「いつも世話になってるから」とペンダントをプレゼントするハジメにリルイが嫉妬。ハジメに好意を告白するも適当な言葉(ハジメ曰く「大人な対応」)ではぐらかされたと思ったリルイはサキュバスとしての能力を目覚めさせんと奮起し、ついに「魅了の鎖」なる能力を。

         

        「魅了の鎖」は魔物や動物を意のままに操れる強力な能力…だが能力は対象が人間以外。落胆するリルイ。そんな中、村で行われる秋の収穫祭の準備が。ハジメ達も準備に駆り出される。しかし満月が近づくにつれ、夜になると村に魔獣が何匹も突入する事態が発生。何か目的地を目指しているかの様な魔獣の動きに、ハジメはその原因がリルイの能力にある事を察して…

         

        というのがこの巻のおおまかな流れ。

         

        すっかりリルイの保護者が板についてきたハジメ…祭りを楽しみにしているリルイを見て、まだ冒険者として身を立てる以前…幼少期に見た祭りの光景を思い出した彼は…

         

         

        そして、回想の中でハジメが白銀等級という高位の冒険者でありながら大した儲けもない「村付き」でいる理由…みたいなものも明かされます。この辺の見せ方がホント上手いんですよ、ええ。

         

        夜になると魔獣が村に入り込む原因…それがリルイの能力に原因があると知ったハジメはリルイに能力の事を他人に言うなと口止めします。魔獣とは危険な生き物…そんなものを呼び寄せてしまう能力など、村の住人からすれば厄介者以外何物でもない。そしてハジメがリルイを仲間にした理由…幼い子供が1人で生きるにはキビシイ。村の孤児院は村の子供ではないリルイを引き取る余裕はない。1巻のハジメの言葉を借りれば、

         

        「助けたい」で助けられればこんな簡単なことは無いのだ。

        皆…生きていくのに懸命で、だからどうしたって…掴める掌は限られちまう。それだけの話だ。

         

        という事。

        自分が保護者になっているとはいえ、自分もリルイも村からすれば余所者。そんな余所者が魔獣を呼び込んで村を危険にさらす能力を持っている、なんて知れたら余所者は「厄介者」にクラスチェンジしてしまい村にいられなくなる…だから、ハジメはリルイに能力の事を口止めした訳です。でも、ひょんな事からナタリーに知られてしまいます。

         

        ナタリー自身はハジメやリルイと懇意にしているものの、彼女も村の一員。苦悩したナタリーだったが結局冒険者ギルドの職員・オリーブや村の大人達に事情を話してしまいます。その上で、村の皆で話し合って出した答えが…

         

        コレ。

         

        いや、ハジメのみならず、我々読者もコレにはホッとしましたよね、ええ。

        これ、ハジメとリルイが本当の意味で村の一員として認められた…その瞬間だと思います、はい。

         

        そんな訳で、リルイや子供達が楽しみにしている祭りを守る為、ハジメと村の大人達の戦いが始まります!!

        次回も期待大ですぜ、コレは。

        | 零哭堂 | 新巻レビュー | 21:32 | comments(0) | - |
        メシいってきます
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          令和1発目はこれ。

           

          渡邊保裕 「ドカせん」 3巻

           

          知る人ぞ知るカルトなグルメ漫画にして侠の心を持つ漢の漫画「ドカコック」の続編、「ドカせん」ですが、この3巻で完結となってしまいました。いや、正直まだまだドカコックこと京橋の活躍を見たいという気持ちが無いと言えば嘘になります。ただ、ダラダラと続けて醜態を晒されるならば、いっそ華々しく終わるのが「ドカコック」の続編らしいとも思うのです。

           

          2巻の巻末に新たな侠「トビコック」と「ダムコック」の登場が予告されましたが、最終巻たるこの巻では急転直下、官僚の目論見でドカコックこと京橋達は陰謀めいた騒ぎに巻き込まれます。そしてそこで行われる料理対決で京橋達と戦うのは…

           

          トルコから来た刺客、トルコック!!

           

          フランスの伊達男、シェフコック!!

           

          中国四千年、チューゴック!!

          …そしてトドメに…

           

          謎の男、ガイコック!!

           

          …いや、言うな!!何も言うな!!(笑)

          出来レースまがいの料理対決でメカコック、トビコック、ダムコックの3人の侠は健闘むなしく敗れ去り、勝負は決した…が!!最後に立ち上がるのはやはりこの男、ドカコックこと京橋!!

           

          馬鹿馬鹿しいと笑わば笑え!!

          この漫画、確かに無茶苦茶…でも建設業の抱える「深刻過ぎる現状」というのがちゃんと問題提起として描かれているんですわ。コレ、建設業に関わっている人ならば、少なくとも「痛い部分」を感じる筈なんですわ。ココは素直に凄い。勢いだけではないし、だからこそ京橋という侠を教育と言う名の新たな現場に立たせた…そう理解できてしまうのが本作の凄い所なんですよ。

           

          そして過酷、申告な現状を打破するのは…何物でもなくそれは人の力である、とドカコック…京橋は教えてくれているのです。

           

           

          過剰な演出や派手なリアクションに隠れて、厳しい現実を直視し、それを人の力で打破しようと鼓舞するソウルフルなマンガ…それが、それこそが俺(ドカ)達の漫画、「ドカコック」、そして「ドカせん」なのです。

           

          京橋よ、何時かまた、現場で…!!

          | 零哭堂 | 新巻レビュー | 00:16 | comments(2) | - |
          ホントにあったエロマンガ媚薬
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            今回はコレ。

             

            殆ど死んでいる 「異世界おじさん」 2巻

             

            やたらリリースされている「異世界転生モノ」でも虚を突いた様な設定の異色作、フラグへし折り異世界転生コメディ「異世界おじさん」の2巻です。

            17年間もの異世界生活から帰還し、甥っ子のたかふみと共にyoutuberとして生計を立てるおじさん…前巻では最後にたかふみの幼馴染にして彼に対し分かり易い好意を寄せている藤宮さんの登場でおじさんとたかふみの生活にも何らかの変化が

             

            …起きませんでした〜。(笑)

             

            しっかし、藤宮さんとたかふみの過去回想…というか、おじさんの魔法で回想を映像としてプロジェクターみたいな形で見られちゃうんですが、この時の幼少期の藤宮さんときたらもう…ほんっと、女か男かも分からないレベルの汚ねぇガキ。(笑)

             

            いや、そうなんですよ。

            幼少期の姿って、本人やそれに類する人達ってのはさ、結構「良き思ひ出」というバイアスがかかってるから美しく見えがちというか、イメージしがちなんだけども…例えば小学校の頃のアルバムとか見るとさ…我ながらガキの頃の自分は汚ねぇガキでしたし、あの頃「ちょっと可愛いかな」とか思ってた娘も…思い出の中の彼女よりは数段可愛くないもんなんですわ。おかげでワタクシ、中学の頃の卒業アルバムに映る自分があまりに不快なので古雑誌、新聞と一緒に回収してもらいましたから。(笑)

             

            いや、それはともかく、相変わらずのノリというか、展開で、カバー裏表紙に書かれた

             

            大体おじさんが悪い

             

            を地で行く構図がこの巻でも健在です。

            おじさんによるプロポーズ詐欺犠牲者に氷結剣のメイベルさんが追加されたり、実は一時とはいえ協力プレイをしていたり…と見どころは十分…なんですが、今回はやっぱり

             

            ツンデレエルフさんがたかふみ達の部屋に…と思ったら、おじさんが魔法で化けていただけでした。(笑)

             

            ツンデレエルフさんの姿でたかふみの叔母を騙り藤宮さんの恋の相談に乗ろうとしますが、結局セガの誘惑に負けてゲームのプレイ動画…という名のバーチャルユーチューバーまがいの動画でバズったり…まぁ、たかふみの意見にも一理あるわな。(笑)

             

            あ、後ツンデレエルフさんの使う剣、魔力か何かで刀身を分厚く変化させられるみたいです。

             

            …ダイゼンガーの斬艦刀みたいです。いや、ツンデレエルフさんが細身だからむしろラフトクランズのオルゴンソードFモードか?

             

            さて、2巻では藤宮さんの活躍頻度が非常に高くなっている訳ですが…その中でも最後の最後、コレはインパクト抜群でしたね。

             

            この笑顔でこの台詞です。(笑)

             

            単行本のカバー裏表紙に「コーヒー片手にお読みください」なんて書いてありますが…こんなんコーヒー飲みながら読んでたらコーヒー吹くわ!!(笑)

             

            あ〜次も楽しみだなぁ…。

            | 零哭堂 | 新巻レビュー | 20:46 | comments(0) | - |
            札幌のメイウェザー
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              今日はコレ。

               

              沙村広明 「波よ聞いてくれ」 6巻

               

              はい、沙村先生の「波よ聞いてくれ」の最新巻です。

              今回は前の巻からの続き…和寒町の新興宗教団体に拉致されたミナレさん一行が、彼らの音響兵器を用いた企みを知ってしまったが為に監禁され続ける事に。そんなミナレさん達を救助する為3人の男が動く!!…という所から。

               

              ミナレさん達の救助に向かう3人とは、お馴染みの中原君に、藻岩山ラジオのミキサー・甲本君。そして沖君。

              …進次君って誰?という人もいるかも知れませんが、ホラ、ミナレさんが住んでたアパートでミナレさんが勝手に死体騒ぎして大騒ぎになったあのエピソードの彼です。

               

              中原君はミナレさん、甲本君は密かに好意を寄せている瑞穂…沖君は教団に洗脳された(と思い込んでいる)恋人の律子を…それぞれ救う為に教団に乗り込む訳ですが、3人とも滅法強い。(笑)

               

              特に沖君、スタンガン片手に厨二的な台詞を吐き、トドメに謎の必殺技名「ノーザンボルテージ」を叫ぶなど、かなりいっちゃってます。その姿に中原君曰く…

               

              「アイツ…俺が北海道に来てから関わった人間で二番目に怖いな」

               

              …ちなみに一番は城華さんの兄貴。

               

              そんなこんなで宗教団体ネタは終焉を迎えますが、ミナレさんが教団から救い出した少年・ヒロシは今回の事件の元凶ともいえる女、グングニルの様な乳を持つ穂隠さんから謎の選別を。コレが今後何がしかの形で登場するのは必至でしょうか。

               

              ともあれ、久連木を巡る女達の争奪戦に加え、瑞穂に対する甲本君、更にミナレさんと中原君、城華さんに加えヒロシ…直接的な描写はまだありませんが麻藤…と、オビにも書かれてましたがラブコメ的な人間関係に拍車がかかっています。

              ただ、この巻に関してはコミックスの約1/3程使って描かれる過保護というにはあまりに行き過ぎている城華兄の城華さんへの異常な執着が思いの外ヘヴィでリアリティに溢れた描かれ方をしてしまった為、これまでの巻に比べてやや異質ともいえるスタイルになっています。結果、これまでの「波よ聞いてくれ」を引っ張っていたミナレさんの軽快なトークの面白さがややスポイルされてしまった印象があったり。かなり殺伐とした印象があるので、ライトな沙村先生しか見ていない人にはやや唐突、かつ違和感を感じてしまったかもしれませんね。

               

              まぁ、閑話休題…といいますか、「無限の住人」でも割と物語に波があったのも事実ですし、短編で見せる台詞回しの面白さとか、表層的な明るさみたいなものが沙村先生の素ではなく、根っこの部分はむしろ「ブラッドハーレーの馬車」とか「春風のスネグラチカ」寄りだと思うんですよ。そういう意味では沙村先生らしくはあるんですが、こと「波よ聞いてくれ」の目指しているであろう作風からは若干乖離しているのかも…とは思います。

               

              取り合えず、7巻の動向次第、ですね。

               

              ちなみに余談ですが、私的には

               

              「無限の住人」…90

              「おひっこし(短編集)」…94

              「ハルシオン・ランチ」…58

              「ブラッドハーレーの馬車」…70

              「幻想ギネコグラシー」…76

              「シスタージェネレーター」…86

              「春風のスネグラチカ」…97

              「ベアゲルター」…82

               

              点数付けるとしたらこんな感じですかね。あんまり個々の作品に点数つけて比較…ってのは好きではないんですが、まぁ同じ作者のタイトルで例外的につけた点でしかありませんが。はてさて、「波よ聞いてくれ」はどうなりますか。

               

              今巻の注目ワード

              ・あなたは私のパピヨン

              ・少年漫画の特殊能力で戦うチームかよ

              ・滝沢カレンのインスタのハッシュタグみたいな事

              ・勤続アレルギー

              ・札幌のメイウェザー

              ・知ろうと童貞

              ・鴨肉のフォーの麺部分の半分を春雨にしたヘルシーメニュー「フォウ・ハルサメ」

              ・ふわふわトロトロのスフレドリアにバジルを多目に使いエッジの効いた風味にした「ふわトロ・バジーナ」

              | 零哭堂 | 新巻レビュー | 22:06 | comments(0) | - |
              コレまでアニメ化だって?こいつはケッサクだ。
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                さがら梨々&岡本健太郎 「ソウナンですか?」 4巻

                 

                最新巻を買ったら、帯に「アニメ化」の文字が踊っていました。

                原作者の岡本健太郎さんは、現在のジビエブームとか狩猟ブームに一役買った…かも知れない自身の狩猟の体験談を漫画にした「山賊ダイヤリー リアル猟師奮闘記」を描いていた人です。

                 

                ちなみにこの「ソウナンですか?」はどんな作品かと言いますと…

                 

                女子高生同士で水を肛門にベロ突っ込んで口移ししたり、女子高生の手の上に女子高生がうんこをしたりする漫画です。

                 

                …いや、嘘ではありません。本当です。本当だから困るんですよ。(笑)

                 

                もう少し詳しく説明しますと、こんな感じ。

                 

                飛行機事故の為に無人島に漂着した鬼島ほまれ、鈴森明日香、九条紫音、天谷睦の女子高生4人は、救助を待つ間4人は無人島でのサバイバル生活をする事になる。典型的な女子高生である彼女等には文明機器のない無人島での生活など未経験…ではなく、4人の中kの1人・ほまれは父の英才教育で様々なサバイバル知識と経験を持っていた。

                 

                …という作品です。上記したスカ〇ロチックな行動も全てはサバイバル生活の一端です。

                肛門に水…は清潔な水が補給出来ない状況、かつ手持ちの水が汚染されていた場合の水分を補給する方法で、手にウンコするのはそれを投げて血や排泄物、死骸の腐臭に反応する鮫の習性を利用して気を引く為の行動…すべては、生き延びる為、なのです。

                 

                …何らかの状況で私が遭難してしまった場合、この知識を覚えていたとしても何とかして別の方法考えたいと思ってしまいますが。(笑)

                 

                先日最終巻が発売された

                 

                岡崎武士 「レッツラグーン」 全6巻

                 

                コチラでもかなり「ソウナンですか?」の女子高生4人組の置かれた状況にかなり近いシチュエーションが舞台となりますが、こちらは最後に明かされる"ある理由"により、ほまれの様な英才教育を受けたサバイバリストでなくとも主人公達は割とのほほんとした無人島生活を送れていましたが、コッチの作品の場合、別の危険が付きまとっていた訳で…。

                 

                まぁ、ともかく「ソウナンですか?」でのサバイバル生活というのは…元抱かれたくない、現好感度タレント的に言うと、「リアルガチ」なんです。もつとも少なからず漫画的ご都合主義はありますが、それでいてアニメや漫画的な女子高生キャッキャウフフなノリをキープしているのがこの作品の凄さなのかも知れません。

                 

                ともあれ、無人島に流れ着いた4人がまぁ、個性は違えど全員…それこそ顔で流れ着く奴選んでんのか?この無人島は!なんて思ってしまう程に粒ぞろいの美少女。

                 

                サバイバルにおける指導者ポジションのほまれは、若干ボッチ気質で天然な所もあるクール系。

                体力自慢でガサツ、ちょっとおバカだが元気で天真爛漫なアスカはショートカットでボーイッシュだけど巨乳。

                お嬢様気質でわがまま、みんなを振り回すけども、よく他のメンバーを見ているシオンはオシャレ好きな正統派。

                真面目で勤勉、頑張り屋だがややオタク気質のムツは庇護欲をそそる小柄な眼鏡っ娘。

                 

                …こんなメンバーが、無人島でキッツイ筈のサバイバル生活…なのに切羽詰まった感じや殺伐とした感じが皆無なおかげでキャッキャと大騒ぎしながらも何だか楽しそうなんですね。まぁ、漫画として読んでるからこうなっている、そう思うだけで、現実となってしまったら…ご勘弁、な舞台設定ではあるんですが。

                 

                そんな彼女等の無人島生活が何だか呑気で楽し気…それが凄く魅力的なので、無人島にいた他の遭難者コンビは色々と凝った設定ではあったものの、残念ながら

                 

                「新規のコンビに魅力がない」

                「4人組だけでいい」

                 

                なんて言われてしまい、それが編集者や作者にも届いてしまったのかコチラは早々に退場してしまう程。

                まぁ、後で再登場する可能性は割と高い気がしますが。完全に救助されたという訳でもなさそうな感じでしたからね。

                 

                そんな訳で、実は案外「ソウナンですか?」ってアニメ化に向いている素材なのかも知れませんね。4人の美少女女子高生がキャッキャウフフなサバイバル生活で時に下着姿や濡れスケ姿に…って、日常系アニメの舞台が非日常になっただけ…って、説明が変ですが、そんな感じな訳です。キャラクターが声とか作画、演出がハマってしまえば人気出るかも知れませんわな。

                 

                ただ、本作のキモが「無人島でのガチなサバイバル生活」であるという部分を蔑ろにしてしまったら…その時は盆百の似たような系統の作品の中で埋没してしまうとは思います。この辺、アニメウォッチャーな人は注目しておいていいのでは?と思います。

                | 零哭堂 | 新巻レビュー | 19:36 | comments(0) | - |
                新巻…2年と63日ぶりですね…(追記あり)
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                  あ、こんなタイトルですが、「ガンダムW」とか関係ないです。(笑)

                   

                  1巻から追いかけている漫画「アイリス・ゼロ」の8巻が先月発売されました。

                  「ヒストリエ」とか「ベルセルク」並のリリース感覚になってしまっていますが、この作品の場合は以前作者の体調不良により長期休載になっていて、現在も療養の為に休載する事が少なくない状態。致し方なしなのですが…流石にこのペースだと、諦めて作品から離れてしまうファンも出て来るのかな…と勝手ながら心配しています。

                   

                  …私?私は鍛えられてますから。(笑)

                   

                  そんな訳で、コレね。

                   

                  蛍たかな+ピロ式 「アイリスzero」 現在8巻まで発売中

                   

                  少年少女が「瞳(アイリス)」と呼ばれる異能を持っているのが当たり前の世界。そんな中、高校生の水島透は瞳を持たない「欠落者」ゆえに幼少の頃からヒドイ迫害を受けており、その現在まで続く体験は、極力他人に関わらない、目立たない「低視聴率」という行動原理を彼に植え付けさせた。そんな「低視聴率」をモットーとする彼だが、ある日校内でも有名な美少女・佐々木小雪と知り合った事で様々な事件に巻き込まれる事に…

                   

                  という作品。イラストの雰囲気や原作付き、という事で一見ラノベのコミカライズだと思われるかも知れませんが、本作は漫画オリジナル作品。ただまぁ、ラノベっぽい雰囲気がある感は否めませんが。最近アニメにもなっていた「青春ブタ野郎」シリーズとか、最近大暮維人氏によるコミカライズが話題の「物語」シリーズとかに近いかも知れません。

                   

                  さて、本来「ありえない」とされていた「角膜移植による瞳の後天性発症」を巡る星宮玲のエピソードは前の7巻で完結しましたが、今回はそのアフターフォロー的なエピソードと、透の妹が関連したエピソード、そして最後にややきな臭さを感じる衝撃的な次のエピソードの掴みが入っています。

                   

                  今回の見どころは、透に好意を持った星宮と小雪…透からの2人への想いみたいなものが描かれている点でしょうか。瞳狩りのエピソードで、欠落者である透への迫害が酷い物である…という描写があり、そもそも1巻では一歩間違えば殺人、というシーンもあった訳です。そんな状況で欠落者に対して偏見を持たない小雪との出会いにより、透は今の仲間を得る訳です。小雪から好意を持たれている事を自覚してはいるものの、それに対して自分の気持ち、返事を告げる事が出来ない…それも、自身が欠落者であるという体験から。

                   

                  欠落者として今まで誰からも相手にされなかった自分が突然異性に好意を持たれた。自分もその異性に少なからず好意を持っているという自覚はある…しかし欠落者故として過ごしてきた孤独故、その好意に対する自分の好意が「自分に優しくしてくれるから」という自分本位の感情からなのか、それとも相手に対し真摯な形で「異性として好き」なのかが分からない。そんな自分に相手への好意を口にする「資格」があるのか…それが透の現状での精いっぱいの回答。

                   

                  ただ、この後に聖からの小雪に指摘が入ります。

                  素直に透への好意をぶつける真っすぐな小雪…彼女の側にも透に好意を伝える「資格」があるのか、と。透にしてみれば、欠落者である自分を受け入れてくれる、仲間と呼べる存在が出来た事が奇跡的。しかし自分が小雪の好意を受け入れるにしても拒絶するにしても間違いなく今の関係は変わってしまう。校内でも人気者として知られる小雪には、今のグループを離れてもまた他のグループに入る事が出来るが、透にはそれは出来ない。それを分かった上で、小雪と透ではその立ち位置に大きな隔たりがある…それが透の言う「資格」なのだ、と。

                   

                  以前も作中で指摘されていますが、この透達のグループ…思えば非常に不安定なのです。聖は中学の時の件、あさひは透が欠落者である事を暴いた件、時田と久我は瞳狩りの件で、それぞれ透に対して「借り」がある…的な思いがある筈。ただ、カップリング的にはあさひは時田と、聖は久我とくっつけそうな描写がありますが、全体の関係性と言う意味ではいつも一緒に行動している風に見える割に、薄い。例えばあさひが一緒にいるのは小雪がいるからだし、時田も久我が一緒にいるからいる。それだけの関係で、その間にいるのが透、という形な訳です。

                   

                  それが反映されているのが、透の妹が関わったエピソードでの結び。透の妹の瞳は「相手のフレンドリストが見られる」というもの。そして妹は友人に「兄には友達はいない」と言っている点ですね。妹の判断する友達に、小雪や聖、あさひ、久我、時田は入っていない訳です。そうなると…透にとっての彼女等は一体何なのか…コレ、次のエピソードへの伏線でしょう。

                   

                  …まぁ、現実世界でも友情なんてものは口で言う程固く結ばれているものばかりではないし、「ずっ友」なんて言いあっている連中程簡単にその関係が崩れてしまう気はします。特に学生時代なんかは小、中、高、大とカテゴリが変わる都度、始まっては終わる訳ですよ。ある意味この漫画の描写は考えすぎ…と見えなくはないんですが、透のポジションにとって考えるとそうはいかなくなる訳で、この辺は作者がどう結論つけるのか…かなり楽しみです。

                   

                  そのキーとなるのは間違いなく、後天的に瞳を得たが元々は欠落者で透と同じく迫害を受けていた経験を持つ星宮…彼女の場合、現状で透の心情や本音を一番近い形で理解してあげられる存在。主要メンバー6人の関係性を描いたところで、彼女を出してくる所など、この作者はやっぱり構成が上手いなぁ…と。

                   

                  それと、今回…透の妹・香弥が関わったエピソード…コレは彼女の友達が歳の離れた高校生と遊んでいて、その友達の為にその高校生…透達の先輩だった訳ですが、彼の正体を探る為に高校にやってくる…というモノなのですが、ここで透は香弥を諭す為にこのような台詞を言っています。

                   

                  正義感を持つことは別にいい。

                  でもな、"正しいこと"は武器じゃない。

                  "正しい"っていうのは他人を殴ってもいい理由にしちゃいけないんだ。

                   

                  これ…何気に重みのある言葉です。独り善がりな正義感に酔っぱらって日夜SNSとかブログの炎上に加担している様な連中に聞かせてやりたい台詞ですね。ネットの匿名性を利用して他人に身勝手な暴力を振るうような輩は、決して正義などではないです。むしろ卑怯者ですわ。

                   

                  さて、今回のラストで、小雪がいきなり倒れるという緊急事態が!!詳細は全く分かりませんが、この巻でもそうでしたが、小雪は家族…特に両親に関わる話題が出ると顔を曇らせる…という描写があります。いや、以前の巻でもあったんです、こういうシーン。この辺の…今まで病気になってみんなでお見舞いに行く、というエピソードで小雪の自宅は描かれましたが、彼女の家族は描かれていませんでした。そもそも、病気の娘がいるのに両親とも不在…という時点で何だかありそうだな、とも推測できます。家が豪華な一戸建てな辺り、会社の重役とか政治家とかのパターンで、家にあまりおらず親の愛情自体も薄い…少なくとも小雪にとってはそうなのかも知れません。

                   

                  まぁ、この辺もある意味フラグでしょうね。

                  次のエピソードはどんなものなのか、そして次の巻はいつ発売になるのか。楽しみです。

                   

                  いやいや、いくらでも待ちますよ、私は。「鍛えられた漫画ファン」ですから。(笑)

                  | 零哭堂 | 新巻レビュー | 22:00 | comments(0) | - |
                  無知で最低と分かった上での最低
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                    今回はコレ。

                     

                    芝村裕吏&キムラダイスケ 「マージナル・オペレーション」 現在12巻まで発売中

                     

                    長年ゲームに明け暮れてニートだった新田良太は一念発起して会社に勤めるも勤め先が倒産。金欠で家賃も払えないと思案する中、ネットで偶然見つけた民間軍事会社「自由戦士社」の求人に応募する。タジキスタンでの新人研修で新田はチープなCGの戦術シミュレーションをやらされるが、ゲームで培った分析、判断力でオペレート任務を着実にこなす。しかしその訓練は現実の軍事作戦を実際にオペレートしていた事を知り…

                     

                    という、今から然程遠くない未来を舞台にした人気小説のコミカライズ。原作を描いているのは「高機動幻想ガンパレード・マーチ」や「絢爛舞踏祭」といった独特の世界観やシステムを持つ人気ゲームを手掛けた芝村裕吏氏です。未来、といっても超技術的なものは主人公が愛用するiイルミネイター位なもので、重火器などは現行のものとほぼ同じ。描かれる街並みも現在と大差ありません。一応2020年代初頭ですからね。

                     

                    民間軍事会社に入社した主人公が赴任先のキャンプモリソンで使い捨て同然で酷使される少年兵達と出会い、いつか彼らに戦闘とは無縁の平和な生活を与える、という目標を持ちながら、その手段として彼らを使っての傭兵業で稼ぐしかない矛盾に苦悩し、苦闘を続ける。そんな彼は業界内で「子供使い」の異名で知られるように…という「理想と現実」を描いた作品な訳ですが、多少陰惨な展開や描写はあるものの、実の所戦闘描写とかは薄口な部類。何せ、主人公は指揮官であり自分で前線に立って英雄じみた活躍とかはしない作品です。絵的には多少地味になるのは仕方ない所かも。

                     

                    ただ、少年兵というどうしようもなく今現実にあるものと向き合い、必死になって抗う新田の姿は安直なヒーローモノとは違った魅力があります。それがよく出ているのが、最新12巻でのある描写でしょうか。新田の元に、日本の安全保障セクションのエージェント・イトウさんからWACの斎藤さんを派遣され、面倒見る事になった訳ですが…彼女、日本人らしい正義感をむき出しにして新田を非難します。こんなことをしていて何も思わないのか?他に方法はなかったのか?と何かの事件の時にマスコミが犯人に言いそうな事を聞かれた新田は

                     

                    思うよ。

                    この境遇に至る前に少しの募金でもやっていれば…ここまで苦しくはなかったろうか?…とかね。

                    君が今までどんな世界を見てきたか、僕には分からないし、君が今、剥き出しにしている正義感を否定はしない。

                    だが…君の知っている世界の外側にも子供はいる。

                    ここでは僕がその子供たちをまとめて、ビジネスにしている…というわけだ。

                     

                    方法…?君は知ってるのか?他の方法を。

                    知っているのなら、僕の全財産で買わせてもらう。

                    だが、口だけで実現性のないプランは必要ない。

                     

                    とし、更に

                     

                    君の言うとおりだよ。

                    僕は最低だ。君はどうだ?

                    我々はもうすでに最低だ。無知で最低か、分かった上で最低か。

                    その違いだけしかない。

                    君は今まで無知で最低だった。これからは分かった上で最低になる。

                     

                    と告げます。コレ、地球上に住まい文化的な生活を営む全人類に対しての言葉でしょうね。

                    これまで彼に付き合ってきた読者なら、新田の心情…斎藤さんに突かれた核心に対してのやりきれない感情は痛い程分かる筈。このやるせない感じこそ、「マージナル・オペレーション」という作品の根源だと思うのですね。そんな新田にはオマルと一緒に彼の肩を叩きながら、

                     

                    「お前は最低じゃない」

                     

                    って言いたくなりますよ、ええ。

                    現実でありえそうな展開をベースに、ちっぽけな…ちょっとした才覚を持った男が、たまたま知り合った子供達の現実に触れて、クソったれなその現実に必死に抗う姿を描いたこの作品…ミリタリーや政治や世界情勢とかの知識は案外不要な作品です。ヘビー過ぎるのは嫌だけども、たまにはちょっとズシッと来る作品を…という方、オススメです。

                     

                    さて、本人の朴念仁っぷりはさておき、新田の周囲には彼を慕うヒロインは多い訳です。ジブリールを筆頭に、ソフィア、ジニ…そして12巻にて再会したシャウィー改めホリーさん…本人は気付いていないのか、はてまた気づかないふりをしているのかはさておき、生来の異性への奥手さから今の所明確なメインヒロイン扱いになっているキャラクターはおりません。一応、作劇上ではジブリールがメインヒロイン的で一歩リード…みたいな所はありますが。

                     

                    でも…私が思うにメインヒロイン…というより新田が嫁にするのならやっぱり…

                     

                    ホリーさん一択ですよ、ええ!!(力説)

                     

                    新田はタジキスタンでの研修時代に売春宿にいた彼女と出会います。基地で彼の日本語通訳を担当した他、売春宿では個人レッスンで新田に英語を教えた女性です。

                     

                    見ず知らずの土地に放り込まれた新田にとって、会社の人間以外で初めて信頼のおける人がシャウィーさんであり、研修のシミュレーションの真実…実際の軍事作戦だった事を知り、憔悴し壊れる寸前だった彼を癒した…正に新田にとって物語序盤でのMVP的な人。多分、彼女と出会わなかったら新田はダメになっていたんじゃないか…そんな事を思わせる人なのです。ちなみに2人は性交渉なしの清い関係。出会いが売春宿なのにね。まぁ、オマケ漫画では一歩手前まではいきましたが。(笑)

                     

                    新田に英語を教えた報酬(といっても本来は売春の対価)で自分を買い戻し、故郷であるミャンマーに戻って新田と再会した訳ですが…いや、ほんっとこの人、いい女ですよ!?ええ。

                     

                    おおらかさ、包容力、明るさ、気遣い…しかも美人ときたもんだ!!

                    新田に会う前にミョーに化粧とかに気合が入っている所とか、再会した後の基地へ向かう車中でのジニをからかった悪戯っぽいやり取りなんか、サイッコーに可愛いでしょ!!

                    新田との縁も強そうですし…メインヒロインはホリーさんに決まりですわ、ええ!!

                     

                    …こんな事言っちゃうとジブリールに背後から首かっ切られちゃいそうだけどな!!

                    | 零哭堂 | 新巻レビュー | 20:28 | comments(0) | - |
                    待望の2巻
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                      思えば久々の漫画カテゴリーですが、今回はコレ。

                       

                      渡邊保裕 「ドカせん」 2巻

                       

                      待望の2巻です。1巻では学校教育という新たな現場で生徒たちのハートをガッチリと掴んだドカコックこと京橋の前に、第二の「侠」が!!その名も

                       

                      メカコックこと白川帆斗。

                      土木が専門の京橋に対し、彼は機械整備を専門としています。

                       

                      不言実行、背中で語る男臭さが魅力のドカコック京橋に対し、メカコック白川はイタリア語を使いこなすハンサムガイ。生徒達に対してもフレンドリーに接します。

                       

                      「オレは伝説のドカ(侠)の仕事を見に来たんです」

                       

                      と告げる白川ですが、侠は侠を知る…白川は京橋の仕事ぶりに感銘を受けドカの中のドカと認めドカを交えます。

                       

                      京橋の決め台詞「竣工」に対し、白川は「納車(ボナペティート)」

                       

                      もうこの辺はある意味お約束。

                      え!?マンネリ気味で失速?

                       

                      チッチッチッ…そんな事言っているようじゃあアンタは二番目だ。

                      こういうのはマンネリって言うんじゃねぇ。"様式美"って言って欲しいもんだね。

                       

                      しかしこの漫画、各話の最後に詩のようなものが出ます。例えば

                       

                      急いては事を仕損じる

                      焦らず 慌てず 諦めず

                      今は己を整備しろ

                      時代が迎えにやってくる

                       

                      掘って掘って掘って

                      何かを掘り当てたら

                      そのときそれは

                      埋められない

                      君たちの宝になる

                      運命を

                      掘りあてろ!

                       

                      こんなのですが、何気に含蓄ある感じがしていいんですよ。コレ、似たような事をゴルフ漫画「風の大地」でもやってるんですが、あっちはポエムみたいな感じですがこっちは何というか…スローガンみたいなんですよね。コレもドカっぽさ抜群なのです。

                       

                      さて、そんな訳でドカコックこと京橋の侠っぷりを堪能したメカコック白川は学園を去る事に。

                       

                      思わず真似したくなるほどカッコイイメカコックの去り際。

                      ちなみに白川の愛車はランチャストラトス…70年代に世界ラリー選手権で活躍した伝説の名車だ!!

                       

                      しかしそんな彼の前に現れたのは…

                       

                      と、いう事で次巻でも新たな侠が京橋の前に!!

                      彼らは果たして敵か?味方か?

                       

                       

                      コイツぁ面白くなりそうだぜ!!

                      | 零哭堂 | 新巻レビュー | 21:56 | comments(0) | - |
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