土建屋探偵シリーズ17 建設小町純子の推理日誌 再開発事業に潜む殺意の連鎖 夜の現場に消えた死体と敏腕所長の隠された過去

自己満足ブログ
仮面の下の涙を拭え
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    いや〜、私は出張の際の暇つぶしにノートパソコンを持ち歩く為に、ネットには固定回線ではなく無線接続を使っているんですが、大分前に契約したままなので使い過ぎると容量が月末に足りなくなって回線の速度が極端に低下してしまうんです。そんな訳で、盆休みにyoutube見まくってたせいで先月は早々に回線がダウンしてしまいました。

     

    さて、復活一発目は「スパロボW」の…何周目だったか?クリア記念という事で…。

     

    「宇宙の騎士テッカマンブレード」より Dボゥイこと相羽タカヤ

     

    アニメのキャラクターで最も不幸なのは?なんて質問には必ず名前が挙がる、超が5個はつくであろうというレベルで不幸な主人公がこのDボゥイ…彼の前では「不幸だぁ」を連呼するラノベのハーレム主人公なんざ全く不幸には見えないし、劇場版のアキトレベルでもまだ足りない。彼に匹敵するレベルの不幸度を持つキャラクターはそれこそ原作版「デビルマン」の不動明位なものではなかろうか…それ程キョーレツな不幸度を誇るキャラクターなのです。

     

    何せ、ラダムという寄生生物に体を改造され、精神を乗っ取られる寸前に父親に助けられるも自分を助けてくれた父親は死亡。自身も30分以上テッカマンに変身し続けると脳に植え付けられたラダムの本能により理性を失う。そんな危険を顧みず単身ラダムと戦い続けるが、テッカマンとしては不完全な状態なので戦えば戦う程そのダメージが肉体を蝕んでいく。

     

    更に、彼が戦う相手はラダムに襲われる前に同じ宇宙船に乗っていた家族や仲間。特に双子の弟・シンヤには執拗に狙われ、肉親の中で唯一自分と同様に精神支配されずに済んだ妹もその弟達により惨殺される。戦いの最中限界に達し崩壊寸前の肉体は、ブラスター化により何とか食い止める事が出来たが、今度はその負担が脳細胞に集中する様になってしまい、変身する度に記憶を失っていくようになる。そして迎える最終決戦では最早ラダムに対する憎悪以外の記憶を全て失って…

     

    という不幸っぷり。90年代、おちゃらけたアニメばかり連発していたあかほりさとる氏のものとは思えない壮絶な物語なのですよ。物語の概要を見ただけで琴線に触れまくり…こんなん面白いに決まってるじゃないか、と思ったものです。

     

    ただ実の所、私自身「テッカマンブレード」は名前は知っていたもののライブ放送時には視聴しておらず、「スーパーロボット大戦J」並びに「W」にて興味を持ち、北米仕様のDVDとPAL対応のDVDプレイヤーを購入して視聴した訳ですが…原作のアニメを見ると、いかに「スパロボW」の「テッカマンブレード」関連のクロスオーバーによる設定改変が上手い事やっているかがより分かる仕様でしたね、ええ。

     

    「J」では扱いと言うか、正直イマイチだったんですが、「W」の方は間違いなく「テッカマンブレード」が大好きな人がスタッフにいるな…と思わせる出来で、特に「デトネイターオーガン」との絡みは最早どっちの作品のキャラクターなのか分からなくなるレベルの完成度でしたよ、ええ。勿論「時の止まった家」の再現なんか、ファン感涙モノでしょうね。私自身、「テッカマンブレード」を何とかして視聴してみせる、と決心に至ったイベントでしたし、ライブ放送時見ていなかったのを悔やんだ程。ただユニットとしては格闘主体のステータスなのに最強武器の「ボルテッカ」が射撃だったり、サイズ差無効が機能していないバグなどのせいで若干ちぐはぐさがあるんですけどね。アキ、レイピア、イーベルとの合体攻撃があったりと強力なユニットであるのは間違いないんですが。

     

    ともあれホント、非常に重厚、かつ壮絶な作品なのです。まぁ、ライブ放送からの「テッカマンブレード」ファンに言わせたら私の感想など「にわか」そのものなのかも知れません。正直、過去に戻れるならライブで視聴した後に「W」プレイしたかったですよ、ええ。この作品に参加した声優さんの熱演にも光るものがあり、Dボゥイ役の森川智之さんはボルテッカのシャウトでマイクを壊したなんて逸話がある位。他にも相羽シンヤ=テッカマンエビル役の子安氏は自身が声優としてスランプに陥っていた時期に立ち直るキッカケになった作品という事で、今でも自身が演じたキャラクターで一番思い入れがある役として本作のエビルを挙げているんだそうな。

     

    ただまぁ、アニメ作品としては欠点がない訳でもないんですね。良く言われる安定しない作画…これはある意味やはり「スパロボ」でもお馴染みな「マシンロボ クロノスの大逆襲」にも似ているかも知れませんが、Dボゥイにしろアキにしろ、エピソード毎で顔が違います。(苦笑)

     

    他にも…コレは公式でもツッコミがあったみたいですがDボゥイが妹の面影を見ていたスペースナイツの少女・ミリィですが…後に登場したミユキとは似ても似つかないんですよね。ミリィはカワイイ活発な少女、って感じのキャラクターですが、対してミユキは儚さを感じる大人びた少女…顔つきから体つき、性格も類似性があまり感じないレベル。コレはまぁ、幼少期のミユキにミリィが似ていた…という事だと私は解釈してますけどね。

     

    昔はこの手の古いアニメとか、中々視聴できる機会ってなかったんです。映像ソフトとかがリリースされても高額だったりしますし。でも最近はネット配信で割とそんなにメジャーとは言えない作品とかもフォローしてくれているので、そういう意味では良い時代になった、と思います。「テッカマンブレード」もAmazonのプライムビデオとかでありますしね。

     

    …個人的には、古い作品…アニメに限らずですが、ブックレットとか専用BOXとかそういうの要らないんでもっと安く映像ソフトをリリースしてくれないものか…って思ってしまいますが。どーもネット配信というのには馴染めないので。

    | 零哭堂 | 主人公列伝 | 03:03 | comments(2) | - |
    ち、違う!!…俺はその頃、シシリーでスパゲッティを食べていたんだ!!
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      数多くの特撮番組に出演し、「ヒーロー番組は教育番組に他ならない」というポリシーを持つレジェンド俳優、宮内洋氏の演じたヒーローといえば?やっぱり「仮面ライダーV3」の風見志郎?それとも「秘密戦隊ゴレンジャー」の新命明?

       

      …確かにどちらも凄いヒーローだ。だが、宮内洋らしさは日本じゃあ2番目だ!!

       

      な〜んて言われたら、「V3」のファンや「ゴレンジャー」のファンは当然怒るでしょう。そしてこう返すんです。

       

      「何だとぉ…じゃあ、誰が日本一なんだ!!」

       

      ヒュウ!!と口笛を吹き、2本指で「チッチッチッ…」とやってから、その指でテンガロンハットのつばを持ち上げ…

       

      このドヤ顔です。(笑)

       

      そう、「怪傑ズバット」の早川健…彼こそがヒーロー俳優・宮内洋の真骨頂だと思うのですよ、私は。

      この一連のお約束的な流れから、敵の用心棒との通称「日本一対決」となる訳です。この日本一対決が結構無茶苦茶で、そのせいかバラエティ番組の「スーパージョッキー」の熱湯コマーシャルの前の看板コーナー「ガンバルマン」にて「電人ザボーガー」と共にたけし軍団の無茶苦茶なチャレンジの題材になった事もあります。まぁ、今の若い子はダチョウ倶楽部のおかげで「熱湯風呂」は知ってても、「ガンバルマン」の方は知らないよね。

       

      まぁ、とにかく早川健はカッコイイ。ズバットがカッコイイんじゃないんです。変身前の早川健が、カッコイイんです。コレ…考えてみれば凄い事ですよ?変身ヒーローなのに変身前の方がカッコイイんですから。実際、当時の「ズバット」を見ていた子供達はごっこあそびでもズバットではなく早川健の真似をしていた…なんて逸話もありますし、「怪傑ズバット大全」なるムック本によると、番組プロデューサーだった平山亮氏や脚本担当の長坂秀佳氏も「早川健は宮内洋にしか演じられない」と絶賛しており、宮内氏本人も「宮内は仮面ライダーV3ではなくズバットなんだ」と語っていたりします。

       

      ただ、宮内氏本人は早川ほどはキザじゃないんだって。(笑)

       

      そもそも、変身ヒーローの変身前なんてものは、戦闘員クラスならそこそこ戦える程度の戦闘力で、基本的にはやられてやられて…やられまくってから変身!!というのにカタルシスがある訳です。でも「ズバット」は違う。何せ、変身前の早川健の状態で敵を打ちのめしちゃうんです。尤も打ちのめすといっても戦う訳ではなく前述した「日本一対決」にて、ではあるんですが、一芸に秀でた敵の用心棒がやってみせたスゴ技を、毎回鼻で笑ってもっと凄い事やってのけてしまう…というのがこの「日本一対決」。つまり、変身する前に用心棒に勝ってしまうんですね。

       

      いやいや、勿論これで終わっちゃったら変身ヒーローモノではなくなっちゃいますから、「日本一対決」の後になんだかんだでズバットに変身しての対決…とはなるんですが、その殺陣のシーン…もちろんカッコイイんですよ!?カッコイイんだけど、やっぱり「日本一対決」のインパクトには勝てないんですわ。

       

      多分、単純に変身前はボコボコにされて、ホントの窮地で変身、大逆転…という構図にした方がズバットのオモチャも売れたんだと思うんです。でも、敢えてそうしていない。そしてドラマの中身に関してもそれは同じ。ズバットは敵の幹部を倒すと毎回こう聞く訳です。

       

      「2月2日、飛鳥五郎という男を殺したのはお前か!?」

       

      そう、さすらいのヒーロー・怪傑ズバット…ひいては早川健の目的は、親友を殺した奴を見つけ出し復讐する事。子供向け番組でありながら、れっきとした復讐劇なんです。そして敵対する組織も暴力団やヤクザを束ねる組織・ダッカーで、その構成員は生身の人間ばかり。そしてその悪事と言うのも割と現実的、実際に起きてもおかしくない妙なリアリティがあったりします。更にはにっかつの無国籍アクション映画をモチーフにした演出など、当時としては相当異色だった筈です。そしてそんなドラマも人気を博し、想定していた子供達ではなく、大きなお友達からの支持を得るに至ります。今でこそ、特撮やアニメ作品に対して「大人の視聴にも耐えうるクオリティ」なんて評がある訳ですが、ある意味「怪傑ズバット」こそ、そういった評価を受ける作品の先駆けだった…というのもあながち言い過ぎではないでしょう。ただ、残念ながら結果として「数字(視聴率)が良いのにオモチャが売れない」という事態となり、「怪傑ズバット」は打ち切りの憂き目にあう事になってしまいます。

       

      「怪傑ズバット」という番組は、オモチャの宣伝としては失敗でも、ドラマとしては大成功…それを支えたのが、やっぱり宮内氏演じる早川健の魅力…これに尽きるんじゃないかと。早川健を演じた宮内氏の「特救指令ソルブレイン」出演時の有名な逸話として、こんなのがあります。

      宮内氏が「ソルブレイン」に出演していた際、「今まで4本もの特撮番組に出ているのに、どうしてまだ『お子様番組』にばかり出るのか」という様な事があり、それに対し宮内氏はこう反論したんだそうです。

       

      「『お子様番組』って何ですか。子供向けに分かり易く作ってはいるが、映像のプロが心血注いで作っている作品を『お子様番組』と呼ばれるのは心外だ」

       

      そんな矜持を持つ宮内氏が演じ、「宮内にしか出来ない」と評された「怪傑ズバット」という作品にとっては、むしろ「数字が良いのに打ち切り」というのは最大の賛辞と言えるのではないかと思えるのです。

      | 零哭堂 | 主人公列伝 | 23:56 | comments(2) | - |
      噂の快男児(ちょっと追記)
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        「主人公列伝」第二弾は、「スパロボ」でもお馴染みのこの人。

         

        「無敵鋼人ダイターン3」より 破嵐万丈

         

        石塚運昇さんの訃報の時に、声優の杉田智和さんがあるラジオ番組で「好きな哲章は玄田哲章、好きな運昇は石塚運昇、好きな万丈は銀河万丈」なんて言っていた…と書いたんですが、実は続きがあって、「万丈は破嵐万丈と悩んだ」んだそうな。

         

        最初に書きましたが、「スーパーロボット大戦」シリーズでお馴染みの破嵐万丈ですが、ゲームのシナリオ的にはあんまり優遇されてはいません。アニメ本編で描かれたメガノイドとの戦いが描かれる事は案外少なく、大抵が「メガノイドを打倒した伝説の男」みたいな扱いでの本編終了後という形での参戦が多く、原作アニメはおろか、冨野由悠季氏による小説「破嵐万丈」シリーズにすら影も形もない「破嵐財閥」なんてオリジナルな設定の富豪で金銭的に自軍をサポートする他、割と大人びたキャラクター設定を考慮してか若手のまとめ役みたいな形で扱われる事が多いキャラクターですね。

         

        私が彼と出会ったのも、彼が「スパロボ」に初参戦した「第三次」でした。ウインキーソフト時代の「スパロボ」はシステム的にもシナリオ的にも「ガンダム」系が優遇されていて、特に二回行動が可能になるレベルが所謂スーパー系は「ガンダム」のニュータイプ連中に比べて遅いので2軍落ちになるのも珍しくなかったんですが、万丈はスーパー系にしては二回行動可能になるのが早めで、しかも割と回避してくれる事がある上、ダイターン3の必殺技、サンアタックのEN消費も少なく連発が利く…と非常に優秀なキャラ&ユニットでした。

         

        以降の彼が参戦する「スパロボ」でも、万丈は能力的に優秀でダイターン3も強ユニットの一角になる事が多く、かくいう私も彼が参戦する場合はかならず主力として重宝していました。まぁ、大抵参戦が遅いというのが難点なのですが。他にも原作で死んだ他の作品のキャラクターをいつの間にか彼が救っている…というパターンが多いのも特徴かも。

         

        さて、アニメ本編の話をしますと…作風自体は非常に明るいコメディテイストの強いもので、万丈自身もキザでニヒルな所もあるがコミカルな一面もあったりする二枚目半の好青年…常に余裕があって颯爽としていて…正に快男児!!という大変魅力的なキャラクターです。それでいて母と兄を実験台にし、メガノイドを生み出した父とメガノイドに対しては強い憎悪を見せ、メガノイド打倒の為には仲間の犠牲をも厭わない苛烈な一面もあり、彼を慕う仲間はそんな一面すら受け入れ、強い信頼と言う絆で結ばれている訳です。

         

        ただメガノイドを憎悪する…といっても人の情を捨て去るレベルではなく、「地球ぶった切り作戦」と言うエピソードでは苦楽を共にした2人の部下を失い、たったその2人の部下の為に万丈に決死の戦いを挑んで散っていったコマンダー・バンチャーに対してはわざわざ月面に墓を作るなど、メガノイドに対しても憎悪のみではない一面も見せたりもします。この「地球ぶった切り作戦」、「ダイターン3」を語るにおいては絶対に外せない名エピソードだと思います。

         

        また、何といっても万丈、いや「ダイターン3」と言えば口上ですね。後に「ダイターン3」と同じくサンライズ制作の作品「勇者」シリーズの「勇者特急マイトガイン」でも「ダイターン3」的な口上はありますが、やっぱり

         

        世の為人の為、メガノイドの野望を打ち砕くダイターン3!!

        この日輪の輝きを恐れぬなら、かかってこい!!

         

        …コレですよね、ええ。そしてトドメに必殺技、サンアタックを繰り出す際の

         

        日輪の力を借りて、今必殺の…サン・アタァァァァアック!!

         

        も痺れます、ええ。私的にはこの「今必殺の…」の所の言い回しが凄くカッコいいと思うんですよ。

        ただコレも万丈のキャラクターがあっての口上かも知れませんね。キザでカワイコちゃんにモテモテなんだけど、ユーモアがあってコミカルな一面もあって…それでいて情には厚く鋼の意志を持つ…冨野氏監督作品には珍しい、非常にヒーローらしい主人公だったと思います。

         

        あ、万丈の声を当てていたのはご存知、故・鈴置洋孝さんですが、鈴置さんの出世作、といったらどう考えても「機動戦士ガンダム」のブライト・ノアな訳です。でも実は鈴置さんは出世作よりこの破嵐万丈の役に思い入れがあって、オーディションの段階から「これは俺の役だ。誰にも渡さない。」と思ったんだそうな。確かに、鈴置さん以外の万丈なんて、ちょっと考えられないですよね。

         

        余談ですが、私個人的なハマり役といったら、冴羽リョウ=神谷明、早川健=宮内洋と並んで、破嵐万丈=鈴置洋孝、シュワルツェネッガー=玄田哲章、ジャッキー・チェン=石丸博也がトップ5ですね。次点で、丹下段平=藤岡重慶、メガトロン様=加藤精三、オマケでデスタン&カン・ユー&ゴステロ様=広瀬正志、と。

         

        そうそう、万丈と言えば冨野氏による小説「破嵐万丈」シリーズも忘れてはいけません。全4巻が発売されたこのシリーズは、舞台はアニメと同じくシン・ザ・シティですが、万丈は私立探偵。アニメに登場したキャラクターでコチラでも出ているのはギャリソンだけですが、万丈はアニメと同様颯爽とした活躍を見せてくれます。冨野氏の小説は文面がやや特殊というか…正直読みにくいきらいがあるんですが、この「破嵐万丈」シリーズは比較的サラッと読めるのも特徴…ですが、今となっては4巻探し出すのが大変かも。(苦笑)

         

        冨野監督、いい加減「レコンギスタ」でコケたなら、もう「ガンダム」とか離れて「破嵐万丈」シリーズのアニメ作ってくれたらなぁ…と思います、ハイ。皆殺しの冨野、なんて呼ばれていた人ですが、私は皆殺しにしなかった冨野作品の方が好きな作品が多いんですよね、ええ。

        | 零哭堂 | 主人公列伝 | 01:47 | comments(3) | - |
        備えても憂う時は憂う羽目になる
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          新ネタ、は〜じめ〜るよ〜

           

          …という事で、昨日は「脇役列伝」として漫画「スプリガン」に登場するネオナチのお笑い芸人ことボー・ブランシェを紹介しましたが、今回は本命?の「主人公列伝」と題しまして、紹介するのはこの方。

           

          象撃ち銃を構える我らがバート・ガンマー氏。(右)

          左は当時彼の奥さんだったヘザーさん。

           

          B級モンスターパニック映画の傑作「トレマーズ」シリーズに登場するバート・ガンマー氏その人です。

           

          「主人公列伝」として紹介していますが実は彼、最初の作品…無印の「トレマーズ」では主人公ではありませんでした。主人公的なポジションにいたのは舞台となるネバダ州のド田舎…陸の孤島"パーフェクション"…この小さな町の何でも屋コンビ、ケビン・ベーコン演じるバルと、フレッド・ウォード演じるアールの2人で、それにヒロインとして大学で地質工学を専攻しているロンダが加わる…という編成。マイケル・グロス演じるバートは、むしろリーダー風吹かせるバルに食って掛かる…ありがちなスプラッタホラーやミステリーなんかだと真っ先に殺されてしまう様なポジションのキャラクターだったんです。

           

          バートは妻であるヘザーと共に、来るべき核戦争に備え武器や食料を備蓄し、半ば要塞化しているシェルターをパーフェクションに建てて暮らしている人物で、他の町の住民からもパラノイア…変人扱いを受けています。実は陸の孤島であるパーフェクションに居を構えたのも、敵が攻めて来た際に防衛しやすい立地だから…との事。地中を進む巨大人食い生物…グラボイズに襲われたバル達は、離れた所に住むバートに無線で危険だと伝えますが…この後の経緯はもう、動画で見た方がいいね、ウン。

           

          コレね。

           

          H&KのG3(セミでしか撃ってないから多分HK91)やレミントンやウィンチェスターのポンプ式散弾銃、AR-15にM70や信号弾…挙句の果ての水平2連の象撃ちライフル…という数多の銃器コレクションにて返り討ちにしてしまいます。(笑)ココからバート・ガンマーの成り上がり伝説が始まる訳ですよ。結局バル達と合流したバートはいがみ合いながらもグラボイズの殲滅に成功しますが、ここで武器となったのも彼お手製の爆弾。恐らくパーフェクションに彼がいなかったら…詰んでたかも知れません。

           

          そして「2」ではメキシコ油田でのグラボイズ退治を依頼されたアールの助っ人として、火薬満載の軍用トラックに乗って颯爽と登場。奥さんのヘザーと離婚して以降腐っていた彼は旧敵・グラボイズの再来に決起する訳ですが…その離婚の原因はヘザーさんに「冷戦が終結したらボケっとしていて頼りない」と三行半を突きつけられた為だったりします。(笑)

          でも離婚という不幸を乗り越え、この時点でシリーズの準主役に格上げです。

           

          グラボイズからシュリーカーになり、グラボイズとは行動パターンが一変する…初見殺し状態においても大格闘の挙句1匹を生け捕りに。しかしトラックに隠れていた1匹が倉庫にて息を吹き返し、トラックに大量に積まれていた携帯食料でシュリーカーは増殖してしまいます。

           

          逃走を図ろうとする一行ですが、逃走用に唯一残った車までの間にシュリーカーが!!ここでバートは狙撃なら任せとけ!!とLARグリズリービッグボア…対物ライフルにて狙撃に敢行!!見事命中、シュリーカーを仕留めます…が、銃の威力があり過ぎてシュリーカーを貫通した弾丸はよりによって逃走用の車のエンジンをも貫通してしまいます。(笑)

           

          その後、彼の機転でシュリーカーを倉庫に閉じ込める事に成功しますが、今度は倉庫内に保管されていた大量のお菓子をシュリーカーが食べて大繁殖してしまい…。(笑)

           

          …そう、バートは周囲から「パラノイア」と言われる程のサバイバリストではあるんですが…彼の入念な準備や対策というものは、この「トレマーズ」という一連の映画シリーズだと悉く裏目に出てしまうのです。

           

          遂に主役に上り詰めた「3」では、シュリーカーが今度は空を飛ぶアスブラスターに変態し、対グラボイズ要塞となった彼のシェルターに侵入してしまいます。備蓄していた食料で大繁殖される事を懸念したバートは、これまた備蓄していた大量の火薬でアスブラスターをシェルターもろとも吹っ飛ばす訳ですが…何と!シュリーカーと違いアスブラスターは食料を食べても繁殖はせず、逆に昏睡状態になる…つまり、吹っ飛ばした意味が無かったことが後に分るんですが…その時のバートの呆然とした顔と言ったらもう…彼には悪いんですが、笑わずにはいられません。

           

          バート・ガンマーの魅力というのは、ガンマニア&コレクターでサバイバリスト、という割と狂ってるキャラクターや、対グラボイズの戦いでは次々と立つ死亡フラグを粉砕し、グラボイズに丸のみにされても生還するそのタフネスっぷりも勿論その一つではあるんですが、彼の最大の魅力ってのは

           

          割とダメな中年オヤジ

           

          である点だと思うんですよ。

          「1」ではリーダー風吹かすバルに食って掛かってヘザーさんに仲裁されたり、「2」で対物ライフルで車のエンジンぶち抜いた際は言い訳がましい事を言い出す…「3」でシェルターを爆破した際も愚痴めいた事を言っていたり、と、間違っても理想の中年男性像、とは言えないキャラクターです。

           

          他にもヘザーさんと離婚した理由が「冷戦が終わったらだらけていて頼りない」という点だって、彼の生活力のなさが想像できますし、離婚後、WW2のものと思しき戦争記録映画みたいなのをボケーっと見ているだけのクセに、アールからの助っ人依頼の電話では忙しいとうそぶいたり…。離婚後再建したパーフェクションのシェルターのセキュリティコードが「ヘザー」だったりと別れた奥さんに未練たらたらだったり…どこにでもいそうなダメな中年です。性格もかなり偏屈ですから、商売とかも下手そうですしね。

           

          でも、対グラボイズとなるとキリッとした頼れる中年オヤジに変貌する…このギャップがカッコいいんです。こうなると普段のダメな所が逆に「バートはやっぱりこうでなきゃ」と思わせる要素になってしまうんですね。

           

          ちなみにコレ、「4」で描かれた彼の曽祖父であるハイラムの血なのかも。リジェクションの鉱山主であったハイラムは紳士的な態度とは裏腹に、かなりダメでしょうもない中年オヤジでした。しかも戦いを忌避する臆病な性格でもあった訳です。でもそんなハイラムは一旦は逃げ出した筈なのに、街でなけなしの財産を使い果たして購入した多数の銃器を携え、リジェクションに舞い戻り激闘の末にグラボイズを退治、街を守ります。

           

          我らがサバイバリスト、バート・ガンマー、普段はダメなのに決める時は決める…そのギャップと、でも割と裏目に出てそれでも諦めず生き残る…このタフネスっぷりが堪らなく魅力的なのです。

           

          さて、実はシリーズ6作目「トレマーズ コールドヘル」の映像ソフトが出回っています。当初、値段のつり上げ以外何の意味もないブルーレイとDVDのセット販売しかなかったのが、それぞれ単体でのリリースも始まりました。近いうち視聴して記事を書こうと思っておりますのでお楽しみに。

          | 零哭堂 | 主人公列伝 | 17:56 | comments(0) | - |
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