人類は何も学ばない
- 2024.03.04 Monday
- 19:55
「元気爆発バーンブレイバーン」の記事で、TSがヴァンツァーっぽいよね、みたいな事を言っていたら、「フロントミッション」がやりたくなってしまいました。switchでポーランドの会社がリメイクした「1」と「2」が出ていますが、「LIVE A LIVE」とは大きく異なりリメイクとしての出来はファンがこうであってこそ、と思う部分を外したあんまり良くない出来、とも聞いていますし、「2」に至ってはリメイクとしての出来以前にバグだらけ…という事で敬遠したいので、せめてもの慰みで「1」のリメイクをプレイしてみようかと。
…でもね、私的には「フロントミッション」っていったら「3」なんですよ、ええ。
といっても、私はクリアまでこぎつけた事があるのは「1」「3」「5」とDS版「2089」のみなのですが、一番好きなのが「3」なのです。APシステムががスッキリした形になっていて、キャラクターは基本ステータス差は存在せず武器の熟練度のみで個性分け…というシンプルなスタイルが遊びやすく、そして「1」は自機の性能を上げるにはパーツを変えるしかありませんでしたが、「3」の場合改造する事で序盤のヴァンツァーでも最後まで使える…というのが嬉しかったんです。特に和輝の初期ヴァンツァーだったゼニスレブや亮五の107式強盾は習得可能なスキルが非常に優秀でした。強盾の方はともかく、ゼニスレブは和輝の愛機として最後まで使ってましたよ。
…でも一番好きなのは…
呉龍のリーダー・ルドルフのグリレゼクスですけどね。(笑)
コレは「ヴァンダーアーツ」版ですが、「3」リリース直後に出ていたコトブキヤのアクションフィギュアも凄く出来が良かったんです。
でも、「3」ってシリーズのファンからは評判が悪いんですよねぇ…特にシナリオ面。
中でも主人公の和輝にその矛先は集中していて、行動原理とかがぶっ飛び過ぎて「フロントミッション」の世界に見合わない…みたいな意見も。架空ではあるものの現実的な戦争をグロテスクなまでに真正面から描いた「1」と比較し、「3」は何とも…ロボットアニメみたい、みたいな言われ方を。
…ロボットアニメの何が悪いんじゃい!!
とは言いたくなりますが、それ故、私的イチオシになったのかも知れません。
と、言いますかこの作品…「ガンダムZZ」と似ている要素が多いんです。
妹の為なら猪突猛進になりがちな主人公に、お調子者の相棒という構図はジュドーとシャンクリラの仲間達の構図に近いですし、そんな特に訓練とかを受けた訳でもない民間人が戦場で大活躍、というのもそう。軍属のお姉さんキャラヒロインのエマも和輝から見たポジションは恋仲になるならないとかを置いておけばルー・ルカに近いかと。敵のイマジナリーナンバーはプル&プルツー、リアルナンバーはマシュマーやキャラなどの強化人間に通じるものがあるし、更に言えばメタンヴァンツァーを軍に売り込もうとするバリラ―はゲモンとかに近いんじゃないかと。他にも機体カラーを統一した青の部隊と呉龍とか、「フロントミッション」としてはという枕詞はあるものの派手で大仰な敵メカの活躍とかも似ていると言えば似ています。
更に言えば…割と無茶な感じもするストーリー展開とか、「Z」に対しての「ZZ」という形での低い評価のされ方まで、何だか似てる気がするんですよね、ホント。
そう言う意味で言えば、「1」の様なリアリティ重視の作風ではない…言ってしまえば主人公の設定から割とぶっ飛んでいる様に感じる「3」の展開は「ガンダム」的なロボットアニメではむしろ"ありがち"なものだったりするので、ロボットアニメ大好き人間である私の様な嗜好の持ち主にとってはむしろ身近に感じたと言ってもいいかも知れません。
コッテコテのハード路線こそが「フロントミッション」だろ!!という人には受け付けられないかも知れませんが、それでも「3」は「フロントミッション」シリーズではシステム的に最も完成度が高い1本かと。
出撃数こそ4体と激減してますが、機体からの乗り降りが可能で敵を強制的に降ろす事も可能なので、店売りされない敵のヴァンツァーを鹵獲したりする楽しさも追加されました。何と言ってもスキルがバンバン連鎖して敵を屠る…というのも「1」とかでもありましたが、ある程度連鎖を見越してパーツを組んだりも出来るので、上手く発動した時は「やってやったぜ」的な達成感があります。他にも高ランククリアを狙うやり込み要素もあり、疑似ながら大変出来の良いネットワーク「天網」も非常に斬新。
…和輝のキャラクターに引いちゃってプレイを辞めちゃうには、勿体ない傑作だと思うのです。
というか、「3」もリメイクするって聞いたんですが…現状の「2」みたいな事になるのはカンベンな。(苦笑)